2009年08月16日 クイーンS G3
優勝馬:ピエナビーナス
プロフィール
- 生年月日
- 2004年03月18日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:20戦5勝
- 総収得賞金
- 99,018,000円
- 父
- フジキセキ
- 母 (母父)
- オープニングタイトル(IRE) by Caerleon(USA)
- 馬主
- 本谷 兼三
- 生産者
- 岡本牧場 (浦河)
- 調教師
- 南井 克巳
- 騎手
- 古川 吉洋
2着から8着までの着差が1馬身以内(0.2秒差)に収まるという大混戦のクイーンステークス(G3)で、混戦の2着争いを尻目に、鮮やかにゴールを駆け抜けたのは、内から早めに抜け出した11番人気の伏兵・ピエナビーナスだった。本馬の過去4勝は函館3勝・札幌1勝、その全てを古川吉洋騎手とのコンビで挙げている。終わってみれば「買えない馬券じゃなかった!」と、穴党ファンが地団駄を踏むような結果だった。
本馬の生産者、岡本牧場は最近ではBTC(軽種馬育成調教センター)の利用で育成牧場が賑わう浦河町西舎地区にある。現在の繁殖牝馬は9頭。岡本章さんご夫妻とお母様の3人で営む家族経営の生産牧場だ。過去の活躍馬には、関屋記念(G3)など重賞3勝のオースミコスモ、神戸新聞杯(G2)など重賞2勝のオースミブライト、関東オークス(G2)など重賞2勝のホワイトメロディー、佐賀記念(G3)を制したマルブツトップなど多くの活躍馬を送り出している。
格上挑戦で挑んだ本馬の快挙には、岡本さんも驚きを隠せない様子で、「当日は牧場でレースを観戦していました。北海道の洋芝が合うのもあるんでしょうが、古川騎手も好騎乗でしたし、南井調教師をはじめ厩舎スタッフの皆さんが最高の状態に仕上げてくれました。オーナー(本谷兼三氏)にも大変お世話になっていますが、待望の初重賞制覇で大変喜んで頂きました。うち(生産者)としては馬を褒めてもらう事が、何よりも一番嬉しい事ですよ」と喜びを語ってくれた。岡本さんは過去、栗東トレーニングセンターで調教助手を務めていたこともあり、厩舎スタッフの日頃の苦労もよく分かっているそうだ。
本馬の幼少時のエピソードについて伺ったところ、「この馬は顔に品があって、動きも良かったのですが、大人しくて手がかからない馬だったので、あまり思い出に残っていないんですよ。ただ、あの世代は牝馬が多くて(牧場経営的に)ちょっと心配していたのですが、まさかその中から重賞勝ち馬が2頭(本馬とホワイトメロディー)も出るとは思いませんでしたね」と当時を語ってくれた。
本馬の母オープニングタイトルは、1999年タタソールの繁殖セールで購入された。「当時はカーリアンが亡くなった直後で、何とかこの血統の繁殖牝馬を導入したいと思っていました。半兄にイタリアのG1馬Candy Glenがいて、値段も高かったのですが、思い切って購入しました。牧場でも競馬場でも、父カーリアンと言えば“うるさい馬”の代名詞なんですが、この馬の場合は驚くほど大人しい馬でした。ピエナビーナスの性格は、お母さんの良い部分を受け継いだんでしょう。」
残念ながら、オープニングタイトルは蹄葉炎を患い、5頭の産駒を残したのみで2006年に亡くなってしまった。本馬には、後継の繁殖牝馬としても期待がかかっている。「今回、1800m戦で結果を出せたのは大きかったです。牝馬限定重賞やマイル戦など、今後のレースが楽しみですが、何よりも無事に走ってくれるのが一番ですよ」と岡本さんはエールを送る。今年の北海道開催は変則で残り3週間を残すのみ。北の地で飛躍した本馬が、北海道以外の競馬場でも活躍してくれることを期待したい。
本馬の生産者、岡本牧場は最近ではBTC(軽種馬育成調教センター)の利用で育成牧場が賑わう浦河町西舎地区にある。現在の繁殖牝馬は9頭。岡本章さんご夫妻とお母様の3人で営む家族経営の生産牧場だ。過去の活躍馬には、関屋記念(G3)など重賞3勝のオースミコスモ、神戸新聞杯(G2)など重賞2勝のオースミブライト、関東オークス(G2)など重賞2勝のホワイトメロディー、佐賀記念(G3)を制したマルブツトップなど多くの活躍馬を送り出している。
格上挑戦で挑んだ本馬の快挙には、岡本さんも驚きを隠せない様子で、「当日は牧場でレースを観戦していました。北海道の洋芝が合うのもあるんでしょうが、古川騎手も好騎乗でしたし、南井調教師をはじめ厩舎スタッフの皆さんが最高の状態に仕上げてくれました。オーナー(本谷兼三氏)にも大変お世話になっていますが、待望の初重賞制覇で大変喜んで頂きました。うち(生産者)としては馬を褒めてもらう事が、何よりも一番嬉しい事ですよ」と喜びを語ってくれた。岡本さんは過去、栗東トレーニングセンターで調教助手を務めていたこともあり、厩舎スタッフの日頃の苦労もよく分かっているそうだ。
本馬の幼少時のエピソードについて伺ったところ、「この馬は顔に品があって、動きも良かったのですが、大人しくて手がかからない馬だったので、あまり思い出に残っていないんですよ。ただ、あの世代は牝馬が多くて(牧場経営的に)ちょっと心配していたのですが、まさかその中から重賞勝ち馬が2頭(本馬とホワイトメロディー)も出るとは思いませんでしたね」と当時を語ってくれた。
本馬の母オープニングタイトルは、1999年タタソールの繁殖セールで購入された。「当時はカーリアンが亡くなった直後で、何とかこの血統の繁殖牝馬を導入したいと思っていました。半兄にイタリアのG1馬Candy Glenがいて、値段も高かったのですが、思い切って購入しました。牧場でも競馬場でも、父カーリアンと言えば“うるさい馬”の代名詞なんですが、この馬の場合は驚くほど大人しい馬でした。ピエナビーナスの性格は、お母さんの良い部分を受け継いだんでしょう。」
残念ながら、オープニングタイトルは蹄葉炎を患い、5頭の産駒を残したのみで2006年に亡くなってしまった。本馬には、後継の繁殖牝馬としても期待がかかっている。「今回、1800m戦で結果を出せたのは大きかったです。牝馬限定重賞やマイル戦など、今後のレースが楽しみですが、何よりも無事に走ってくれるのが一番ですよ」と岡本さんはエールを送る。今年の北海道開催は変則で残り3週間を残すのみ。北の地で飛躍した本馬が、北海道以外の競馬場でも活躍してくれることを期待したい。