重賞ウィナーレポート

2008年04月27日 フローラS Jpn2

2008年04月27日 東京競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レッドアゲート

プロフィール

生年月日
2005年03月14日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:6戦2勝
総収得賞金
101,150,000円
マンハッタンカフェ
母 (母父)
セカンドチャンス  by  スキャン(USA)
馬主
ディアレスト
生産者
小島牧場 (荻伏)
調教師
田村 康仁
騎手
内田 博幸
  • 喜びの小島将則社長
    喜びの小島将則社長
  • 小島牧場
    小島牧場
 生産牧場の小島牧場では3月30日に中山競馬場マーチSでナナヨーヒマワリが重賞初制覇を飾っており、ひと月も経たないうちに別の牝系の生産馬である本馬が重賞優勝を果たして驚きの表情を隠しきれない。
 同牧場は、荻伏地区の軽種馬生産の草分け的な存在だが、創設者の先代小島英三さんの時代にカミカゼ(中山大障害)、パシカリーム(金鯱賞)、エリモカップ(函館記念)の重賞馬を出している。
 ナナヨーヒマワリは、エリモカップ以来35年ぶりとなる生産馬の重賞制覇、そして本馬の殊勲が続いた。

 現社長の小島将則さんは、当時は学生で牧場を手伝う中、重賞で優勝する事の難しさも身に感じていたという。
 「今回のレースも旨くはまったね。重賞に優勝するのは大変だけれど、一つ位は自分の時代に勝ちたいと思い夢を見てきたら、もう還暦の声を聞く年になってしまいました。ようやく優勝できたと思ったら2回も続いて、こんなに嬉しい事は無い。それに2頭は、別の牝系の繁殖馬の仔でしょ。お祝いに来てくれた仲間たちからも凄い事だと褒められました。」と笑顔で顔を崩す。

 本馬の母セカンドチャンス(母の父スキャン)は、牝系を遡ると4代母にトサモアーの名があるが、この地区で軽種馬生産が始まった頃の繁殖牝馬だそうだ。この牝系の産駒の中にスズカコバン、リキエイカンなどの名前も見受けられる。以来、同地区で大事に引き継がれて来た血統だ。
 本馬は4番仔で、半妹に中央でのデビューを控える2歳のシゲルアサヒダケ(父ネオユニヴァース)がいる。中々うるさい仔で厩舎スタッフの手を焼かしているそうだが、活躍が期待されている。

 このレース当日に、京都競馬場のアンタレスステークス(GⅢ)で上述のナナヨーヒマワリが6番人気ながら12着と敗れている。小島社長は「そうは上手く行きませんよ。でも、生産者は、頭の中のどこかで、自分の生産馬が大きなレースで勝つという夢を持っています。それが生きがいですよ。本馬にも、もう一つ優勝できるよう頑張って貰いたいです。」と微笑む。
 いよいよ本馬は、オークスへの挑戦となる。「大きなレースの優勝」の夢が現実となるかもしれない。
 同牧場には、現在、長男の啓則さんが6年間の英・米国の修行を終えて牧場を任され、次男の統則さんも従事しているという。小島牧場の次代の準備はしっかりと整えられているようだ。