重賞ウィナーレポート

2008年03月30日 マーチS G3

2008年03月30日 中山競馬場 小雨 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ナナヨーヒマワリ

プロフィール

生年月日
2001年04月11日 07歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:47戦6勝
総収得賞金
176,349,000円
エアジハード
母 (母父)
ナナヨーウイング  by  セレスティアルストーム(USA)
馬主
尾崎 和助
生産者
小島牧場 (荻伏)
調教師
小原 伊佐美
騎手
小原 義之
  • 母ナナヨーウイング
    母ナナヨーウイング
  • 同

  • 仲間と創設した中期育成牧場シーサイドファーム
    仲間と創設した中期育成牧場シーサイドファーム
  • 小嶋牧場
    小嶋牧場
 「第15回マーチS(G3、ダート1800m)」を制したのは7番人気で小原義之騎手騎乗のナナヨーヒマワリ(牡7歳、父エアジハード)だった。レース前半は最後方に位置し、3コーナー過ぎから徐々に進出。直線では前を行くフィフティーワナー、マコトスパルビエロを交わしての先頭ゴールイン。自身にとってはデビューから47戦目の重賞初優勝となった。

 「3月9日の仁川Sを除外されて、ここも直前までは除外の対象だったそうです。出走できただけでも良かったね、なんて話していたんですが、まさか勝ってくれるとは」と頬を紅潮させたのは、場主の小嶋将則さんを陰で支えながら長年牧場を切り盛りしてきた小嶋真理子さん。73年の函館記念(勝馬エリモカップ)以来となるJRAの重賞優勝に笑顔が絶えない。

 ナナヨーヒマワリの生まれ故郷である小嶋牧場は、昭和3年の創業。現代表を務める将則さんの祖父英三さんがスタートさせた。「それまでは米や野菜を作っていたはずですが、軍馬を預かるようになって土地を集約し、広げていった」というから、英三さんもまた馬の魅力に取り付かれた1人だったのかもしれない。実際、小嶋牧場は荻伏地区の中でも早くからサラブレッドの生産に取り組んできた牧場のひとつだ。
 「(ナナヨーヒマワリの母)ナナヨーウイングは、今でも足を運んでくれるファンの方がいらっしゃるんです。ナナヨーヒマワリ自身は少し弱いところのあった馬ですが、こうして強い馬になってくれて、少しでも恩返しが出来たと思います。辛抱強く使ってくれた厩舎に感謝したいですね」という。
 母のナナヨーウイングは97年のオークスでメジロドーベルの2着した。1歳違いの全姉ナナヨーストームは96年のオークスで2番人気となり、祖母のナナヨーアトラスは89年のオークスで4番人気に支持された素質馬だった。「期待しているファミリーなんですが、これまでは、なかなか結果を出せずに憂慮してました。さかのぼればスターリングモアにさかのぼる名血です。今年のフラワーCで2着したレッドアゲートも同じ血統なんですよ。
 一昨年には仲間と中期育成牧場のシーサイドファームも立ち上げましたので、これからは配合や育成に力をいれて、ますます発展させていきたいですね」と地元を代表する名血の更なる飛躍を誓った。