2007年07月15日 アイビスサマーダッシュ Jpn3
優勝馬:サンアディユ
プロフィール
- 生年月日
- 2002年03月26日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:13戦6勝
- 総収得賞金
- 242,124,000円
- 母 (母父)
- シェリーザ(IRE) by Caerleon(USA)
- 馬主
- 松岡 隆雄
- 生産者
- 下河辺牧場 (門別)
- 調教師
- 音無 秀孝
- 騎手
- 村田 一誠
レース当日は、北海道市場セレクションセールの1歳馬の前日展示の日だった。案内所も手伝いの傍ら所内のテレビで関係者と一緒に観戦すると、大方の評価を覆して本馬が後半の豪快な追い込みで快勝し、我々を驚かせた。
この日の展示には、生産者の下河辺牧場も参加していたため、早速、待機厩舎にお祝いに駆けつけると、下河辺俊行社長の次男で、育成の責任者である隆行さんが嬉しそうに笑顔を湛えていた。
たった今、メールで優勝の連絡を受けたところだとのこと。「ビックリしましたよ。嬉しいですね。育成でも、とくに手を焼かされた仔で気になっていましたからね。」と喜びの話の後に、小声で「凄くブサイクな仔だったんですよ。」と笑う。
せりが終わり、後日に改めて日高町門別の下河辺牧場にお伺いすると、繁殖と牧場全体を取り仕切る長男の行雄さんも驚いた様子だった。「本馬には申し訳ないけれど、余り期待はしていませんでした。私も函館(競馬場)に行っていましたし、オーナー(松岡隆雄氏)も先生(音無調教師)も居ない口取り写真(優勝記念写真)になってしまいました。未勝利戦の写真みたいですよ。」と競馬ブックの掲載紙を見せながら笑う。
しかしながら、本馬は強豪を堂々と差し切っての快勝をした。「‘エー’っという感じでした。強い勝ち方をしましたよね。1600万下まで3連勝して期待した馬でしたが、そのあとの重賞(ガーネットS16着)、オープン(京葉S12着)で揉まれ弱いところを見せていましたからね。今回は、直線(コース)、雨で渋った馬場、休養明け、そしてスタートが遅れた事など、すべてが本馬に良かったのでしょう。初芝でもあり、これからのレースが楽しみになりました。」と嬉しそう。
生産牧場の産駒成績ランキングでは、常にトップクラスを維持する同牧場だが、重賞優勝は、昨年正月のビッグプラネット(京都金杯)以来1年半ぶりになるだけにホッとした様子だ。
本馬の母シェリーザ(母の父カーリアン)は、1996年に同牧場に輸入されたが、行雄さんは「良い繁殖牝馬を入れるために、海外にも情報網を持っています。この母も集めた資料の中から、祖母が仏国GⅠ馬でカーリアンの血統も欲しかったので、写真を入手して電話で交渉して導入しました。父親の良いところを仔に出す良い繁殖ですよ。」と目を細める。
母は、同牧場で10仔を産み本馬は7番目となる。半姉のオースミジュエリーは数少ないナリタブライアンとの仔で、不出走ながら同牧場で繁殖活動を行い、産駒がすでに中央で勝ちあがっているという。そのほかの兄弟では、半兄にリゼルヴァ(父サンデーサイレンス 中央3勝)などがいる。
現在、ロージズインメイを配合したが不受胎だった母親は、アメリカ方式(行雄さん談)の24時間放牧中だという。
本馬の幼駒の頃の様子を伺うと行雄さんも苦笑い。「デブの仔でした。良く食べ栄養満点のムッチリボディ、よく言えば、筋肉質を持ち合わせた牝馬らしくない父親似の仔でした。ノロマで“ウシ”と呼ばれていたので良く覚えていますよ。」と。
100頭以上の繁殖牝馬を扱う中、これ程までに記憶に残る愛駒も少ないはずだ。重賞制覇という快挙を成し遂げた今、光り輝く大人になった女性の姿を見せ、下河辺兄弟をまたビックリさせる日も近いだろう。
下河辺牧場は、せり市場のハイライトとなる先週、先々週のセレクションセール、セレクトセールでも産駒の販売成績に好結果を残している。
この日の展示には、生産者の下河辺牧場も参加していたため、早速、待機厩舎にお祝いに駆けつけると、下河辺俊行社長の次男で、育成の責任者である隆行さんが嬉しそうに笑顔を湛えていた。
たった今、メールで優勝の連絡を受けたところだとのこと。「ビックリしましたよ。嬉しいですね。育成でも、とくに手を焼かされた仔で気になっていましたからね。」と喜びの話の後に、小声で「凄くブサイクな仔だったんですよ。」と笑う。
せりが終わり、後日に改めて日高町門別の下河辺牧場にお伺いすると、繁殖と牧場全体を取り仕切る長男の行雄さんも驚いた様子だった。「本馬には申し訳ないけれど、余り期待はしていませんでした。私も函館(競馬場)に行っていましたし、オーナー(松岡隆雄氏)も先生(音無調教師)も居ない口取り写真(優勝記念写真)になってしまいました。未勝利戦の写真みたいですよ。」と競馬ブックの掲載紙を見せながら笑う。
しかしながら、本馬は強豪を堂々と差し切っての快勝をした。「‘エー’っという感じでした。強い勝ち方をしましたよね。1600万下まで3連勝して期待した馬でしたが、そのあとの重賞(ガーネットS16着)、オープン(京葉S12着)で揉まれ弱いところを見せていましたからね。今回は、直線(コース)、雨で渋った馬場、休養明け、そしてスタートが遅れた事など、すべてが本馬に良かったのでしょう。初芝でもあり、これからのレースが楽しみになりました。」と嬉しそう。
生産牧場の産駒成績ランキングでは、常にトップクラスを維持する同牧場だが、重賞優勝は、昨年正月のビッグプラネット(京都金杯)以来1年半ぶりになるだけにホッとした様子だ。
本馬の母シェリーザ(母の父カーリアン)は、1996年に同牧場に輸入されたが、行雄さんは「良い繁殖牝馬を入れるために、海外にも情報網を持っています。この母も集めた資料の中から、祖母が仏国GⅠ馬でカーリアンの血統も欲しかったので、写真を入手して電話で交渉して導入しました。父親の良いところを仔に出す良い繁殖ですよ。」と目を細める。
母は、同牧場で10仔を産み本馬は7番目となる。半姉のオースミジュエリーは数少ないナリタブライアンとの仔で、不出走ながら同牧場で繁殖活動を行い、産駒がすでに中央で勝ちあがっているという。そのほかの兄弟では、半兄にリゼルヴァ(父サンデーサイレンス 中央3勝)などがいる。
現在、ロージズインメイを配合したが不受胎だった母親は、アメリカ方式(行雄さん談)の24時間放牧中だという。
本馬の幼駒の頃の様子を伺うと行雄さんも苦笑い。「デブの仔でした。良く食べ栄養満点のムッチリボディ、よく言えば、筋肉質を持ち合わせた牝馬らしくない父親似の仔でした。ノロマで“ウシ”と呼ばれていたので良く覚えていますよ。」と。
100頭以上の繁殖牝馬を扱う中、これ程までに記憶に残る愛駒も少ないはずだ。重賞制覇という快挙を成し遂げた今、光り輝く大人になった女性の姿を見せ、下河辺兄弟をまたビックリさせる日も近いだろう。
下河辺牧場は、せり市場のハイライトとなる先週、先々週のセレクションセール、セレクトセールでも産駒の販売成績に好結果を残している。