重賞ウィナーレポート

2006年03月12日 フィリーズレビュー G2

2006年03月12日 阪神競馬場 曇 稍重 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダイワパッション

プロフィール

生年月日
2003年05月14日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
102,575,000円
フォーティナイナー(USA)
母 (母父)
サンルージュ  by  シエイデイハイツ(GB)
馬主
大城 敬三
生産者
田上 稔 (三石)
調教師
増沢 末夫
騎手
長谷川 浩大
  • 田上稔社長と半弟の一歳馬(父コロナドズクエスト)~12月取材時撮影。本馬の父フォーティーナイナーの後継馬を配合。コロナドズクエストは、8日心不全で急死したため、この半弟にも新たな期待がかかる。
    田上稔社長と半弟の一歳馬(父コロナドズクエスト)~12月取材時撮影。本馬の父フォーティーナイナーの後継馬を配合。コロナドズクエストは、8日心不全で急死したため、この半弟にも新たな期待がかかる。
  • 田上稔牧場の外観
    田上稔牧場の外観
繁殖牝馬7頭、夫婦二人(息子さんは修行中)で営む牧場に、今年も重賞制覇のプレゼントが来ました。田上稔牧場は小規模ながら、ジョウテンヴレーブ(マイラーズカップ他)、マイネルレコルト(朝日杯フューチュリティS他)と本馬で、このところ毎年重賞馬を出しているだけに田上さんの笑顔は絶えない。「運が良いのでしょうね。どうなっているのか教えて貰いたい位ですよ。」と田上さんは、控え目ながら生産馬たちの活躍に感謝をしている。

重賞2連勝(未勝利戦からは4連勝)という快挙となったレースを振り返る田上さん、「スタートからうまく行きましたね。コーナーもうまく行って折り合いをつけ、最後にいい脚を使ってくれました。騎手(長谷川浩大)も上手かったですよ。この仔は小さい時から、普段はおとなしかったけれども気性の強い所があり、レースでは、この“負けん気”の良いところが出ているのでしょう。おもしろい事に、最近、うちの馬が出走するレース前日に、友人が前祝しようと一杯飲みに来るんですよ。そうすると何故か勝ってしまう。」と悪戯っぽく笑う。

本馬には、今年の牝馬クラシック戦線への大きな期待がかかるが、社長は「すべて調教師さん(増沢末夫師)や馬主さん(大城敬三氏)にして頂いている事です。うちらは牧場をやっていけるだけで幸せなのに、こんな夢を見させてくれて有りがたい事ですよ。一頭の競走馬にみんなが一つの気持ちになっているのが素晴らしいですね。」と感謝の表情を見せる。

生産馬の活躍に、なにか牧場に秘密があるのだろうと聞いてみると「何もありませんよ。皆さんと同じことをしているだけです。ただ、牧場が川の横にあるので、土は良いですよね。客土をしたりして、これには気を遣って良い草を育てています。お陰でうちの馬は丈夫ですよ。」という。

丈夫な馬に育ち、JRA育成馬として鍛錬されたのが本馬。マイネルレコルトもビッグレッドFで鍛え上げられた馬で、納得できることも。
田上社長は、最後に「先代の親父が桜花賞で2着(ミホクイーン)をとっています。出来たら、優勝してもらって親父を超えたいですね。」と内に秘めた期待を話してくれました。