重賞ウィナーレポート

2005年12月18日 フェアリーS G3

2005年12月18日 中山競馬場 晴 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダイワパッション

プロフィール

生年月日
2003年05月14日 02歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:6戦3勝
総収得賞金
102,575,000円
フォーティナイナー(USA)
母 (母父)
サンルージュ  by  シエイデイハイツ(GB)
馬主
大城 敬三
生産者
田上 稔 (三石)
調教師
増沢 末夫
騎手
長谷川 浩大
  • 田上稔社長と半弟の当歳
    田上稔社長と半弟の当歳
  • 母サンルージュ
    母サンルージュ
  • 母サンルージュ
    母サンルージュ
2日間降り続けた雪に田上稔牧場は20cmほどの積雪がある。
前日のレース(ディセンバーステークス)に、同牧場の生産馬マイネルレコルトが3着に惜敗しただけに、本馬の重賞初制覇は牧場の雪辱を果たす殊勲となった。

田上稔社長は、開口一番「生産者が一番びっくりしていますよ。去年(マイネルレコルトのGⅠ制覇)で運を使い果たしたと思っていましたからね」と満面の笑みを浮かべる。自宅のテレビで応援していた田上社長は「前日の状態が良さそうだったので期待はしていたけれど、スタートで前に出られなかったのでダメかと諦めて見ていました。これまでは逃げて押し切り、勝っていましたからね。もうビックリですよ。今までに見たことの無い展開でしたが、騎手(長谷川浩大)がさすがに上手く乗ってくれました」と、強い勝ち方をした本馬に今後の期待を膨らます。

本馬は、昨年の北海道市場でJRAに落札され、育成調教後、この春、第1回目のJRAブリーズアップセールで現オーナーの大城敬三氏に売却されたJRA育成馬。田上社長は「セールの前に展示会で本馬を見ましたが、凄く良い馬に育っていましたね。楽しみでしたよ」と振り返る。

本馬の母はサンルージュ(母の父シエイデイハイツ)で競走成績は無いが、祖母チカノヴァは、ノーザンダンサーの直仔が欲しいと、生産仲間3人で輸入した期待の牝系という。父親のフォーティナイナーについて田上社長は「本馬は幼駒の頃から父親似の筋肉の付き方が良い仔でした。今年はコロナドズクエスト(フォーティナイナーの血統後継馬として期待されている)を付けましたよ」と本馬の活躍に嬉しそうだ。しかし残念な事に、牧場にこの血統の後継馬は確保されていない。田上社長は「オーナーが本馬を、うちの牧場に繁殖で戻してくれたら、嬉しいですね」と本音も。
大活躍の生産馬を出し続ける家族経営の牧場には、現在、道内の牧場で勉強中の跡継ぎになる息子の徹さんも間もなく戻るという。これからがまた楽しみだ。2歳牝馬限定GIII・フェアリーS(中山1200m)は、長谷川浩大騎乗の6番人気ダイワパッション(父フォーティナイナー、母サンルージュ)が優勝。3連勝で重賞初制覇を果たし、来春の桜花賞戦線に名乗りを上げた。2着には逃げ粘った10番人気のウエスタンビーナス。1番人気エイシンアモーレは8着に終わった。