重賞ウィナーレポート

2006年01月22日 平安S G3

2006年01月22日 京都競馬場 曇 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:タガノゲルニカ

プロフィール

生年月日
2002年06月03日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
116,288,000円
ブライアンズタイム(USA)
母 (母父)
ブロードマラ(IRE)  by  Thatching(IRE)
馬主
八木 良司
生産者
谷川牧場 (浦河)
調教師
池添 兼雄
騎手
池添 謙一
  • 谷川貴英社長と母ブロードマラ
    谷川貴英社長と母ブロードマラ
  • 母ブロードマラ
    母ブロードマラ
  • タケホープ、ホクトボーイの碑、奥はシンザンの記念碑
    タケホープ、ホクトボーイの碑、奥はシンザンの記念碑
本馬の快挙に再び名門牧場の復活の兆しが訪れた。生産牧場の谷川牧場(浦河町西幌別)の谷川貴英社長は、この問いかけに「まだまだですよ。タケホープ時代を創り上げた親父にはまだ追いつきません。」と謙虚に語りながらも、久し振りの重賞制覇に笑みを見せる。
同牧場は、伝説の名馬シンザンを種牡馬として繋養し馬産地日高に多くの活躍馬を残し、ミナガワマンナ、アサヒダイオーはじめ多くの重賞馬を輩出している。近年では、2年前のメモリーキアヌ(愛知杯、父トニービン)が記憶に新しい。

レースでは、人気馬の猛追をしのぎ押し切っての優勝だけに「ゴール手前では一瞬ヒヤッとしましたよ。もしかしたらと思いますからね。」と谷川社長の応援にも力が入った様子だ。
本馬は、脚元の不安からクラシック戦線には乗り遅れたもののダートに変えてから5連勝になる、「未勝利を勝って調教師(池添兼雄)さんから、“この馬はいけるよ”と言われ楽しみにしていました。それにしても連闘で頑張っていますね。少し休ましてあげたい思いはありますけれど、これからも無事に走ってもらいたい。頭の良い仔で自由自在のレースが出来ますよ。」と期待は膨らむ。

今回の優勝には、社長の深い思い入れがあった。母ブロードマラ(母の父Thatching)は、6年前に牧場の将来を見据え、自らイギリスのセリ市場タタソールで購入した繁殖馬、「カタログで買いたい馬を絞ってセリに参加したのですが、なかなか落とせませんでした。パレードリンク(セリ直前の上場馬の下見場所)に行って見ていたら、目に付いたのが本馬の母です。めぐり会わせだと思いました。」と谷川社長。受胎つきの持ちこみ馬で、産まれた半兄のロッククリスタル(父デインヒル)はデビュー戦で強い勝ち方をしたものの、その後は怪我で伸び悩んだ。1年空胎の後、生まれたのがヤンチャだったという本馬だ。現在、全弟の2歳がいて、管内の育成場で調教中だが、こちらも評判が良く、デビュー戦が気にかかる。その下の1歳半妹(父マンハッタンカフェ)は後継馬として期待され、今年は4月にキングカメハメハの仔が誕生の予定で、谷川社長も楽しみにしている。

母ブロードマラに代表牝系としての手ごたえを掴んだ谷川社長の今後の活躍が楽しみで、オールドファンにも嬉しい本馬の初重賞制覇となった。