重賞ウィナーレポート

2006年05月06日 新潟大賞典 G3

2006年05月06日 新潟競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:オースミグラスワン

プロフィール

生年月日
2002年03月31日 04歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
210,282,000円
馬主
(株) オースミ
生産者
鮫川 啓一 (荻伏)
調教師
安藤 正敏
騎手
四位 洋文
  • 鮫川社長に甘えるオースミハルカ
    鮫川社長に甘えるオースミハルカ
  • 鮫川啓一牧場
    鮫川啓一牧場
  • 居間にはダービー馬カツラノハイセイコーなど沢山の優勝記念写真が並ぶ
    居間にはダービー馬カツラノハイセイコーなど沢山の優勝記念写真が並ぶ
  • 母ホッコーオウカ~お腹のキングカメハメハの仔の出産を控える
    母ホッコーオウカ~お腹のキングカメハメハの仔の出産を控える
  • 元気なオースミハルカ
    元気なオースミハルカ
 姉のオースミハルカに続いての重賞制覇に、鮫川啓一社長は満足そうに笑顔を見せ、「今回の勝利は厩舎のスタッフの力につきますよ。」と、先ずは陣営に感謝する。
 本馬は初戦を勝ったものの、その後のレースで怪我をして10ヶ月の休養。厩舎の努力で復帰後、活躍を続けていたが今回のレースでは、スタッフの方が“勝たなくてはいけない”と強い調教をして臨んだという。

 この日、日帰りで新潟競馬場まで応援に駆けつけた鮫川社長は、4角後方から豪快に差し切ったレース振り返る。「良いレースをしてくれましたね。他馬を意識するというより“俺は走るんだ!”とばかりにシャニムニに死に物狂いで走っているように見えました。母親に似て、走る気持ちの強い性格なのでしょう。姉(オースミハルカ)とは、脚色など違ったものですが、必死に走る性格は同じです。でも、この仔の小さい時は気弱なところもありましたね。ほんとうに動かない馬で、他馬がちょっかいを出しても動じないし、馬格があって、おデブさんだったので、あだ名が“象さん”でしたよ。」と笑う。
 鮫川社長の言葉には愛仔への深い愛情が込められている。

 本馬の母はホッコーオウカ(母の父リンドシェーバー)で、凄く丈夫で仔出しの良い母親。同牧場で5代母スターリングモアから引き継がれる大事な牝系に鮫川社長は「日高でも古い血統ですが、走る仔が引き継いで来たものです。良い後継馬ですよ。」と胸を張る。
 前回の取材時に、第2仔オースミエルスト(牡 父ウォーニング 小倉2歳S2着)の走りを見て、兄弟の活躍を確信したと語っていた社長だが、3仔がオースミハルカ(牝 父フサイチコンコルド クイーンSなど重賞4勝)、本馬は5仔になる。下の兄弟にも期待馬が続く、3歳タイセイコンドル(牡 父エルコンドルパサー 現役)、2歳オースミオーカン(牡 父フサイチコンコルド 6月デビュー予定)、1歳の半妹(父フォーティナイナー)と何れも評判が良いという。そして間もなくキングカメハメハの当歳が誕生予定だそうです。

 さて、ふるさとに戻って2ヶ月たったオースミハルカですが、鮫川社長に案内して頂いた。「ようやく落ち着いて、少し丸みが出ましたね。人になつこいですよ。」と優しそうに撫でる社長。ファンの皆さんもハルカは元気一杯ですから御安心下さい。
 大事な血統後継馬としての重責を担うこととなるが、可愛らしい顔立ちにつぶらな瞳を持つ優雅な姿には、あの激闘のレースシーンとかみ合うものが無い。とても可愛らしいのです。
‘05エリザベス杯でひたすらに走り切り、最後スイープトウショウの信じられない末脚に惜敗したが「純情無垢な仔です。最後まで自分の走りを通したので、あの仔自身の勝負には勝ったと思いますよ。」と鮫川社長は賞賛する。

 現在、父にスペシャルウィークを迎えて(?押しかけて)受胎確認中です。
 鮫川社長は「まだ確認出来ないし、しばらくは様子を見なくては成りません。状況がしっかりとしたら見学できるようにしたいので、もう少し待ってください。」とのこと。
 案内所では、6月末ぐらいに確認させて頂き報告いたします。それまでファンの皆様は、無事受胎できるようお祈りをしながら、弟の本馬オースミグラスワンの応援をお願い致します。