重賞ウィナーレポート

2005年04月10日 桜花賞 G1

2005年04月10日 阪神競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ラインクラフト

プロフィール

生年月日
2002年04月04日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:5戦4勝
総収得賞金
505,630,000円
エンドスウィープ(USA)
母 (母父)
マストビーラヴド  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
大澤 繁昌
生産者
ノーザンファーム (早来)
調教師
瀬戸口 勉
騎手
福永 祐一
【取材先:ラインクラフト号の生産者・ノーザンファーム(事務局)】


―――― 見事桜花賞レコードでの優勝、おめでとうございます。まずは生産者として今のお気持ちをお聞かせ下さい。

(スタッフ) 有力視されている出走馬の何頭かが、当牧場の生産育成馬ということもあり、優勝はもとより1頭でも上位入線を目指していましたので、ワンツーフィニッシュとなったことは大変うれしく思っています。


―――― まずはレースから振り返りたいと思います。好位置から抜け出しましたが前で粘るデアリングハート号、後方から物凄い脚で追い込んで来たシーザリオ。最後のゴール前は力が入ったかと思いますが、レース全体を通しての感想は如何でしょうか?

(スタッフ) 優勝したラインクラフトは何も言うことのないレース運びだったと思います。不利と言われた外枠発走も終始実力馬らしい積極的なレースぶりで克服し、特に4角過ぎよりデアリングハートと接戦になりましたが、ここでのせめぎ合いがゴール前のシーザリオの強襲に打ち勝つことにつながったとも思います。したがって上位3頭は実力通りの競馬ができたのではないでしょうか。


―――― 前走の後、疲れが出て体調が芳しくなかったようですが、本当に最後まで良く頑張ってくれましたね。

(スタッフ) はい、新聞等でも言われていたように休養明けのフィリーズRでの反動がでて、桜花賞まで十分に立て直すことが間に合うかという大きな課題があったようです。しかし、そこは様々なGⅠ馬を手がけた名門厩舎スタッフの高い技術が今回の好結果へ導いてくれたと思っています。


―――― ハイレベルで大混戦と言われる中で生産馬が6頭出走し、結果としてワンツーを飾れたというのも非常に素晴らしい事ですね。レース中は全ての馬に目を向けるのが大変ではなかったでしょうか?

(スタッフ) すべての生産育成者が目標とする3歳GⅠのひとつですので、出走できるだけでも喜ばしい中、6頭という頭数が反面大きなプレッシャーを感じていました。ですから、レース中はどの馬の動きも気になりましたが、実際はどの馬が最初にゴールに入るのかだけを注目するのが精一杯でした。


―――― 牧場にとってはベガ以来12年ぶりの桜花賞制覇となりました。レース後の牧場の喜びの様子や、競馬場へ応援に駆けつけた方の様子などもお聞かせ下さい。

(スタッフ) 当日は牧場事務所で応援する人も、職場を代表して競馬場へかけつけた人も勝負所での激しいたたき合いにとても興奮し、またその結果に深く感動したようです。


―――― 土曜日の新聞で出走馬に対する牧場からのコメントが掲載されていました。本馬には「牝馬同士なら違うものがある」と書かれていましたが、他の出走生産馬と比べ、今回どの点が一番勝利に結びついた要因と思われますか?

(スタッフ) 本馬の実力は、自他共に認めるところでしょうが、GⅠならではのレースの流れや騎手のかけひきが結果としてわずかな差としてでるレースでもあるところを、本馬の力を十分に引き出してくれた福永騎手のたづなさばきは素晴らしかったの一語です。やはりこの結果は人馬一体につきると思います。


―――― 前回の取材時(フィリーズレビュー)には「出走した全ての馬が無事にレースを終えられるように願いながら観戦したい」とおっしゃっておりましたが、このまま次の舞台へもまた順調に進んで欲しいものですね?

(スタッフ) はい、そのとおりです。出走するからにはどの馬にもチャンスありと勝負にこだわりを持ちたいと思いますが、まだうら若き牝馬たちの必至な姿を見るととにかく次も無事であることを願わざるをえません。


―――― 最後になります。次週は皐月賞ですが、この勢いに乗ってGⅠ3連勝とゆきたいところですね。大注目の1頭も出走を控えてますので、また緊張した1週間になりそうですね。良い競馬で良い結果となりますよう、お祈り致しております。御協力ありがとうございました。

(スタッフ) 今度は牡馬の大レースですし、厳しい結果も覚悟の上でこの勢いが止まらぬよう願うだけです。


―――― ご協力ありがとうございました。これからも無事に益々ご活躍されることを心よりお祈り申し上げます。第65回桜花賞が10日、満開の桜咲く阪神競馬場で行われ、福永祐一騎乗で単勝2番人気のラインクラフトが、昨年のダンスインザムードの記録を0秒1更新する1分33秒5の桜花賞レコードで優勝した。