重賞ウィナーレポート

2008年05月10日 新潟大賞典 Jpn3

2008年05月10日 新潟競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:オースミグラスワン

プロフィール

生年月日
2002年03月31日 06歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:26戦7勝
総収得賞金
210,282,000円
馬主
(株) オースミ
生産者
鮫川 啓一 (荻伏)
調教師
荒川 義之
騎手
川田 将雅
  • 鮫川啓一さん夫妻
    鮫川啓一さん夫妻
  • 母ホッコーオウカ
    母ホッコーオウカ
  • オースミハルカ
    オースミハルカ
  • 同

  • 従兄弟と遊ぶハルカの当歳(父ディープインパクト)
    従兄弟と遊ぶハルカの当歳(父ディープインパクト)
 本馬は、2年前にこのレースで初めて重賞を制し、今回は2度目の重賞優勝となる。
 重賞初制覇に至るまでにも、怪我で10ヶ月の休養を要し、その後も苦戦が続いたがこのレースで復活、6歳になってようやく充実期を迎えたようだ。半姉には、ファンの記憶に深く残るオースミハルカ(クイーンSなど重賞4勝、エリザベス女王杯2着2回)がいる。
 浦河町野深の鮫川啓一牧場を訪ねると、鮫川社長は「ご無沙汰しましたね。」と笑顔を見せる。愛仔の活躍で重賞優勝が続いていただけに‘久し振りに重賞を取れたよ’という気持ちが穏やかに伝わる。

 愛馬の応援のため出来るだけ競馬場に出向く鮫川社長だが、さすがにこの時期は牧場を離れられない。自宅でレースを観戦した鮫川社長は「大阪城Sを勝ち、前走(マイラーズC 9着)は負けましたけれど状態は良く復調の気配を見せていました。この仔は、雨や重馬場だと精神的に走る事が嫌やになってしまうのですね。気持ち良く走らせれば、まだまだ走りますよ。それにしても凄い末脚(上がり3F31秒9)でした。私も見たことの無い脚色です。この仔の眠っていた能力が出たのでしょうが、改めてサラブレッドという生き物の姿を見せてくれたように思えました。」と愛仔を賞賛する。

 今後の最大の目標は、天皇賞・秋となりそうだが「オーナー(株オースミ:山路秀則氏)が欲しいと思っていた楯です。苦労して、この仔を育ててくれた厩舎の方たちも楽しみにしているレースなのでぜひ頑張って貰いたい。」と鮫川社長。
 先代の父三千男氏の時には、カツラノハイセイコ(天皇賞・春、日本ダービーなど)を出しているが、鮫川社長も当時から牧場に携わってきた。「やはり自分の名前でGⅠ馬を出して親父に追い着きたいですね。」と父親を敬う。

 殊勲の母ホッコーオウカ(母の父 リンドシェーバー)は、四代母にスターリングモアを持つが、同馬は荻伏地区の軽種馬生産の先駆者となる鮫川ファミリー(鮫川牧場、鮫川ファームなど)が導入した繁殖牝馬でこの地域を支えてきた大事な基礎牝馬となっている。
 母ホッコーオウカはその大切な血統後継馬となるが、本馬と姉のオースミハルカの姉弟で既に6度の重賞優勝を果たしている。本馬の半兄にトーアコマンダー(父コマンダーインチーフ)、オースミエルスト(父ウォーニング)、半姉にオースミハルカ(父フサイチコンコルド)、キクノトップレディ(父ウォーニング)がいるが、この2年は産駒に恵まれていない。今年は「(オースミ)ハルカが男の仔だったらという夢を託して」(鮫川社長)とフサイチコンコルドを配合して全兄弟の男児誕生を願っている。

 秋の大一番、天皇賞・秋に周囲の期待は高まるが、「脚色はハルカと違いますが、その気になったら、ひたすらに走る姿は姉と同じ」(鮫川社長)というだけに、姉と同じような感動のレースシーンを演じてくれそうだ。

※隣の放牧地には、今年生れた父ディープインパクトの当歳を連れたオースミハルカがいました。2年前に現役を引退して同牧場に戻ってきた時の娘さん(?)だった頃の可愛いらしさから、母親らしい優しい表情となり、ひと回り大きくなった印象ですが、スタッフの話によると大変子供の面倒見の良い母親だそうです。
 最近は、話題の親仔だけに取材や見学の希望が牧場に多く来ているそうで、困惑している様子です。作業の都合上、今年の見学は中止となりましたが、ファンの方を大切にする同牧場では、落ち着いたら秋にでも、また、会いに来て頂く機会を考えたいとのこと。ファンの方はしばらくご辛抱下さい。