2006年03月12日 中山牝馬S G3
優勝馬:ヤマニンシュクル
プロフィール
- 生年月日
- 2001年04月01日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:14戦4勝
- 総収得賞金
- 269,628,000円
- 父
- トウカイテイオー
- 母 (母父)
- ヤマニンジュエリー by Nijinsky(CAN)
- 馬主
- 土井 肇
- 生産者
- ヤマニンベン牧場 (静内)
- 調教師
- 浅見 秀一
- 騎手
- 四位 洋文
GⅠ阪神JF以来2年3ヶ月ぶりの重賞制覇に、生産者の土井瑛児社長は感極まりない表情を見せている。「1年以上、屈腱炎と戦いながらの休養後ですからね。このレースは休養明け4戦目で、走りも良くなったので、良い競馬をしてくれるとは思っていました。頑張って強い勝ち方をしてくれましたよね。これも本馬を立ち直してくれた関係者の賜物です。本当に頭の下がる思いです」と。
1年程前に、地元静内の軽種馬振興会主催の祝勝会の席上で、土井社長は「ヤマニンシュクルのGⅠ制覇は、私が40年間、馬に携わって来た中での最高の喜びです」と語っていただけに、本馬への思い入れの深さが伝わってきます。
ヤマニンベン牧場は、錦岡牧場とオーナーブリーダーとして同グループですが、本馬は、新冠町新和にある錦岡牧場の育成場で休養し立て直りました。土井社長は「1年間、休養で帰っていた時には、屈腱炎の状態が気になって、何度も牧場(錦岡牧場)に行きましたよ。症状がひどく、引退させて繁殖馬にしよう、とも思いました」と休養時の辛い思いを語る。
同レース3着のヤマニンアラバスタも昨年の新潟記念、府中牝馬Sで掲載させていただきましたが、同馬もこの錦岡牧場で休養してから活躍が始まっている。
本馬を、復帰させた時の話を聞きに、まだ、雪の残る山間の錦岡牧場を訪ねました。
土井睦秋社長は「うちに戻ってきた時は、重度の症状でしたよ。既にGⅠを取っているし、引退の事を話し合いましたが、栗東の平獣医のアドバイスがあり、もう一度チャレンジする事になりました。途中、患部が何度も腫れて、その都度引退も勧められました。それでも、微かな可能性が見えたので、平獣医の指導のもとで、本馬の立て直しにみんな頑張ってくれました。平獣医はじめ、調教師(浅見秀一師)さんや、うちの育成スタッフに深く感謝しています」と苦労を語る。
関係者の大きな努力の末に、重賞制覇で完全復活の殊勲を立てた本馬の今後だが、睦秋社長は「今回のレースは最後だとも思いましたが、レース後の脚元はスッキリして、今までで一番良い状態です」と屈腱炎を克服して、再度GⅠ制覇へと挑戦する模様です。ヤマニンベン牧場の瑛児社長も「心配はあるけれど、現場がしっかりと見てくれますから安心しています。次は競馬場に応援に行きますよ」と、ようやく明るい笑顔を見せる。
屈腱炎という、競走馬にとって最も煩わしい障害に立ち向かった土井兄弟と関係者の熱い情熱が、第1回のGⅠビクトリアマイルに記念すべき物語を演出するかもしれません。将来は、日高で創られた(本馬の父トウカイテイオーも日高産馬)GⅠの繁殖馬として本馬の産駒に期待がかかりますが、日高の血統馬の活躍が、これからの競馬の楽しさを膨らましてくれそうです。
1年程前に、地元静内の軽種馬振興会主催の祝勝会の席上で、土井社長は「ヤマニンシュクルのGⅠ制覇は、私が40年間、馬に携わって来た中での最高の喜びです」と語っていただけに、本馬への思い入れの深さが伝わってきます。
ヤマニンベン牧場は、錦岡牧場とオーナーブリーダーとして同グループですが、本馬は、新冠町新和にある錦岡牧場の育成場で休養し立て直りました。土井社長は「1年間、休養で帰っていた時には、屈腱炎の状態が気になって、何度も牧場(錦岡牧場)に行きましたよ。症状がひどく、引退させて繁殖馬にしよう、とも思いました」と休養時の辛い思いを語る。
同レース3着のヤマニンアラバスタも昨年の新潟記念、府中牝馬Sで掲載させていただきましたが、同馬もこの錦岡牧場で休養してから活躍が始まっている。
本馬を、復帰させた時の話を聞きに、まだ、雪の残る山間の錦岡牧場を訪ねました。
土井睦秋社長は「うちに戻ってきた時は、重度の症状でしたよ。既にGⅠを取っているし、引退の事を話し合いましたが、栗東の平獣医のアドバイスがあり、もう一度チャレンジする事になりました。途中、患部が何度も腫れて、その都度引退も勧められました。それでも、微かな可能性が見えたので、平獣医の指導のもとで、本馬の立て直しにみんな頑張ってくれました。平獣医はじめ、調教師(浅見秀一師)さんや、うちの育成スタッフに深く感謝しています」と苦労を語る。
関係者の大きな努力の末に、重賞制覇で完全復活の殊勲を立てた本馬の今後だが、睦秋社長は「今回のレースは最後だとも思いましたが、レース後の脚元はスッキリして、今までで一番良い状態です」と屈腱炎を克服して、再度GⅠ制覇へと挑戦する模様です。ヤマニンベン牧場の瑛児社長も「心配はあるけれど、現場がしっかりと見てくれますから安心しています。次は競馬場に応援に行きますよ」と、ようやく明るい笑顔を見せる。
屈腱炎という、競走馬にとって最も煩わしい障害に立ち向かった土井兄弟と関係者の熱い情熱が、第1回のGⅠビクトリアマイルに記念すべき物語を演出するかもしれません。将来は、日高で創られた(本馬の父トウカイテイオーも日高産馬)GⅠの繁殖馬として本馬の産駒に期待がかかりますが、日高の血統馬の活躍が、これからの競馬の楽しさを膨らましてくれそうです。