2010年04月10日 阪神牝馬S G2
優勝馬:アイアムカミノマゴ
プロフィール
- 生年月日
- 2006年02月22日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:12戦4勝
- 総収得賞金
- 127,396,000円
- 父
- アグネスタキオン
- 母 (母父)
- アイアムザウィナー(USA) by Danzig Connection(USA)
- 馬主
- 堀 紘一
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 長浜 博之
- 騎手
- 秋山 真一郎
ふと人生を振り返ったとき、誰もがそのどこかに重要なターニングポイントがあったはずだ。受験する学校や進路、ひょっとしたら今の彼女や奥さんを選んだのも、重要なターニングポイントとなったのではないだろうか。
アイアムカミノマゴの競走生活にとってそのターニングポイントとは、クラシック路線を歩んでいた3歳の秋だった。「母系は恵まれたスピードがある一方で、距離の限界も見え隠れしていました。だからといって短距離のレース出走を目指していくと、牡馬を含めた古馬と戦わねばならなくなります」と社台ファームの長浜卓也さん。
重賞は未勝利だったアイアムカミノマゴではあるが、フィリーズレビュー(Jpn2)で2着となっているように、この血統らしいスピード能力は持っていることは明らかだった。しかし、いくら斤量で恵まれているとはいえ、この時期の3歳牝馬が、歴戦の古馬を相手にするのは至難の業とも言えた。
「しかも、アイアムカミノマゴはまだ成長途上だからこそ、教えることが沢山たくさんありました。単勝の人気にも現れているように、一見、無謀な挑戦にも見える秋華賞路線でしたが、ここでスピードに緩急をつけて走ることを覚えさせたことが、今日のレースに繋がっていると思います。話すと簡単に思えますが、実際にそれを叶えてみせた厩舎陣営の手腕には驚かされるばかりです」(長浜さん)
結果はすぐに現れた。8着に敗れた秋華賞(G1)の後で臨んだオーロカップでは、後方で脚をため、メンバー中上がり最速の脚を使って見事に優勝。その後、山元トレセンでの調整放牧を挟み、レースの1か月前に栗東入厩。あまりにも予定されていたスケジュールを順調にこなせたので、単勝9番人気という評価を問題としないほどに、レース前は楽しみの方が多かったという。
「ゴールの瞬間は、あまりにも鮮やか過ぎて声も出ませんでした。改めて思うことは、目先の結果にこだわらず、長い目で馬を作ってきた陣営の根気強さと、その意図を理解して応援してくださった堀オーナーの信頼関係が大きく花開いた1戦だったと思います」(長浜さん)
この後は春の大目標としていたヴィクトリアマイル(G1)に出走を予定。牝馬短距離路線で名を上げつつあるアイアムカミノマゴにとって、このヴィクトリアマイル(G1)は、また一つのターニングポイントとなりそうだ。
「評価的には「ニュースター」かもしれませんが、育成時から感じていた能力ならば、重賞を沸かす馬になれる素材だと信じてきました。だからこそ、胸を張って大舞台にいけることを誇らしく思います」と長浜さん。
数年後にアイアムカミノマゴの競走成績を振り返った時、この阪神牝馬S(G2)が、G1馬へのターニングポイントとなったレースと言われているのかもしれない。
アイアムカミノマゴの競走生活にとってそのターニングポイントとは、クラシック路線を歩んでいた3歳の秋だった。「母系は恵まれたスピードがある一方で、距離の限界も見え隠れしていました。だからといって短距離のレース出走を目指していくと、牡馬を含めた古馬と戦わねばならなくなります」と社台ファームの長浜卓也さん。
重賞は未勝利だったアイアムカミノマゴではあるが、フィリーズレビュー(Jpn2)で2着となっているように、この血統らしいスピード能力は持っていることは明らかだった。しかし、いくら斤量で恵まれているとはいえ、この時期の3歳牝馬が、歴戦の古馬を相手にするのは至難の業とも言えた。
「しかも、アイアムカミノマゴはまだ成長途上だからこそ、教えることが沢山たくさんありました。単勝の人気にも現れているように、一見、無謀な挑戦にも見える秋華賞路線でしたが、ここでスピードに緩急をつけて走ることを覚えさせたことが、今日のレースに繋がっていると思います。話すと簡単に思えますが、実際にそれを叶えてみせた厩舎陣営の手腕には驚かされるばかりです」(長浜さん)
結果はすぐに現れた。8着に敗れた秋華賞(G1)の後で臨んだオーロカップでは、後方で脚をため、メンバー中上がり最速の脚を使って見事に優勝。その後、山元トレセンでの調整放牧を挟み、レースの1か月前に栗東入厩。あまりにも予定されていたスケジュールを順調にこなせたので、単勝9番人気という評価を問題としないほどに、レース前は楽しみの方が多かったという。
「ゴールの瞬間は、あまりにも鮮やか過ぎて声も出ませんでした。改めて思うことは、目先の結果にこだわらず、長い目で馬を作ってきた陣営の根気強さと、その意図を理解して応援してくださった堀オーナーの信頼関係が大きく花開いた1戦だったと思います」(長浜さん)
この後は春の大目標としていたヴィクトリアマイル(G1)に出走を予定。牝馬短距離路線で名を上げつつあるアイアムカミノマゴにとって、このヴィクトリアマイル(G1)は、また一つのターニングポイントとなりそうだ。
「評価的には「ニュースター」かもしれませんが、育成時から感じていた能力ならば、重賞を沸かす馬になれる素材だと信じてきました。だからこそ、胸を張って大舞台にいけることを誇らしく思います」と長浜さん。
数年後にアイアムカミノマゴの競走成績を振り返った時、この阪神牝馬S(G2)が、G1馬へのターニングポイントとなったレースと言われているのかもしれない。