重賞ウィナーレポート

2009年09月20日 ローズS G2

2009年09月20日 阪神競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ブロードストリート

プロフィール

生年月日
2006年03月28日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
230,249,000円
アグネスタキオン
母 (母父)
フィラストリート(USA)  by  Cozzene(USA)
馬主
下河邉 行雄
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
藤原 英昭
騎手
藤田 伸二
  • ブロードストリートの母、フィラストリート
    ブロードストリートの母、フィラストリート
  • 同

  • 同

  • 下河辺牧場
    下河辺牧場
 牝馬クラシックレース最後の一冠を目指すトライアルレース、ローズステークス(G2)は、馬群から鋭い切れ脚を繰り出したブロードストリートが1分44秒7のレコードタイムで快勝。オークス(Jpn1)4着の底力を見せつけた。

 ブロードストリートは日高町・下河辺牧場の生産馬。生産、育成を行い、繁殖牝馬約130頭を有する日高屈指の大牧場である。過去には03年の牝馬三冠を制したスティルインラブ、04年のオークス馬ダイワエルシエーロなど近年牝馬の活躍馬を多く輩出している。

 ローズステークス(G2)当日は馬主でもある下河辺行雄さんが競馬場に駆けつけて声援を送った。「オークス後からレースの1か月前までここで休養していたので、状態が上向きなのはわかっていました。強い馬もいるし、次に繋がるいいレースをしてくれればいいなとは思っていましたが、積極的なレース運びで自身の切れ味が生かせましたね」と冷静に分析してくれた。

 母フィラストリートは米国産。現地でお腹にWoodmanを宿したフィラストリートと出会い「血統背景が気に入って」購入したのが97年のこと。以来11年連続で産駒を出産している。

 繁殖スタッフの堀江真一さんは「温厚で、子供を可愛がる満点ママです。まだ15歳ですがもうベテランの域ですね。産駒は母に似て小柄な子が多いですが、小柄な子の方が走る傾向にあります。ブロードストリートも小柄でしたが、動きが機敏で、わがままというか自分をしっかり持った個性的な子馬だったと記憶しています」。

 今年は初めて子供のいないシーズンを過ごしたフィラストリート。立派に張り出したお腹にはアグネスタキオンを受胎しており、来年はブロードストリートの全兄弟誕生となる。

 前哨戦で春の一角を崩し、レコード勝ちした内容にも、行雄さんは「本番では…やっぱり春のツートップ(ブエナビスタとレッドディザイア)は強いし、人気になると思いますからね。あの2頭に挑戦できる権利を最良の形で取れただけでも嬉しいです。気楽に楽しみますよ」と謙虚な姿勢を崩さない。秋の大一番では、満面の笑みを浮かべて表彰台にあがる姿を期待したい。