2005年08月07日 函館2歳S G3
優勝馬:モエレジーニアス
プロフィール
- 生年月日
- 2003年03月10日 02歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:4戦3勝
- 総収得賞金
- 64,913,000円
- 母 (母父)
- シャルナ(IRE) by Darshaan(GB)
- 馬主
- 中村 和夫
- 生産者
- カナイシスタッド (浦河)
- 調教師
- 堂山 芳則
- 騎手
- 五十嵐 冬樹
本馬のふるさとは浦河町・東幌別のカナイシスタッド。様似町との堺に流れる鵜苫沢の地区にあり、沢添いに8戸程の牧場が点在している。昨年は、この地区から重賞馬にメイショウキオウ(辻牧場・中京記念)、ウィンジェネラーレ(中脇満牧場・日経賞)が出ている。同牧場は繁殖(飼養牝馬13頭)から調教育成(育成馬25頭)まで一環とした競走馬づくりを金石社長夫妻と8名のスタッフで進めている。
本馬の重賞初制覇は、同牧場にとっても初めての重賞の優勝で喜びが弾けるが、苦労を重ねてきた末の結果に深い思い入れもあったようだ。
応援で函館競馬場に駆けつけた金石社長は「本当に良かったです。ゴールした時、オーナー(中村和夫社長)と握手して、感極まりふたりで涙しました。最後の直線で頭一つ抜き出したのは、周りの応援してくれた方の後押しですよ。決して僕がつくった馬ではありません。人の輪があの馬を作り出し、勝たせてくれました」と興奮は冷めやまぬ様子。
金石社長が師と仰ぐ中村氏は、オーナーブリーダー(冠名モエレ)としても活躍するが、生産界の功労者でもある。師に「競走馬つくりは、常に“納得”してはいけない」と教えられ、「育てる環境(土地、水、餌など)から馴致・育成まで出来ることには励んできました。最後の育成トレーニングまで携わるのは、やはり“納得”に近づくためです。本馬が、重賞制覇という結果をはじめて出してくれ、少しでも恩返しできたのが嬉しいですね」と金石社長。先代より引継ぎ、迷いの中での中村氏との出会いから、指導してくれた多くの調教師の先生や周りの方の協力があって、ここまで来られたことに感謝は尽きない。
本馬の幼駒時代は「バランスの取れた雰囲気のある馬格を持ち、利口な仔でしたね。何事にも動じない仔で、ひとりで遊んでいました。母親が、離れている本馬を探している時もありましたよ」と振り返る。
母シャルナ(母の父Darshaan 、英国産)は血統を期待され、胆振の牧場に輸入されたが、乳の出が悪く3仔をもうけた所で同牧場に引き取られた。金石社長は「乳のことなら搾乳の専門家だ」と思い、経験豊富な酪農家に相談して試行錯誤を重ねた結果、乳量の豊富な繁殖牝馬に変わったという。
本馬は第4仔になるが、同牧場での初産駒。半弟の1歳(父アグネスタキオン)は同牧場の育成場で中期育成(夜間放牧)中、4月16日誕生した半弟の当歳(父ゴールドへイロー)は母親と分場で放牧されていた。
殊勲をあげた本馬は、レース後に、オーナーの中村氏から道営所属馬として、中央で走らせる意向だと聞いた金石社長は「オーナーは競馬界全体を考え、尽くしている方です。中央競馬を支えるためにも地方競馬の存続が重要と聞いていました。(道営競馬所属馬の)コスモバルクの岡田さん(ビッグレッドファーム)の使い方にも感心していましたからね。僕も手伝いが出来るのなら嬉しいです」と迷いは無い。
今年1月の京成杯(アドマイヤジャパンの7着)に注目の中央デビューを果たしたモエレアドミラルも同オーナーの所有馬で、その底力に復活の期待が掛かるが、地方デビュー馬の活躍は競馬を面白くしている。本馬の今後の活躍に期待しながら、是非、皆さんも地方競馬のレース予想にも参加してください。ホッカイドウ競馬所属馬のモエレジーニアス(父フサイチコンコルド)が、第37回函館2歳S(GIII)を制して、2歳世代初の重賞ウイナーに輝いた。鞍上は、コスモバルクの五十嵐冬樹騎手。地方馬の優勝はエンゼルカロ以来6年ぶり、2頭目の殊勲となった。単勝1.3倍の断然1番人気・アドマイヤカリブは3着に敗れた。
本馬の重賞初制覇は、同牧場にとっても初めての重賞の優勝で喜びが弾けるが、苦労を重ねてきた末の結果に深い思い入れもあったようだ。
応援で函館競馬場に駆けつけた金石社長は「本当に良かったです。ゴールした時、オーナー(中村和夫社長)と握手して、感極まりふたりで涙しました。最後の直線で頭一つ抜き出したのは、周りの応援してくれた方の後押しですよ。決して僕がつくった馬ではありません。人の輪があの馬を作り出し、勝たせてくれました」と興奮は冷めやまぬ様子。
金石社長が師と仰ぐ中村氏は、オーナーブリーダー(冠名モエレ)としても活躍するが、生産界の功労者でもある。師に「競走馬つくりは、常に“納得”してはいけない」と教えられ、「育てる環境(土地、水、餌など)から馴致・育成まで出来ることには励んできました。最後の育成トレーニングまで携わるのは、やはり“納得”に近づくためです。本馬が、重賞制覇という結果をはじめて出してくれ、少しでも恩返しできたのが嬉しいですね」と金石社長。先代より引継ぎ、迷いの中での中村氏との出会いから、指導してくれた多くの調教師の先生や周りの方の協力があって、ここまで来られたことに感謝は尽きない。
本馬の幼駒時代は「バランスの取れた雰囲気のある馬格を持ち、利口な仔でしたね。何事にも動じない仔で、ひとりで遊んでいました。母親が、離れている本馬を探している時もありましたよ」と振り返る。
母シャルナ(母の父Darshaan 、英国産)は血統を期待され、胆振の牧場に輸入されたが、乳の出が悪く3仔をもうけた所で同牧場に引き取られた。金石社長は「乳のことなら搾乳の専門家だ」と思い、経験豊富な酪農家に相談して試行錯誤を重ねた結果、乳量の豊富な繁殖牝馬に変わったという。
本馬は第4仔になるが、同牧場での初産駒。半弟の1歳(父アグネスタキオン)は同牧場の育成場で中期育成(夜間放牧)中、4月16日誕生した半弟の当歳(父ゴールドへイロー)は母親と分場で放牧されていた。
殊勲をあげた本馬は、レース後に、オーナーの中村氏から道営所属馬として、中央で走らせる意向だと聞いた金石社長は「オーナーは競馬界全体を考え、尽くしている方です。中央競馬を支えるためにも地方競馬の存続が重要と聞いていました。(道営競馬所属馬の)コスモバルクの岡田さん(ビッグレッドファーム)の使い方にも感心していましたからね。僕も手伝いが出来るのなら嬉しいです」と迷いは無い。
今年1月の京成杯(アドマイヤジャパンの7着)に注目の中央デビューを果たしたモエレアドミラルも同オーナーの所有馬で、その底力に復活の期待が掛かるが、地方デビュー馬の活躍は競馬を面白くしている。本馬の今後の活躍に期待しながら、是非、皆さんも地方競馬のレース予想にも参加してください。ホッカイドウ競馬所属馬のモエレジーニアス(父フサイチコンコルド)が、第37回函館2歳S(GIII)を制して、2歳世代初の重賞ウイナーに輝いた。鞍上は、コスモバルクの五十嵐冬樹騎手。地方馬の優勝はエンゼルカロ以来6年ぶり、2頭目の殊勲となった。単勝1.3倍の断然1番人気・アドマイヤカリブは3着に敗れた。