2008年07月13日 七夕賞 G3
優勝馬:ミヤビランベリ
プロフィール
- 生年月日
- 2003年03月28日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:11戦4勝
- 総収得賞金
- 297,898,000円
- 母 (母父)
- アステオン by ホリスキー
- 馬主
- 村上 義勝
- 生産者
- 原 武久 (静内)
- 調教師
- 加藤 敬二
- 騎手
- 吉田 豊
愛馬ミヤビランベリの快挙は、原武久牧場にとっては夢のような掛けがいのない重賞初制覇だった。
同牧場は、東静内西川の捫別(モンベツ)川沿いにあり創業は昭和38年、現在は先代の創業者原鉄太郎さんを引き継いだ武久さんが、ナツ子夫人と手伝いの方の3人で6頭の繁殖牝馬を飼養している。 原さんは69歳、牧場を手伝っていた息子さんは都市部の仕事に移り、牧場もあと2~3年で廃業を考えているところだった。
22年前には、新馬戦、りんどう賞(2着馬メリーナイス)、府中3歳Sと3連勝してクラシック戦線の有力馬となりながら故障で引退したサクラロータリー(父トウショウボーイ)を出している。原さんにとっては、この一頭が生涯の思い出としていただけに「夢を見ているようだよ。有難い」と喜ぶ。
原さんの唯一の楽しみが土、日曜のJRA静内ウインズ通い。生産馬を応援しながら馬券を楽しんでいて、本レ-スの時も当然のようにウインズ静内に。
私も隣にある同ウインズに居て(レース取材は案内所のテレビで充分なのですが、どうしても馬券を買いたいので毎回行きます)大型ビジョンに映るゴールシーンを確認した時、一角で喜びの声が沸きあがった。原さんと常連のお仲間たちだ。
お祝いの言葉を掛けに行くと、原さんは顔を紅潮させて満面の笑顔を見せ、次々に入るお祝いの電話に嬉しそうに話しながら足早に牧場に戻って行った。
セレクトセールが終わった三日後、牧場に伺うと原さんはウインズの時と同じ笑顔を見せていた。
「まだ夢を見てるようだね。良い走りを見せていたので期待はしていたけれど、初めての重賞だったからね。うちの馬は‘逃げる’のに、前日のグリーンチャンネルでは‘逃げ馬不在’のレースと言って無視されていたし、自分も勝てるとは思わなかった。その日は、母親の命日だったので無事に回って(走って)来られるよう仏壇に向ってお願いしていたよ。」と笑う原さん。
仏間の遺影の前には多くのお祝いの花やお酒が並んでいる。
「母親も喜んでいるでしょう。息子もこの馬の種付をしていたので夢みたいだと言っているよ。」
今日、命日の供養をするそうで息子さん家族も戻ってくる。一生懸命に牧場で働いていた息子さんが喜べたのも原さんにとっては嬉しい。
「この年に成っても、馬主さん(村上義勝氏)が気を遣って馬を預けてくれる。ここまでやってこられたのも皆さんのお陰だ。」と思い深げの原さん。
本馬の母アステオン(母の父ホリスキー)も馬主の村上氏からの預かり馬だ。この牝系は、近親にモガミチャンピオン等がいる日高に継がれる血統。本馬は2番仔になり半弟の3歳ミヤビベガ(父アドマイヤベガ)は今年のクラシック戦線のホープになっている。 下に2歳(牡 父ゴールドアリュール)、1歳(牝 父ロージズインメイ)、当歳(牝 父ネオユニヴァース)と続き、これからも期待されるファミリーだ。
本馬の父はオペラハウスでメイショウサムソンと同期の産駒となる。遅咲きながら原武久牧場に価値ある1勝を捧げ、さらにサマー2000シリーズチャンピオンのタイトルにも大きなアドバンテージを得た。今年は同牧場にとって‘アツイ’夏になることを期待したい。
同牧場は、東静内西川の捫別(モンベツ)川沿いにあり創業は昭和38年、現在は先代の創業者原鉄太郎さんを引き継いだ武久さんが、ナツ子夫人と手伝いの方の3人で6頭の繁殖牝馬を飼養している。 原さんは69歳、牧場を手伝っていた息子さんは都市部の仕事に移り、牧場もあと2~3年で廃業を考えているところだった。
22年前には、新馬戦、りんどう賞(2着馬メリーナイス)、府中3歳Sと3連勝してクラシック戦線の有力馬となりながら故障で引退したサクラロータリー(父トウショウボーイ)を出している。原さんにとっては、この一頭が生涯の思い出としていただけに「夢を見ているようだよ。有難い」と喜ぶ。
原さんの唯一の楽しみが土、日曜のJRA静内ウインズ通い。生産馬を応援しながら馬券を楽しんでいて、本レ-スの時も当然のようにウインズ静内に。
私も隣にある同ウインズに居て(レース取材は案内所のテレビで充分なのですが、どうしても馬券を買いたいので毎回行きます)大型ビジョンに映るゴールシーンを確認した時、一角で喜びの声が沸きあがった。原さんと常連のお仲間たちだ。
お祝いの言葉を掛けに行くと、原さんは顔を紅潮させて満面の笑顔を見せ、次々に入るお祝いの電話に嬉しそうに話しながら足早に牧場に戻って行った。
セレクトセールが終わった三日後、牧場に伺うと原さんはウインズの時と同じ笑顔を見せていた。
「まだ夢を見てるようだね。良い走りを見せていたので期待はしていたけれど、初めての重賞だったからね。うちの馬は‘逃げる’のに、前日のグリーンチャンネルでは‘逃げ馬不在’のレースと言って無視されていたし、自分も勝てるとは思わなかった。その日は、母親の命日だったので無事に回って(走って)来られるよう仏壇に向ってお願いしていたよ。」と笑う原さん。
仏間の遺影の前には多くのお祝いの花やお酒が並んでいる。
「母親も喜んでいるでしょう。息子もこの馬の種付をしていたので夢みたいだと言っているよ。」
今日、命日の供養をするそうで息子さん家族も戻ってくる。一生懸命に牧場で働いていた息子さんが喜べたのも原さんにとっては嬉しい。
「この年に成っても、馬主さん(村上義勝氏)が気を遣って馬を預けてくれる。ここまでやってこられたのも皆さんのお陰だ。」と思い深げの原さん。
本馬の母アステオン(母の父ホリスキー)も馬主の村上氏からの預かり馬だ。この牝系は、近親にモガミチャンピオン等がいる日高に継がれる血統。本馬は2番仔になり半弟の3歳ミヤビベガ(父アドマイヤベガ)は今年のクラシック戦線のホープになっている。 下に2歳(牡 父ゴールドアリュール)、1歳(牝 父ロージズインメイ)、当歳(牝 父ネオユニヴァース)と続き、これからも期待されるファミリーだ。
本馬の父はオペラハウスでメイショウサムソンと同期の産駒となる。遅咲きながら原武久牧場に価値ある1勝を捧げ、さらにサマー2000シリーズチャンピオンのタイトルにも大きなアドバンテージを得た。今年は同牧場にとって‘アツイ’夏になることを期待したい。