2005年12月11日 鳴尾記念 G3
優勝馬:メジロマントル
プロフィール
- 生年月日
- 1997年05月31日 08歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:35戦8勝
- 総収得賞金
- 151,092,000円
- 母 (母父)
- メジロティファニー by モガミ(FR)
- 馬主
- メジロ商事 (株)
- 生産者
- メジロ牧場 (伊達)
- 調教師
- 大久保 洋吉
- 騎手
- 吉田 豊
【取材先:メジロマントル号の生産者・メジロ牧場(田中獣医師)】
―――― 鮮やかな逃げ切りでの重賞初制覇、おめでとうございます。まずは生産者として、レースを御覧になっての感想と今のお気持ちをお聞かせ下さい。
(スタッフ) ありがとうございます。スタートが良かったので、そのままうまく逃げてくれればと思って観ていましたが、本当に逃げ切ってしまって・・・とにかくびっくりですね(笑)
―――― 人気薄ではありましたが、序盤からマイペースでの逃げで見事押し切りましたね。最後の直線はどのようなお気持ちで御覧でしたか?
(スタッフ) 非常にいいラップを刻んで走れていましたし、本当に上手く自分のレースが出来たのではないでしょうか。最後の直線は牧場で観ていたスタッフ全員がテレビに向って「行け~!行け~!行け~!」と、とにかく叫びまくっていましたよ。
―――― かなり盛り上がった様子が伺えますが・・・
(スタッフ) そりゃもう、休憩室が壊れるんじゃないかというくらいでしたね(笑)年の暮れにこういった勝ち方というのはやはり嬉しいものです。
―――― これまで地方も合わせ35戦を戦ってきて、この8歳で中央の重賞を初めて勝利しましたが、この馬にはどんな思い入れがありますか?
(スタッフ) 中央で勝てなくて、今は無くなってしまった群馬県・高崎競馬場の法理厩舎に一時在籍したことのある馬です。高崎では6戦1勝でしたが、このシステムが無ければ今は居ない馬です。もう既に調教師ではありませんが、法理さんへ電話をしてお礼を言いました。法理さんは「大した馬になるとは思っていなかったけどなあ」と笑って話してくれましたよ。
―――― さて、続いては本馬の牧場時代についてお聞きしますが、出産時や当歳時の印象などは何かありますか
(スタッフ) 当歳時の印象はとても薄いですね。印象に無いということは、特に手が掛かったという記憶がなく、普通に丈夫に育ってきていたということです。
―――― それでは育成時からデビューの頃にかけての様子は如何でしたか?
(スタッフ) 調教の動きや馬体では特に目立っていたことはありませんでした。ただこの時期になって大きな骨瘤が出てしまってデビューが遅れてしまいました。骨瘤から亀裂が入って皿状骨折になってしまいましたが、うちはマーケットブリーダーではなく、オーナーブリーダーなのでじっくりと時間を掛けてデビューへと進めました。
―――― 母メジロティファニーの姉妹にはメジロドーベルも居ましすし、更に遡ると今年新潟JSを勝ったメジロベイシンガーなどもいる血統ですね。牧場としてこの血に対する思い出や何か特別な思い入れなどがあればお聞かせ下さい。
(スタッフ) ベイシンガーも皆、元を辿ればメジロボサツの血統ですから、うちの思い入れのある血統だけに本当に嬉しく思いますし、それと同時に「これからもこの血を大事にしてゆかなければ・・・」と改めて強く思いましたね。
―――― 最後に、牧場としてはメジロマイヤー号(H14年きさらぎ賞)以来の中央平場重賞勝ちとなりました。それだけに喜びも一入といったところでしょうね?
(スタッフ) この馬は賞金を約1億5千万円稼いでいるのですが、そのうち地方で約140万円を稼いでいます。この140万円というのがこの馬のそのものだと思います。先程も言いましたが、これがなければこの馬は今ここに居ませんから・・・大久保調教師も素質を高く評価してくれていて「とにかく大事にやって欲しい」と言っていましたし、牧場に何度も帰ってきて、何度もケアをしてきましたが、そういった色々な苦労がこの暮れに報われた。馬を大事にしていればちゃんと恩返ししてくれるんだなと、これは私だけじゃなく、従業員全員が感じたことと思います。
―――― ありがとうございました。今後益々のご活躍をお祈り致しております。
第58回鳴尾記念(GIII)は、吉田豊騎乗の10番人気メジロマントル(牡8歳、父ヘクタープロテクター、母ジロティファニー)が、後続を大きく引き離すと、後続に2馬身半の差をつけてまんまと逃げ切り勝ちを収めた。1番人気ワンモアチャッターは8着に敗れた。
―――― 鮮やかな逃げ切りでの重賞初制覇、おめでとうございます。まずは生産者として、レースを御覧になっての感想と今のお気持ちをお聞かせ下さい。
(スタッフ) ありがとうございます。スタートが良かったので、そのままうまく逃げてくれればと思って観ていましたが、本当に逃げ切ってしまって・・・とにかくびっくりですね(笑)
―――― 人気薄ではありましたが、序盤からマイペースでの逃げで見事押し切りましたね。最後の直線はどのようなお気持ちで御覧でしたか?
(スタッフ) 非常にいいラップを刻んで走れていましたし、本当に上手く自分のレースが出来たのではないでしょうか。最後の直線は牧場で観ていたスタッフ全員がテレビに向って「行け~!行け~!行け~!」と、とにかく叫びまくっていましたよ。
―――― かなり盛り上がった様子が伺えますが・・・
(スタッフ) そりゃもう、休憩室が壊れるんじゃないかというくらいでしたね(笑)年の暮れにこういった勝ち方というのはやはり嬉しいものです。
―――― これまで地方も合わせ35戦を戦ってきて、この8歳で中央の重賞を初めて勝利しましたが、この馬にはどんな思い入れがありますか?
(スタッフ) 中央で勝てなくて、今は無くなってしまった群馬県・高崎競馬場の法理厩舎に一時在籍したことのある馬です。高崎では6戦1勝でしたが、このシステムが無ければ今は居ない馬です。もう既に調教師ではありませんが、法理さんへ電話をしてお礼を言いました。法理さんは「大した馬になるとは思っていなかったけどなあ」と笑って話してくれましたよ。
―――― さて、続いては本馬の牧場時代についてお聞きしますが、出産時や当歳時の印象などは何かありますか
(スタッフ) 当歳時の印象はとても薄いですね。印象に無いということは、特に手が掛かったという記憶がなく、普通に丈夫に育ってきていたということです。
―――― それでは育成時からデビューの頃にかけての様子は如何でしたか?
(スタッフ) 調教の動きや馬体では特に目立っていたことはありませんでした。ただこの時期になって大きな骨瘤が出てしまってデビューが遅れてしまいました。骨瘤から亀裂が入って皿状骨折になってしまいましたが、うちはマーケットブリーダーではなく、オーナーブリーダーなのでじっくりと時間を掛けてデビューへと進めました。
―――― 母メジロティファニーの姉妹にはメジロドーベルも居ましすし、更に遡ると今年新潟JSを勝ったメジロベイシンガーなどもいる血統ですね。牧場としてこの血に対する思い出や何か特別な思い入れなどがあればお聞かせ下さい。
(スタッフ) ベイシンガーも皆、元を辿ればメジロボサツの血統ですから、うちの思い入れのある血統だけに本当に嬉しく思いますし、それと同時に「これからもこの血を大事にしてゆかなければ・・・」と改めて強く思いましたね。
―――― 最後に、牧場としてはメジロマイヤー号(H14年きさらぎ賞)以来の中央平場重賞勝ちとなりました。それだけに喜びも一入といったところでしょうね?
(スタッフ) この馬は賞金を約1億5千万円稼いでいるのですが、そのうち地方で約140万円を稼いでいます。この140万円というのがこの馬のそのものだと思います。先程も言いましたが、これがなければこの馬は今ここに居ませんから・・・大久保調教師も素質を高く評価してくれていて「とにかく大事にやって欲しい」と言っていましたし、牧場に何度も帰ってきて、何度もケアをしてきましたが、そういった色々な苦労がこの暮れに報われた。馬を大事にしていればちゃんと恩返ししてくれるんだなと、これは私だけじゃなく、従業員全員が感じたことと思います。
―――― ありがとうございました。今後益々のご活躍をお祈り致しております。
第58回鳴尾記念(GIII)は、吉田豊騎乗の10番人気メジロマントル(牡8歳、父ヘクタープロテクター、母ジロティファニー)が、後続を大きく引き離すと、後続に2馬身半の差をつけてまんまと逃げ切り勝ちを収めた。1番人気ワンモアチャッターは8着に敗れた。