2010年04月04日 産経大阪杯 G2
優勝馬:テイエムアンコール
プロフィール
- 生年月日
- 2004年03月26日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/芦毛
- 戦績
- 国内:33戦6勝
- 総収得賞金
- 199,336,000円
- 母 (母父)
- スナークサクセス by ブライアンズタイム(USA)
- 馬主
- 竹園 正繼
- 生産者
- 坂本牧場 (三石)
- 調教師
- 柴田 政見
- 騎手
- 浜中 俊
グランプリホースの参戦に沸いた産経大阪杯(G2)を制したのは6番人気の伏兵テイエムアンコール(牡6歳)だった。
本馬を生産したのは新ひだか町三石(鳧舞)の坂本牧場。三石地区の観光スポット「三石海浜公園(みついし昆布温泉・蔵三)」から国道235号線を挟んですぐの場所に位置し、放牧地からは雄大な日高山脈の展望を望むことが出来る。代表の坂本英司さん、奥様の一美さんのご夫婦で繁殖牝馬6頭を繋養する家族経営の牧場だ。
当日は自宅の居間で家族と一緒にテレビ観戦したという英司さんだが「(ラジオを聞きながら牧場の作業をしていて)ファンファーレが鳴ってから急いでテレビの前に向かいました。素人目にもいいポジションに居て、リラックスして走っているのを感じましたが、外から差して来るドリームジャーニーを抑え込んで最後まで頑張ってくれるとは思いませんでしたね。」と生産馬の大金星に喜びと驚きを隠せない。
「生産馬が中央の重賞を勝つのは、父(坂本那司さん)の代にザオーリュウジンがダービー卿チャレンジトロフィー(1974年)を勝って以来ですから36年ぶりの重賞制覇です。家族揃ってパニック状態で、何から手を付けて良いのか分からなくなり(心を落ち着かせる為に)『まずは馬を入れよう』と仕事を終わらせました。」と当日の様子を語ってくれた。仕事を終えた頃には近所の生産者仲間が大勢駆け付け、手際よく祝勝会の準備をしてくれて、その夜は賑やかな祝宴になったそうだ。
本馬は2004年のオータムセール当歳市場でテイエムオペラオーでお馴染みの竹園正繼オーナーに購買された。「オペラハウス産駒ということもあり、当日は竹園オーナー直々に熱心に馬を見て回っていましたが、オープンなせり市場という舞台で生産馬を評価して頂いた上、購買して頂き本当に感謝しています。」と当時を語る英司さんだ。
本馬の母スナークサクセスも坂本牧場の生産で、現役時代には20戦5勝の成績を上げている。本馬を含めて3頭の産駒が現役で走っているが、全て勝ち上がっている優秀な繁殖成績だ。今年は3月13日に父キングヘイローの牝馬を出産したが、産駒5頭目にして初めての牝馬誕生という事で、後継の繁殖牝馬としても期待されている。スナークサクセスの産駒は全て芦毛で登録されているが、この当歳は現時点では鹿毛にも見える。通常、芦毛の馬は鹿毛のように見えても、目の周りにうっすらと白い毛が混じっているのだが、この血統は白い毛がほとんど混じらないことが多く、産毛が生え変わる時期まで毛色の判別が難しいそうだ。
「スナークサクセスの母ニジンスキーセンチメントはNijinskyの肌馬が欲しくて、1993年に知人の牧場から譲ってもらいました。うちに来てからの最初の産駒がファーストアロー(1998年クラスターカップ(G3)優勝)で、スナークサクセスは2番目の産駒になります。この一族は『自分を譲らない』というか自分のテリトリーを守る意識が強くて、能力は高いのですがコミュニケーションに苦労します。テイエムアンコールも牧場時代は手の掛からない馬でしたが、(ストレスの溜まる)育成段階や入厩後には気難しい部分が出て来て、携わった関係者の皆さんはさぞ苦労したでしょうね。それだけに重賞制覇という結果を出して恩返しが出来たのは嬉しかったですよ。」と根気よく一族に携わって来た方々への感謝を語る。
取材の数日前には竹園オーナーが来場し、次走は天皇賞(春)(G1)に向かうというプランを聞かされたという。当日は自宅観戦になるという英司さんだが「距離に関しては未知数ですが、馬は充実していると聞いています。力を出し切って無事に走って欲しいですね。」とエールを送る。大舞台で再びの大金星というアンコールに期待したい。
本馬を生産したのは新ひだか町三石(鳧舞)の坂本牧場。三石地区の観光スポット「三石海浜公園(みついし昆布温泉・蔵三)」から国道235号線を挟んですぐの場所に位置し、放牧地からは雄大な日高山脈の展望を望むことが出来る。代表の坂本英司さん、奥様の一美さんのご夫婦で繁殖牝馬6頭を繋養する家族経営の牧場だ。
当日は自宅の居間で家族と一緒にテレビ観戦したという英司さんだが「(ラジオを聞きながら牧場の作業をしていて)ファンファーレが鳴ってから急いでテレビの前に向かいました。素人目にもいいポジションに居て、リラックスして走っているのを感じましたが、外から差して来るドリームジャーニーを抑え込んで最後まで頑張ってくれるとは思いませんでしたね。」と生産馬の大金星に喜びと驚きを隠せない。
「生産馬が中央の重賞を勝つのは、父(坂本那司さん)の代にザオーリュウジンがダービー卿チャレンジトロフィー(1974年)を勝って以来ですから36年ぶりの重賞制覇です。家族揃ってパニック状態で、何から手を付けて良いのか分からなくなり(心を落ち着かせる為に)『まずは馬を入れよう』と仕事を終わらせました。」と当日の様子を語ってくれた。仕事を終えた頃には近所の生産者仲間が大勢駆け付け、手際よく祝勝会の準備をしてくれて、その夜は賑やかな祝宴になったそうだ。
本馬は2004年のオータムセール当歳市場でテイエムオペラオーでお馴染みの竹園正繼オーナーに購買された。「オペラハウス産駒ということもあり、当日は竹園オーナー直々に熱心に馬を見て回っていましたが、オープンなせり市場という舞台で生産馬を評価して頂いた上、購買して頂き本当に感謝しています。」と当時を語る英司さんだ。
本馬の母スナークサクセスも坂本牧場の生産で、現役時代には20戦5勝の成績を上げている。本馬を含めて3頭の産駒が現役で走っているが、全て勝ち上がっている優秀な繁殖成績だ。今年は3月13日に父キングヘイローの牝馬を出産したが、産駒5頭目にして初めての牝馬誕生という事で、後継の繁殖牝馬としても期待されている。スナークサクセスの産駒は全て芦毛で登録されているが、この当歳は現時点では鹿毛にも見える。通常、芦毛の馬は鹿毛のように見えても、目の周りにうっすらと白い毛が混じっているのだが、この血統は白い毛がほとんど混じらないことが多く、産毛が生え変わる時期まで毛色の判別が難しいそうだ。
「スナークサクセスの母ニジンスキーセンチメントはNijinskyの肌馬が欲しくて、1993年に知人の牧場から譲ってもらいました。うちに来てからの最初の産駒がファーストアロー(1998年クラスターカップ(G3)優勝)で、スナークサクセスは2番目の産駒になります。この一族は『自分を譲らない』というか自分のテリトリーを守る意識が強くて、能力は高いのですがコミュニケーションに苦労します。テイエムアンコールも牧場時代は手の掛からない馬でしたが、(ストレスの溜まる)育成段階や入厩後には気難しい部分が出て来て、携わった関係者の皆さんはさぞ苦労したでしょうね。それだけに重賞制覇という結果を出して恩返しが出来たのは嬉しかったですよ。」と根気よく一族に携わって来た方々への感謝を語る。
取材の数日前には竹園オーナーが来場し、次走は天皇賞(春)(G1)に向かうというプランを聞かされたという。当日は自宅観戦になるという英司さんだが「距離に関しては未知数ですが、馬は充実していると聞いています。力を出し切って無事に走って欲しいですね。」とエールを送る。大舞台で再びの大金星というアンコールに期待したい。