2010年04月25日 アンタレスS G3
優勝馬:ダイシンオレンジ
プロフィール
- 生年月日
- 2005年04月01日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:17戦6勝
- 総収得賞金
- 177,408,000円
- 母 (母父)
- アシヤマダム by ラシアンルーブル(USA)
- 馬主
- 大八木 信行
- 生産者
- 戸川牧場 (門別)
- 調教師
- 庄野 靖志
- 騎手
- 川田 将雅
第15回アンタレスS(G3)を制したのは、直線鮮やかに抜け出した4番人気のダイシンオレンジ。2走前まで条件馬だった同馬が遅咲きの大輪を手に入れた。
生産した日高町の戸川牧場は、代表の戸川洋二さん、晴恵さん夫婦を中心に家族4人で8頭の繁殖牝馬を繋養している。同じ地区には同馬を管理する庄野調教師の実家、庄野牧場もあり、師と晴恵さんは中学生まで机を並べた同級生でもある。
レース当日は自宅でテレビ観戦した洋二さんご夫婦。「前走が初重賞挑戦で惜しい2着でしたし、今回も期待はしていましたが、4歳世代の強い馬がいましたから…。直線抜け出してからようやく勝利を確信できました。ここまで来れるとは思っていなかったので感無量です」と洋二さんは喜びを噛み締める。
条件戦を堅実に勝ち上がりながら力を付け、重賞制覇。遅咲きながら順調に出世コースを進んでいると思われる同馬に対し、洋二さんの「ここまで来れるとは思わなかった」という言葉には理由が あった。1歳時、蹄骨骨折という大怪我を負っていたからだ。「育成場からはこの馬走るよ、と嬉しい言葉をかけてもらったんですが、完治が難しいと言われている部位を骨折した馬が上を狙えるとは思っていなかったんです。デビューが遅れたのもその影響で、二桁着順が続いた時はやっぱり無理なのかなって諦めにも似た思いでした」と振り返る。
怪我を乗り越え躍進をはじめたダイシンオレンジ。その母アシヤマダムは、晴恵さんが初めて配合を考え誕生させた思い入れの深い繁殖牝馬。戸川牧場の長女である晴恵さんは、牧場を継ぐ修行のため、洞爺のメジロ牧場で働いていた。そこで洋二さんと知り合い、お婿さんとして迎え入れることになるのだが「私が牧場へ戻ることが決まったとき、アシヤマダムの母、キャットロンシャンを基礎牝馬として譲って頂いたんです」と予想外の大きなプレゼントに感激。キャットロンシャンはアシヤマダム1頭を遺し亡くなってしまったが、今度はアシヤマダムが基礎牝馬となり牧場を支えている。「人にも馬にもおとなしく、争いごとを好まない性格」だという母。ダイシンオレンジも母の気性を受け継ぎ、牡馬ながらおっとりした性格だったという。それ故骨折の治療にも耐え、折り合いに問題のない現在の姿があるのだろう。
次走は東海ステークス(G2)から帝王賞(Jpn1)というダートの王道ローテーションが予定されているダイシンオレンジ。牧場の期待を背負い、さらなる飛躍を期待したい。
生産した日高町の戸川牧場は、代表の戸川洋二さん、晴恵さん夫婦を中心に家族4人で8頭の繁殖牝馬を繋養している。同じ地区には同馬を管理する庄野調教師の実家、庄野牧場もあり、師と晴恵さんは中学生まで机を並べた同級生でもある。
レース当日は自宅でテレビ観戦した洋二さんご夫婦。「前走が初重賞挑戦で惜しい2着でしたし、今回も期待はしていましたが、4歳世代の強い馬がいましたから…。直線抜け出してからようやく勝利を確信できました。ここまで来れるとは思っていなかったので感無量です」と洋二さんは喜びを噛み締める。
条件戦を堅実に勝ち上がりながら力を付け、重賞制覇。遅咲きながら順調に出世コースを進んでいると思われる同馬に対し、洋二さんの「ここまで来れるとは思わなかった」という言葉には理由が あった。1歳時、蹄骨骨折という大怪我を負っていたからだ。「育成場からはこの馬走るよ、と嬉しい言葉をかけてもらったんですが、完治が難しいと言われている部位を骨折した馬が上を狙えるとは思っていなかったんです。デビューが遅れたのもその影響で、二桁着順が続いた時はやっぱり無理なのかなって諦めにも似た思いでした」と振り返る。
怪我を乗り越え躍進をはじめたダイシンオレンジ。その母アシヤマダムは、晴恵さんが初めて配合を考え誕生させた思い入れの深い繁殖牝馬。戸川牧場の長女である晴恵さんは、牧場を継ぐ修行のため、洞爺のメジロ牧場で働いていた。そこで洋二さんと知り合い、お婿さんとして迎え入れることになるのだが「私が牧場へ戻ることが決まったとき、アシヤマダムの母、キャットロンシャンを基礎牝馬として譲って頂いたんです」と予想外の大きなプレゼントに感激。キャットロンシャンはアシヤマダム1頭を遺し亡くなってしまったが、今度はアシヤマダムが基礎牝馬となり牧場を支えている。「人にも馬にもおとなしく、争いごとを好まない性格」だという母。ダイシンオレンジも母の気性を受け継ぎ、牡馬ながらおっとりした性格だったという。それ故骨折の治療にも耐え、折り合いに問題のない現在の姿があるのだろう。
次走は東海ステークス(G2)から帝王賞(Jpn1)というダートの王道ローテーションが予定されているダイシンオレンジ。牧場の期待を背負い、さらなる飛躍を期待したい。