重賞ウィナーレポート

2006年03月19日 スプリングS G2

2006年03月19日 中山競馬場 曇 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:メイショウサムソン

プロフィール

生年月日
2003年03月07日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:9戦4勝
総収得賞金
1,065,949,000円
馬主
松本 好雄
生産者
林 孝輝 (浦河)
調教師
瀬戸口 勉
騎手
石橋 守
  • スタッフの後藤良輔さんと母マイヴィヴィアン
    スタッフの後藤良輔さんと母マイヴィヴィアン
  • 母マイヴィヴィアン
    母マイヴィヴィアン
  • 林牧場
    林牧場
林孝輝牧場は、15年前の七夕賞以来の重賞制覇となる本馬の快挙に沸き立っている。同牧場産駒では、ことし2月13日の佐賀記念(中央交流)GⅢを制した現役馬のマイネルボウノットもいて、牧場の表情も明るい。
浦河町西幌別のイーストスタッドの近くにある同牧場では、現在9頭の繁殖牝馬を孝輝社長夫妻とおじいちゃんの喜久治さん、スタッフ1名で飼養している。

種付に出掛けた孝輝社長に代わり、15年前の七夕賞で重賞馬、シーキャリアを送り出したおじいちゃんと孝輝社長の奥さんに喜びの声をお聞きしました。

今回の優勝は、有力馬を抑えてクラシック戦線に躍り出るという快挙だけに「クラシック(戦線)にいける馬が出来るのが夢でしたよ。何十年も(生産を)やってきたけれど、こんな思いは初めてだ。」とおじいちゃんは喜色満面。力が入ったレース展開にも「直線で3頭並んだ時は、一瞬、他馬の脚色が良く負けたと思った。そこから出てきた時は、もうビックリだったね。馬が変ったよ。」と。

奥さんも「応援して見ているつもりが、もうドキドキして、声も出ませんでしたよ。でも抜け出た時に横の馬を見て、あの仔の表情が一瞬、凄い顔をしましね、子供の頃から見たことの無い顔でした。一緒に見ていたスタッフのお兄ちゃんが“競走馬の闘争心に燃えた表情だ”と言っていたけれど、大人になったのですね。小さい頃は、母親に似て本当におとなしい仔で、優しい仔だったんですよ。」と成長した愛仔に驚いている様子。

本馬の母はマイヴィヴィアン。おじいちゃんがダンシングブレーヴの血統が欲しいと、親戚に頼んで購入した馬だけに、思い入れもある。本馬が第1仔で、半弟(父クロコルージュ)、半弟(父マリエンバート)と続き、間もなく期待のシンボリクリスエスの仔が誕生予定。既にことしの配合はフォーティナイナーに決定しているそうだ。

生産馬がクラシック戦線での活躍を期待されるという、生産者にとっては大きな夢が現実となったが、おじいちゃんは「生産者は祈っているだけですよ。良い馬主さん(松本好雄氏)に取り上げてもらい、調教師さんも良くやってくれて恵まれました。」と感謝を忘れない。クラシック本番を前に大きな夢を貰った林牧場でした。