重賞ウィナーレポート

2004年09月26日 オールカマー G2

2004年09月26日 中山競馬場 曇 稍重 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:トーセンダンディ

プロフィール

生年月日
1998年04月09日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:32戦8勝
総収得賞金
186,526,000円
ホワイトマズル(GB)
母 (母父)
キクノトッポリーノ  by  クリスタルパレス(FR)
馬主
島川 隆哉
生産者
小倉 光博 (静内)
調教師
森 秀行
騎手
勝浦 正樹
  • トーセンダンディの母キクノトッポリーノ
    トーセンダンディの母キクノトッポリーノ
  • トーセンダンディの半弟・当歳
    トーセンダンディの半弟・当歳
 本馬のふるさとは静内町田原の小倉光博牧場。JBBA静内種馬場、アロースタッド、レックススタッドなど有名スタリオンが並ぶ二十間道路の北側に位置する。この牧場は先代の時には、牛飼育との複合経営をしていたが光博氏の時代になり競走馬生産専門となって、現在、社長夫妻で7頭の繁殖を扱う。牧場にはサイロと牛舎が再利用され独特な風情をかもし出している。

小倉社長は大変明るい方で本馬の重賞初制覇に喜びも大きく、満面の笑みを浮かべながら語る。「うちの牧場での重賞制覇も初めてなのです。牧場をしている同級生の仲間で(重賞勝鞍がなく)残っていたのはうちだけでしたから“ヤッター”と思いましたよ。(自宅のテレビでレースを観て)坂の上100mで勝てるのではと期待して、あとはゴールまで本馬だけを見ていました。2着馬が何だかも分からなかった。喜びと言うより、興奮でしたね」とジェスチャーを交え体全体で喜びを表現するが、そこには前走重賞制覇のスーパージーン(新潟記念GIII)や、強い3歳世代の活躍馬ダイワメジャー(皐月賞GI)、ハイアーゲーム(ダービーGⅠ3着)とのレース展開より一途にわが仔を応援する生産者の想いが込められている。

 本馬の母はキクノトッポリーノ(母の父クリスタルパレス)。同町の岡田スタッド産で同スタッド岡田牧雄社長から良血だからと勧められ“仔分け”としてこの牧場に来た繁殖牝馬だ。(母の肌にはノーザンダンサー、コダマなどが入る)本馬は第4仔にあたるが、北海道市場上場時に市場の馬房で寝込むほどの図太い所があったという。その後は、当時本格的に育成に取り組んでいた前出の岡田スタッドで育成され今回の活躍に至った。
兄弟には、半兄マロンスラヴィック10歳現役(父スラヴィック)地方94戦10勝、半兄クリスタルステージ9歳(父メリーナイス)地方15戦3勝や、半弟コスモインベーダー4歳(父ミシル)中央19戦1勝,半弟フジジェニュイン3歳現役(父ジェニュイン)地方9戦1勝などがいて、今後は半妹のトーセンスタッド2歳(父エアジハード)は登録を終え中央入厩決定、今年は5月4日に父マンハッタンカフェの当歳が誕生と期待は膨らむ。
小倉社長の同級生の牧場には、一足先に初重賞制覇を掴んだ同町豊畑の三木田明仁牧場(メイショウバトラー・小倉大賞典GIII)等がある。次の同窓会では仲間で美味しいお酒を飲まれることでしょう。
 ハイアーゲーム、ダイワメジャーといった3歳勢が人気を集めるなか、単勝66.7倍とシンガリ人気だった道営出身の6歳馬、トーセンダンディが中山の外回りコースをスイスイと逃げ切った。本馬はこれが重賞初制覇。母キクノトッポリーノは小倉光博牧場に繋養される繁殖牝馬で、本馬が第5仔にあたる。