2006年02月26日 中山記念 G2
優勝馬:バランスオブゲーム
プロフィール
- 生年月日
- 1999年04月22日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:26戦7勝
- 総収得賞金
- 617,695,000円
- 母 (母父)
- ホールオブフェーム by アレミロード(USA)
- 馬主
- 薗部 博之
- 生産者
- ヤマダフアーム (荻伏)
- 調教師
- 宗像 義忠
- 騎手
- 田中 勝春
エムエム、ヤマダファームの山田盛文さんは、前日に阪神競馬場でデビューをすることになった3歳馬の新馬戦を見届けた後、当日の移動で中山競馬場へと入った。
走りたくないと言う気持ちの表れからか、根岸Sの追い切りをごねたバランスオブゲームは11着に惨敗。しかし、追い切る場所を変えた今回はスムーズに馬場に入ったという知らせを受けており、ひょっとしたら…という気持ちも産まれていた。 とはいえ、GI馬が3頭揃ったメンバーは強力。「前に行って自分のレースができれば…」と祈るような気持ちでスタートの瞬間を見つめていた。
480kgに迫る馬体をしているバランスオブゲームだが、今でも山田さんは牝馬のような馬体をした馬だ、と思っている。「馬体も細いですし、飾ってある蹄鉄を見て頂いても分かると思いますが爪も小さい。でも、1000mから3000mまで色々な条件で自分の力を出してくれていますし、重賞を何度も勝ってくれた。馬に感謝するだけですし、そしてこうした結果を残してくれた関係者の皆さんのおかげだと思います」
騎手や厩務員とも親交が深い山田さんは、電話やメールなどで頻繁に連絡を取り合っている。だからこそ、競馬場で働く関係者の苦労や努力も知っているのだろう。
先手を奪ったバランスオブゲームだったが、すぐ後ろからダイワメジャーにプレッシャーをかけられ、決して自分のペースでレースを進めているとは言えなかった。しかし、セーフティリードを保っただけでなく、更にその差を広げていく。結果は5馬身をつける圧勝。皐月賞馬も、そして秋華賞馬も相手にしない完勝だった。
検量室で馬から下りてきた田中勝春騎手と、山田さんは人目をはばかることなく、涙を流しながら握手を交わしている。TVに映って押さえてくることはできなかった。そんな山田さんをまた感動させる出来事があった。表彰式の間、電源を切っていた携帯をチェックをすると、騎手や厩務員、そして多くの友人から60件にも及ぶメールが来ていたのだ。そのメールを確認する間もなく、次々と「おめでとう!」という電話が鳴り始めた。
「その時、いただいたメールや電話には、その日のうちに全て返事をしました。本当に有り難いことですからね」 と山田さん。引退後は種牡馬入りの話も出ているバランスオブゲームだが、もし、そうなった時には、年に必ず一頭は配合させたいと決めている。その中には母ホールオブフェイムの近親馬の名前もある。
次走は安田記念。この結果を見る限り、充分に勝利の見込みもあると思うのだが…
「GI は戦ってみないと分かりませんからね。もし勝ったとしても、涙が出る前にきょとんとしてしまうかもしれません」
と山田さんは笑った。
走りたくないと言う気持ちの表れからか、根岸Sの追い切りをごねたバランスオブゲームは11着に惨敗。しかし、追い切る場所を変えた今回はスムーズに馬場に入ったという知らせを受けており、ひょっとしたら…という気持ちも産まれていた。 とはいえ、GI馬が3頭揃ったメンバーは強力。「前に行って自分のレースができれば…」と祈るような気持ちでスタートの瞬間を見つめていた。
480kgに迫る馬体をしているバランスオブゲームだが、今でも山田さんは牝馬のような馬体をした馬だ、と思っている。「馬体も細いですし、飾ってある蹄鉄を見て頂いても分かると思いますが爪も小さい。でも、1000mから3000mまで色々な条件で自分の力を出してくれていますし、重賞を何度も勝ってくれた。馬に感謝するだけですし、そしてこうした結果を残してくれた関係者の皆さんのおかげだと思います」
騎手や厩務員とも親交が深い山田さんは、電話やメールなどで頻繁に連絡を取り合っている。だからこそ、競馬場で働く関係者の苦労や努力も知っているのだろう。
先手を奪ったバランスオブゲームだったが、すぐ後ろからダイワメジャーにプレッシャーをかけられ、決して自分のペースでレースを進めているとは言えなかった。しかし、セーフティリードを保っただけでなく、更にその差を広げていく。結果は5馬身をつける圧勝。皐月賞馬も、そして秋華賞馬も相手にしない完勝だった。
検量室で馬から下りてきた田中勝春騎手と、山田さんは人目をはばかることなく、涙を流しながら握手を交わしている。TVに映って押さえてくることはできなかった。そんな山田さんをまた感動させる出来事があった。表彰式の間、電源を切っていた携帯をチェックをすると、騎手や厩務員、そして多くの友人から60件にも及ぶメールが来ていたのだ。そのメールを確認する間もなく、次々と「おめでとう!」という電話が鳴り始めた。
「その時、いただいたメールや電話には、その日のうちに全て返事をしました。本当に有り難いことですからね」 と山田さん。引退後は種牡馬入りの話も出ているバランスオブゲームだが、もし、そうなった時には、年に必ず一頭は配合させたいと決めている。その中には母ホールオブフェイムの近親馬の名前もある。
次走は安田記念。この結果を見る限り、充分に勝利の見込みもあると思うのだが…
「GI は戦ってみないと分かりませんからね。もし勝ったとしても、涙が出る前にきょとんとしてしまうかもしれません」
と山田さんは笑った。