重賞ウィナーレポート

2005年10月09日 毎日王冠 G2

2005年10月09日 東京競馬場 曇 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サンライズペガサス

プロフィール

生年月日
1998年04月15日 07歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:21戦6勝
総収得賞金
353,743,000円
サンデーサイレンス(USA)
母 (母父)
ヒガシブライアン  by  ブライアンズタイム(USA)
馬主
松岡 隆雄
生産者
ヤナガワ牧場 (門別)
調教師
石坂 正
騎手
後藤 浩輝
  • 祖母アリーウィンと厩舎長南保さん、スタッフの吉村さん
    祖母アリーウィンと厩舎長南保さん、スタッフの吉村さん
  • 放牧中の祖母アリーウィン
    放牧中の祖母アリーウィン
4月の大阪杯で復活、今回4度目の重賞制覇を果たした殊勲馬のふるさとは門別町福満のヤナガワ牧場。本馬には、2度の脚元の難病(屈腱炎)があっただけに、同牧場の梁川正晋専務は、安堵の表情を見せながら喜びを語る。

競馬場まで、応援に駆けつけた梁川さんは「人気が無く(9人気)、雨は得意ではないので、あまり期待はしないようにしました。脚の不安があって、7歳にもなりますから、最後の可能性もあると思って応援しましたよ。それが、後藤騎手が積極的なレースをしてくれて、ゴール前は、さらに脚を伸ばして(上り3F32秒6)強い勝ち方をしてくれました。嬉しかったですね」と満面の笑み。

関係者の期待は、天皇賞・秋GIにつながるが、梁川さんは「最後のチャンスかもしれませんね。本馬は、もともとマンハッタンカフェやクロフネと差の無いレースをしていましたから、能力はかなりのものがあります。世話になった人達や本馬自信のために優勝できたら良いと思います。家は見守るだけですよ」と、スタッフと本馬に感謝の気持ちは高い。

本馬の母ヒガシブライアン(母の父ブライアンズタイム)は、同牧場にとっては、大事な血統後継馬だが、第4仔となる本馬を出産後に死亡。誕生後、乳母を付け、苦労したらしいが1ヶ月ほどしたら、元気な仔に成ったという。忘れ形見に残した愛仔に亡き母の応援があったのかも知れない。血統を継ぐのは、祖母のアリーウィン(祖母の父Alydar)の姉妹となるが、祖母の仔に母の姉ウェディングケーキ(父リアルシャダイ、京王杯オータムH3着)などがいる。

祖母アリーウィンに会いに近くの分場に行くと、厩舎長の南保さんとスタッフの吉村さんが案内してくれた。南保さんは「21歳になるのに、見た通り元気一杯です。今年は受胎しませんでしたが、来年も頑張れそうですよ」と長年世話をし続けた愛馬を優しそうに見つめる。

本馬は、盾獲りでお婆ちゃん孝行の期待も担う。秋の盾を狙う強豪たちが集結した第56回毎日王冠(GII)は、9番人気の古豪サンライズペガサス(牡7歳、父サンデーサイレンス)が、初コンビを組んだ後藤浩輝騎手の手綱に応えて優勝。2着の6番人気テレグノシスに1馬身3/4差を付ける完勝を収めた。1番人気ダイワメジャー、安藤勝己騎乗の道営所属馬コスモバルクは、それぞれ5着、11着に終わった。