2008年09月07日 新潟2歳S Jpn3
優勝馬:セイウンワンダー
プロフィール
- 生年月日
- 2006年04月30日 02歳
- 性別/毛色
- 牡/青毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 231,685,000円
- 母 (母父)
- セイウンクノイチ by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- 大谷 高雄
- 生産者
- 筒井 征文 (三石)
- 調教師
- 領家 政蔵
- 騎手
- 岩田 康誠
新潟2歳ステークスは、大外から豪快に差し切った強い勝ち方だった。既に来年のクラシック戦線への逸材と評価される本馬だが、この大物馬の生産牧場は三石稲見の山間にある小さな牧場。16haほどの敷地の中で、筒井征文(ゆきふみ)さん夫婦二人で繁殖牝馬3頭を飼養している。
祖祖父の治右衛門さんが当地に入植して、昭和36年に父明春さんがアラブ種から軽種馬生産を始めたが生産馬の重賞制覇は初めての経験だ。
「俺は無頓着な人間だから・・」と65歳とは思えないほど豪快な笑いをする筒井さんだが、年代物の厩舎は綺麗に管理され、放牧地には丁寧にネットが張られて軽種馬生産への配慮が施されており堅実な生産活動振りが伺える。
生産馬はセリでも安定した成績を残すが、本馬も、昨年のセレクトセールでJRA育成馬として購買され、今年4月のJRAブリーズアップセールの時に高値で落札されている。
競馬場には行ったことが無いという筒井さんは、いつも自宅で愛馬の応援をしている。「俺はすべてに無頓着だから、勝ち負けにもこだわって無いよ。でも、今回は周りから期待されていたからケツに行った時は心配したよ。直線だってテレビじゃ後ろが見られないのでダメかと思ったら、いつの間にか出て来てくれた。息子が勝ったと言ってくれたので安心したよ。うちの馬を買ってくれた人たちが喜んでくれれば嬉しい。」と語るが、やはり筒井さんも嬉しそうだ。
次々に届く優勝のお祝いにビックリした筒井さんだが、翌日からもさらに驚きが続く。「あの馬の当歳の兄弟が居るんだけれど、それを見たいって調教師さんや馬主さんから何回も連絡が来るんだ。重賞に勝つって凄いね。」と筒井さんは悪戯っぽく笑顔を見せる。
同牧場には火曜日にお伺いしたのだが、このときも調教師や購買関係者が入れ代り訪れて取材も2度ほど中座している。
殊勲の本馬の母セイウンクノイチは、同町内の岡田スタッド産で日高に継がれる牝系にサンデーサイレンスが肌に入る母親だ。
西山牧場から競走馬としてデビューしたが中央での勝鞍は無く、同牧場で1仔を生産後に繁殖セールに上場されて筒井さんが落札した。
5年前の繁殖セールに駆けつけた筒井さんは「行ったらせりは始まっていてね。会場に入ったら黒い(母は青鹿毛)馬体の好いのが上場していた。50万の声がかかってシーンとしていたので60万で声をかけたら直ぐ落ちたよ。後で分かったけれど凄くうるさい馬なのでみんな引いたみたいだ。良い馬なのにね。」と、また豪快に笑う。
本馬は4番仔で、1歳の全妹も今年のセレクションセールでJRAに購買され、JRA育成馬として訓練中。前述の当歳(父タニノギムレット)は、本馬の活躍で一躍注目されて今後の動向も気になる。
筒井さんは、3年前から黒毛和牛の飼育を始めているが「子供たちも独立したし、軽種馬の生産は自分の代で終わりにするつもりだ。この年に成ってサラブレッドを扱うのは大変だしね。牛なら何とかやっていけそうだ。まだ組合の借金を返さないといけないからね、」と、また悪戯っぽく笑う。
毎日、仕事を終えてから奥さんと一緒に地元の温泉に通うのを楽しんでいる筒井さんだが、自分の代で軽種馬生産をやめる寂しさはある。
本馬の活躍で、生産を続けてきた筒井さんの苦労も報われたことになるが、順調にレースを重ねて来年のクラシック戦線で活躍し、さらに明るい筒井さんの高笑いを期待したい。
祖祖父の治右衛門さんが当地に入植して、昭和36年に父明春さんがアラブ種から軽種馬生産を始めたが生産馬の重賞制覇は初めての経験だ。
「俺は無頓着な人間だから・・」と65歳とは思えないほど豪快な笑いをする筒井さんだが、年代物の厩舎は綺麗に管理され、放牧地には丁寧にネットが張られて軽種馬生産への配慮が施されており堅実な生産活動振りが伺える。
生産馬はセリでも安定した成績を残すが、本馬も、昨年のセレクトセールでJRA育成馬として購買され、今年4月のJRAブリーズアップセールの時に高値で落札されている。
競馬場には行ったことが無いという筒井さんは、いつも自宅で愛馬の応援をしている。「俺はすべてに無頓着だから、勝ち負けにもこだわって無いよ。でも、今回は周りから期待されていたからケツに行った時は心配したよ。直線だってテレビじゃ後ろが見られないのでダメかと思ったら、いつの間にか出て来てくれた。息子が勝ったと言ってくれたので安心したよ。うちの馬を買ってくれた人たちが喜んでくれれば嬉しい。」と語るが、やはり筒井さんも嬉しそうだ。
次々に届く優勝のお祝いにビックリした筒井さんだが、翌日からもさらに驚きが続く。「あの馬の当歳の兄弟が居るんだけれど、それを見たいって調教師さんや馬主さんから何回も連絡が来るんだ。重賞に勝つって凄いね。」と筒井さんは悪戯っぽく笑顔を見せる。
同牧場には火曜日にお伺いしたのだが、このときも調教師や購買関係者が入れ代り訪れて取材も2度ほど中座している。
殊勲の本馬の母セイウンクノイチは、同町内の岡田スタッド産で日高に継がれる牝系にサンデーサイレンスが肌に入る母親だ。
西山牧場から競走馬としてデビューしたが中央での勝鞍は無く、同牧場で1仔を生産後に繁殖セールに上場されて筒井さんが落札した。
5年前の繁殖セールに駆けつけた筒井さんは「行ったらせりは始まっていてね。会場に入ったら黒い(母は青鹿毛)馬体の好いのが上場していた。50万の声がかかってシーンとしていたので60万で声をかけたら直ぐ落ちたよ。後で分かったけれど凄くうるさい馬なのでみんな引いたみたいだ。良い馬なのにね。」と、また豪快に笑う。
本馬は4番仔で、1歳の全妹も今年のセレクションセールでJRAに購買され、JRA育成馬として訓練中。前述の当歳(父タニノギムレット)は、本馬の活躍で一躍注目されて今後の動向も気になる。
筒井さんは、3年前から黒毛和牛の飼育を始めているが「子供たちも独立したし、軽種馬の生産は自分の代で終わりにするつもりだ。この年に成ってサラブレッドを扱うのは大変だしね。牛なら何とかやっていけそうだ。まだ組合の借金を返さないといけないからね、」と、また悪戯っぽく笑う。
毎日、仕事を終えてから奥さんと一緒に地元の温泉に通うのを楽しんでいる筒井さんだが、自分の代で軽種馬生産をやめる寂しさはある。
本馬の活躍で、生産を続けてきた筒井さんの苦労も報われたことになるが、順調にレースを重ねて来年のクラシック戦線で活躍し、さらに明るい筒井さんの高笑いを期待したい。