2008年07月06日 ラジオNIKKEI賞 Jpn3
優勝馬:レオマイスター
プロフィール
- 生年月日
- 2005年04月28日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:10戦3勝
- 総収得賞金
- 99,710,000円
- 父
- ニューイングランド
- 母 (母父)
- ローズレッド by ジヤツジアンジエルーチ(USA)
- 馬主
- (株) レオ
- 生産者
- 若林 武雄 (門別)
- 調教師
- 古賀 慎明
- 騎手
- 内田 博幸
再び日高門別川沿いの牧場で重賞初制覇を遂げた。
2週前のマーメイドS、トーホウシャインで初めて重賞制覇した竹島幸治牧場の快挙の喜びの余韻が残る中、今回は、同じ地域の若林武雄牧場の生産馬の初優勝だった。
この沢は、近年は重賞馬が少なかっただけに生産馬の続く活躍で地域の生産仲間も喜びに沸き立っている。
同牧場は、日高門別川の中流域の河川敷にあるが、やはり5年前の台風で放牧地が泥流で埋まる被害を受けている。現在は、復興した25haほどの敷地に12頭の繁殖牝馬を2世代の家族4人で飼養しているが、傍らで長ネギの生産も行ない一家の支えとしてきた。
災害からの復興の苦労が忍ばれるが、仕事の中心となっている父若林武雄さん(2代目)の長男の順一さんは「いつも楽しくやって行きたい」と明るい。10年前に、家を継ぐために東京でのIT関連の会社を辞めて故郷に戻ったそうだが、その前向きな姿勢で、地域の生産仲間のリーダー的存在となり、青年部の活動にも積極的に取り組んでいるようだ。
見るからに“逞しい牧場の担い手”となった順一さんの喜びは察せられるが「あの馬は、びらとり牧場さんからお腹に入った状態で譲り受けた仔なのです。これからは、びらとり牧場さんに足を向けて寝れませんよ。」と、先ずはお世話になった方へ感謝する。
レースは、仕事の手を休めて両親や奥さんと家族揃って応援したそうだが、順一さんは「ひいらぎ賞以来なかなか勝てなくて、今回も勝てるとは思っていませんでした。でも、今、乗れている内田騎手で何か変われば良いなという期待はありましたよ。見ていたら、4コーナーで上手く馬を抑えて直線を良い脚で出て来たでしょう。普段、自分は冷静だと思っていたのですが、興奮して大きな声を出していました。ゴールの後でオーナー(田中竜雨氏)から電話貰った時は嬉しくて話しながら涙が出てしまいましたよ。ここまで、馬を仕上げてくれた先生(古賀慎明調教師)にも感謝の気持ちで一杯です。」と感動したレースを振り返る。
横に居る父武雄さん夫妻も、嬉しそう。笑顔を絶やさずに順一さんの言葉に頷いていた。
母ローズレッドは稲原牧場産駒だが、地方で6勝を上げた後に親戚のびらとり牧場で繁殖生活を送り5仔を出産後に同牧場に。ここでの一番仔が本馬となる。 近親にはメイショウラムセス(富士S)、ワコーチカコ(京都記念など)、ダンツジャッジ(AJCCなど)などがいて、牝系を遡ると5代母に日高の名牝スターロッチ(静内・藤原牧場産)の名がある。
母の父はジャッジアンジエルーチだが、順一さんは「ブルードメア(母父)として本領を発揮する種牡馬で、孫にアジュディミツオー、オレハマッテルゼなんかが居ます。」と胸を張る。
本馬の2歳の半妹(父ステイゴールド)と1歳の半弟(父アドマイヤコジーン)には期待も膨らむが母ローズレッドは、残念だが、この1歳の牡馬の出産時に死亡している。
「この10年間、いろいろな事を馬から教えてもらいました。」と語る順一さんは、台風災害についても「自然の流れですから仕方ないです。肥沃な土を与えてもらったと思わなくては。」と自然体を通す。
3歳馬のニューヒーローとなった本馬には「何時かはチャンスが来るので、元気に走り続けてもらいたいですね。今度は、親父たちに競馬場へ言ってもらい口取り(優勝記念写真)に立ってもらうのが夢ですよ。」と親孝行のために期待をかける。
最後に「この同期の生産馬は5頭が新馬戦で勝ってくれました。うちにも新しい風が流れてきたようですね。」と静かな笑みを浮かべていた。
※若林順一さんのブログがあります。今回の喜びの様子から牧場のことなど、当事者ならではのコメントは「素直に、思っていることを書いています」(順一さん)と言うだけにリアル感のある興味の引かれるものです。
若林武雄牧場
2週前のマーメイドS、トーホウシャインで初めて重賞制覇した竹島幸治牧場の快挙の喜びの余韻が残る中、今回は、同じ地域の若林武雄牧場の生産馬の初優勝だった。
この沢は、近年は重賞馬が少なかっただけに生産馬の続く活躍で地域の生産仲間も喜びに沸き立っている。
同牧場は、日高門別川の中流域の河川敷にあるが、やはり5年前の台風で放牧地が泥流で埋まる被害を受けている。現在は、復興した25haほどの敷地に12頭の繁殖牝馬を2世代の家族4人で飼養しているが、傍らで長ネギの生産も行ない一家の支えとしてきた。
災害からの復興の苦労が忍ばれるが、仕事の中心となっている父若林武雄さん(2代目)の長男の順一さんは「いつも楽しくやって行きたい」と明るい。10年前に、家を継ぐために東京でのIT関連の会社を辞めて故郷に戻ったそうだが、その前向きな姿勢で、地域の生産仲間のリーダー的存在となり、青年部の活動にも積極的に取り組んでいるようだ。
見るからに“逞しい牧場の担い手”となった順一さんの喜びは察せられるが「あの馬は、びらとり牧場さんからお腹に入った状態で譲り受けた仔なのです。これからは、びらとり牧場さんに足を向けて寝れませんよ。」と、先ずはお世話になった方へ感謝する。
レースは、仕事の手を休めて両親や奥さんと家族揃って応援したそうだが、順一さんは「ひいらぎ賞以来なかなか勝てなくて、今回も勝てるとは思っていませんでした。でも、今、乗れている内田騎手で何か変われば良いなという期待はありましたよ。見ていたら、4コーナーで上手く馬を抑えて直線を良い脚で出て来たでしょう。普段、自分は冷静だと思っていたのですが、興奮して大きな声を出していました。ゴールの後でオーナー(田中竜雨氏)から電話貰った時は嬉しくて話しながら涙が出てしまいましたよ。ここまで、馬を仕上げてくれた先生(古賀慎明調教師)にも感謝の気持ちで一杯です。」と感動したレースを振り返る。
横に居る父武雄さん夫妻も、嬉しそう。笑顔を絶やさずに順一さんの言葉に頷いていた。
母ローズレッドは稲原牧場産駒だが、地方で6勝を上げた後に親戚のびらとり牧場で繁殖生活を送り5仔を出産後に同牧場に。ここでの一番仔が本馬となる。 近親にはメイショウラムセス(富士S)、ワコーチカコ(京都記念など)、ダンツジャッジ(AJCCなど)などがいて、牝系を遡ると5代母に日高の名牝スターロッチ(静内・藤原牧場産)の名がある。
母の父はジャッジアンジエルーチだが、順一さんは「ブルードメア(母父)として本領を発揮する種牡馬で、孫にアジュディミツオー、オレハマッテルゼなんかが居ます。」と胸を張る。
本馬の2歳の半妹(父ステイゴールド)と1歳の半弟(父アドマイヤコジーン)には期待も膨らむが母ローズレッドは、残念だが、この1歳の牡馬の出産時に死亡している。
「この10年間、いろいろな事を馬から教えてもらいました。」と語る順一さんは、台風災害についても「自然の流れですから仕方ないです。肥沃な土を与えてもらったと思わなくては。」と自然体を通す。
3歳馬のニューヒーローとなった本馬には「何時かはチャンスが来るので、元気に走り続けてもらいたいですね。今度は、親父たちに競馬場へ言ってもらい口取り(優勝記念写真)に立ってもらうのが夢ですよ。」と親孝行のために期待をかける。
最後に「この同期の生産馬は5頭が新馬戦で勝ってくれました。うちにも新しい風が流れてきたようですね。」と静かな笑みを浮かべていた。
※若林順一さんのブログがあります。今回の喜びの様子から牧場のことなど、当事者ならではのコメントは「素直に、思っていることを書いています」(順一さん)と言うだけにリアル感のある興味の引かれるものです。
若林武雄牧場