2020年12月13日 カペラS G3
優勝馬:ジャスティン
プロフィール
- 生年月日
- 2016年03月18日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:20戦8勝
- 総収得賞金
- 292,588,000円
- 父
- オルフェーヴル
- 母 (母父)
- シナスタジア(USA) by Gone West(USA)
- 馬主
- 小田 吉男
- 生産者
- 天羽 禮治 (門別)
- 調教師
- 矢作 芳人
- 騎手
- 坂井 瑠星
中央競馬で唯一、ダート1200m戦で行われる重賞「カペラステークス(G3)」は、好スタートから先行策をとった4番人気ジャスティンが、ゴール前で逃げ馬を交わし、後続の追い込みを退けて先頭ゴールイン。JRA重賞初挑戦を初勝利で飾り、ダートグレード競走2勝馬の貫録を示した。
同馬の、生まれ故郷は日高町の天羽禮治牧場。昨年の牝馬クラシック戦線をにぎわせたマルターズディオサや2018年のTCK女王盃(Jpn3)を勝ったミッシングリンクなどを生産してきた牧場だ。
レースを終えて、天羽里美さんにお話を聞いた。
「今回は牧場のテレビで応援していました。前走のJBCスプリント(Jpn1)は、馬主の方に競馬場まで呼んでいただいたのに1番人気に応えることができずに申し訳ない気持ちになったのですが、陣営の方々はしっかりと敗因を分析し、今回はそれに対する戦略を練っての挑戦でした。初めて背負う58kgの斤量は気にしていない様子でしたし、レースの前から勝利を確信しているように感じていました」と“チーム・ジャスティン”のサポート力に感心しきり。「馬も本当に頑張ってくれたと思いますが、今回の勝利は厩舎も含めた陣営のおかげだと思います」と笑顔を広げている。
母シナスタジアは、米国のキーンランドセールの取引馬。ジャスティンのオーナーでもある小田吉男氏の所有馬としてJRAで1勝、そして大井競馬場の条件交流競走で1勝をあげたあと、すぐに引退し、天羽さんの牧場で繁殖牝馬としての生活をスタートさせている。
「こうして重賞競走に勝つことができたのは大切な牝馬を預けて頂いたオーナーのおかげ。感謝の気持ちでいっぱいです。母のシナスタジアはものすごく気性が激しい馬ですが、牧場時代のジャスティンは穏やかな馬で、どちらかといえばほかの馬の陰に隠れているような馬でした。それでも、牡馬ですからケガをして帰ってくることも多く、闘争心のようなものは併せ持っていたのだと思います。治療中なども人間に対して従順で、そんな性格でしたからスタッフの人気ものでした。それほど大人しかった仔が粘り強く勝負根性を見せるようになってくれたのは育成所の皆様、厩舎の皆様、大切にしてくれるオーナーに恵まれているからなのでしょう。これほど逞しく育てていただき、感謝しかありません」と話し「これからも、預けていただいた繁殖牝馬は、管理から出産、そして生まれた仔も、私たちの手を離れるまでの期間は誠心誠意大切に育てさせていただきます」と感謝の言葉を並べた。
「レースを使われながら、また成長してくれましたね、海外遠征のプランもあると聞いていますので、これからの活躍も楽しみですし、明け1歳となったエスポワールシチーの牝馬も動きの良い馬でしたよ」と期待に胸を膨らませている。