2020年09月21日 セントライト記念 G2
優勝馬:バビット
プロフィール
- 生年月日
- 2017年05月01日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:6戦4勝
- 総収得賞金
- 139,800,000円
- 父
- ナカヤマフェスタ
- 母 (母父)
- アートリョウコ by タイキシャトル(USA)
- 馬主
- 宮田 直也
- 生産者
- 大北牧場 (荻伏)
- 調教師
- 浜田 多実雄
- 騎手
- 内田 博幸
中山競馬場で行われた菊花賞(G1)トライアル・朝日杯セントライト記念(G2)はバビットが逃げ切り勝ち。ラジオNIKKEI賞(G3)に続いて見事連勝を果たした。
本馬の生産は浦河町の大北牧場。昭和10年創業の牧場で、過去にはオークス馬ライトカラーやマイルG1で実績を残したノースフライトなどを生産している。現在、繁殖牝馬は約30頭いる。
レースの感想を語ってくれたのは、同牧場・専務取締役である齋藤善厚さん。当日は二番牧草の収穫中で、合間にその走りを見守っていた。
「驚きと嬉しさでいっぱいです。今回はわりと上位人気での出走となりましたが、G2ですし、強いメンバーも揃っていましたからね。レースでは内田博幸騎手が、馬の持ち味を存分に発揮してくれました。まだ遊んでいる面もあるようで、若さがありますね。並んでからも突き放す内容で、強い競馬だったと思います」と、振り返る。レース後は電話やメールで祝福の声が相次ぎ、あるいは齋藤さんのTwitterにも「おめでとう」があちこちから舞い込んだ。その声は牧草ロールぐらいあったのではないだろうか。
本馬は父ナカヤマフェスタ、母アートリョウコという血統。同牧場で生まれ、オータムセール、トレーニングセールを経てデビューへと至った市場取引馬だ。北海道市場にとっても本馬の活躍は嬉しいPRとなり、市場内にはさっそく優勝パネルが目立つように掲げられた。
市場に関連して、レースが終わってからまもなく行われたセプテンバーセールでは、本馬の半弟(父ヴァンセンヌ)が上場となった。馬の出来もさることながら、一族の朗報直後とあって、一躍セールの目玉となった。活発な競り合いとなり、今年の同セールにおける最高値を記録した。
「今年の1歳の子は馬の成長を考えて、今年の春頃の時点でセプテンバーセールの上場を決めていました。バビットのレース後に上場することになったのは偶然なのですが、見えざる力なのか、絶妙なタイミングとなりましたね。この馬は柔らかい身のこなしで、良い筋肉がついてきました。バビットより気性は穏やかなタイプです」(齋藤さん)
半弟の1歳は落札後、浦河町のディアレストクラブへと移動し、後期育成に進んでいる。バビットの背中を追いながら、どんな成長を見せるか興味深い。
さて、夏から一気に頭角を現し、3歳クラシックの大舞台へと駒を進めてきた本馬は、いよいよ決戦が近づいてきた。目下の勢いを生かしつつ、今後もレースのカギを握る馬となりそうだ。
「ナカヤマフェスタ産駒でもありますし、中長距離が合っていますね。脚質や容姿が派手なこともあり、注目を集めているのかもしれません。今後もケガなく走ってきて欲しいと思います。馬主、調教師、ファンの皆さまを楽しませてくれるような走りを期待しています」(齋藤さん)