2020年08月30日 キーンランドC G3
優勝馬:エイティーンガール
プロフィール
- 生年月日
- 2016年04月14日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:16戦5勝
- 総収得賞金
- 177,228,000円
- 母 (母父)
- センターグランタス by アグネスタキオン
- 馬主
- 中山 泰志
- 生産者
- 庄野牧場 (門別)
- 調教師
- 飯田 祐史
- 騎手
- 坂井 瑠星
優勝馬には、スプリンターズステークス(G1)への優先出走権が与えられる第15回キーンランドカップ(G3)が8月30日、小雨降り続く札幌競馬場で行われ、坂井瑠星騎手騎乗で5番人気エイティーンガールが最後の直線で力強く伸びて先頭ゴールイン。4度目の重賞挑戦で初のタイトルに輝いた。管理する飯田祐史調教師にとっては、19年の小倉サマージャンプ(J・G3)以来の重賞勝利で通算2勝目。坂井瑠星騎手にとっても昨年の中日新聞杯(G3)以来の重賞勝利で通算4勝目となった。
エイティーンガールの生まれ故郷は、日高町の庄野牧場。代表の庄野宏志さんを中心とした家族で「丈夫で強い馬づくり」を目標にサラブレッドの生産に勤しんでおり、今回の重賞勝利は1991年に中日新聞杯(G3)を勝ったショウリテンユウ以来。29年ぶりの勝利となった。
「前走のUHB賞も期待していたのですが、久しぶりの競馬で10kg増。ポジションを取りに行った分なのかはわかりませんが、この馬らしさを見せることができませんでした。今回はこの馬の持ち味が十分に発揮できたレースだったと思います」と庄野代表。
「どの馬でもそうですが、たくさんの人が期待してくれていた馬ですから(重賞競走を勝てたことは)嬉しいのはもちろんですが、どちらかといえば、ほっとしたという気持ちの方が大きいかもしれません」と言葉を続けた。
母センターグランタスは、他牧場の生産馬だが、庄野代表の実弟でもある庄野靖志調教師の管理馬だったこともあって繁殖牝馬として迎え入れた。しかし、最初の2年間は受胎させることができなかった。
「(母馬は)馬格に恵まれた馬なのですが、なかなか太れないようなところがありました。環境を変えようと、ほかの牧場に預けてやっと受胎させることができたのです」。その甲斐あって、その後は8年連続で出産。「初年度産駒、そして2年目産駒が活躍していて、1度は種付けしてみたかった」というヨハネスブルグを父に持つエイティーンガールは、その5番仔にあたる。
「デビュー戦の馬体重(422kg)が示す通りにあまり大きな馬ではなかったですが、とても元気な馬でした」。
1歳時に北海道市場サマーセールへと上場し、そこでJRA日本中央競馬会の目に留まった。日高育成牧場で調教、育成されてセール当日の騎乗供覧では12秒7~11秒2をマークし、現在の馬主によって落札されている。
「せり上場に向けて預かっていただいたコンサイナーの方や、育成いただいた日高育成牧場。そして飯田厩舎の方々やこれまで騎乗いただいた騎手の方々など、本当にたくさんの方によって育ててもらった馬です。おかげでタイトルを取ることができましたので、あとはとにかく無事に、この馬らしい競馬をしてくれたらと願っています」と感謝の言葉を重ねながら、活躍を期待している。