2020年08月09日 エルムS G3
優勝馬:タイムフライヤー
プロフィール
- 生年月日
- 2015年02月01日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:20戦5勝
- 総収得賞金
- 239,480,000円
- 父
- ハーツクライ
- 母 (母父)
- タイムトラベリング by ブライアンズタイム(USA)
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- (有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
- 調教師
- 松田 国英
- 騎手
- C.ルメール
昨年の夏のエルムS(G3)でダート初出走を果たしたタイムフライヤー。それから砂の上で経験を積むこと7戦目となるマリーンSで、ホープフルS(G1)以来、2年半ぶりの勝利をあげる。
「マリーンSは2着以下を突き放した、鮮やかな勝ち方でした。力を付けてきただけで無く、母系も出てきたのでしょうが、ダートへ戦いの場を移した陣営の英断だったと思います」と話すのは、(有)社台コーポレーション白老ファームの石垣節雄氏。石垣氏にはホープフルS(G1)の後にも話を聞かせてもらっていたが、その際には、「(おじの)タイムパラドックスの活躍からしても、まだまだ成長してくれるはずです」と話していたが、タイムパラドックスがトパーズSで初のオープン勝ちをあげたのも同じ5歳の時となる。だが、タイムフライヤーはマリーンSの後に行われたエルムS(G3)を、昨年の雪辱(6着)を果たす形で見事に勝利。おじのタイムパラドックスが初めて重賞を勝った年齢(6歳時の平安S(G3))より先に、ダート重賞のタイトルを手にした。
そのレース内容も堂々たるものだった。道中の折り合いも問題無く、次第にポジションを上げていくと、最後の直線では後方から捲ってきたウェスタールンドに2馬身差を付ける快勝。その走りは「芝のG1馬」というより、「ダートの雄」と呼びたくなるような力強さと安定感があった。
「馬も前走の勝利で自信を付けていたのでしょうが、それでも強い競馬でした。芝を得意とするハーツクライ産駒ですが、馬体を見ても更にパワー型になった印象を受けます」(石垣氏)
この二刀流の活躍を見ると、グレード制が始まった1984年以降では、史上6頭目となる芝、ダートのG1制覇もタイムフライヤーには期待したくなる。
「これから更に強いメンバーとの戦いとなりますが、タイムパラドックスのような成長曲線を歩んだのならば、タイムフライヤーもまだまだ強くなってくれると思っています」(石垣氏)
タイムパラドックスが、ジャパンカップダート(G1)で初G1制覇を果たしたのは6歳の頃。そこから8歳まで全盛期を続けたタイムパラドックスであるが、2歳時から能力を示していたタイムフライヤーは、ダート重賞初制覇に続き、ダートG1もおじより先に勝利してしまうのかもしれない。