重賞ウィナーレポート

2020年07月18日 函館2歳S G3

2020年07月18日 函館競馬場 曇 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:リンゴアメ

プロフィール

生年月日
2018年04月26日 02歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
52,125,000円
マツリダゴッホ
母 (母父)
マイネデセール  by  マイネルラヴ(USA)
馬主
(有) ビッグレッドファーム
生産者
ビッグレッドファーム (新冠)
調教師
菊川 正達
騎手
丹内 祐次

 18年生まれ世代にとって最初のJRA重賞となる「函館2歳S(G3)」が7月18日、函館競馬場で行われた。最後は4頭が横並びになる大激戦となり。勝ったのは第1回函館競馬初日に勝ち名乗りを上げたリンゴアメ。ゴール前で鋭く伸びて2着以下をクビ差抑え込んで先頭ゴールインを果たしている。

 リンゴアメは創業1974年で、現在は新冠町明和の本場など北海道内に計5つ、茨城県に1つの牧場を構えるビッグレッドファーム生産馬。生産から中期育成、後期育成、休養などすべてを兼ねそなえており、その管理面積は427ha、管理総数は650頭という総合牧場だ。

 これまでマイネルキッツ(天皇賞(春)(G1))やマイネルエオス(中山グランドジャンプ(JG1))ほかドリームバレンチノ(JBCスプリント(Jpn1))ディアドムス(全日本2歳優駿(Jpn1))などを送り出している。JRA重賞勝利は、昨年の小倉2歳S(G3)(マイネルグリット)以来、約10か月ぶりの勝利となる。

 牧場のテレビ画面を通して応援していたという同牧場の蛯名聡マネージャーは「デビュー戦同様に、道中は集中して走っていたとはいえませんでしたが、丹内騎手が上手に導いてくれたと思います。期待を込めて見ていましたが、さすがにゴール前は声が出ました」と世代最初の嬉しい報告に笑顔を広げた。

 同馬は、父マツリダゴッホ、母マイネデセールという血統。マイネデセールの現役時代は2歳時にオープン特別を快勝。阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)にも駒を進めた期待馬だった。産駒成績もよく、マイネサヴァラン(JRA4勝)を筆頭に、これまでの産駒は、そのほとんどが勝ち上がっていた。

 蛯名氏は「リンゴアメは小柄な牝馬で、性格もやんちゃ。育成時代にはだいぶスタッフを手こずらせた馬ですが、当時から動きの良い馬でした」と話し「マイネルラヴの血は、代を経ても優れたスピードを伝えてくれるので、どのような競馬をしてくれるのかを楽しみにしていました。それでも、このレースに関してはほかに強い馬もたくさん出走しており、勝ち負けというよりも、先々につながるような競馬をして欲しいと願っていました」。ちょうど2週間前にも同じマイネルラヴを母の父に持つラブカンプーがCBC賞(G3)を逃げ切ったのは心強い材料だったが、それでも半信半疑の思いだったという。

 「まだ2戦のキャリアしかありませんが、いずれも奥深さを感じさせるレースだったと思います。レース後は牧場に戻し、次走に向けて調整しておりますが、今後は使えるレースも限られて来ます。この馬にあったレースでひとつずつ実績を積み上げてほしいと願っていますし、気の早い話ですが無事に牧場に戻ってくれたら嬉しいです」と北海道からエールを送っている。