2020年04月25日 福島牝馬S G3
優勝馬:フェアリーポルカ
プロフィール
- 生年月日
- 2016年02月25日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:10戦4勝
- 総収得賞金
- 156,133,000円
- 馬主
- 山本 剛士
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 西村 真幸
- 騎手
- 和田 竜二
前走の中山牝馬S(G3)で初重賞制覇をあげたフェアリーポルカ。その時と同じ3番人気で臨んだ福島牝馬S(G3)では、最後の直線でインコースを鋭く駆け抜け、見事に重賞2勝目を飾った。
「前走は雪の降る中、馬場も悪化してのレースだったので、今回が試金石になると思っていました」と話すのはノーザンファーム早来の佐藤洋輔厩舎長。これまでの競走成績を振り返っても、一度も1番人気になったことがないフェアリーポルカではあったが、今回はヴィクトリアマイル(G1)を睨んだメンバーが揃ったこともまた、その評価を陰らせてしまったのかもしれない。
だが、そのレースぶりは1番人気馬たるような堂々としたものだった。道中は中団よりやや後方の位置取りながら、そこでじっくりと脚をためていく。3コーナーから4コーナーにかけて馬群が一気に凝縮する中ではポジションを決めて行くと、4コーナーを過ぎて前が開けた時に一気に加速。上がり34秒5の脚はメンバー中最速ともなった。
「これまでのレースとは違い、道中は後方からとなりました、ジョッキーが上手く捌いてくれました。勝つときは何もかも上手く行くのでしょうね」
3歳の春までは重賞に手が届いていなかったフェアリーポルカだったが、一変したのは3歳の夏に牧場で調整を行ってからとなる。育成時は緩さのあった馬体がしっかりとしてくるにつれて、走りには切れと力強さが出てきた。
「まさにメキメキと力を付けた印象でした。元々恵まれた馬体をしていましたが、これなら競馬でも能力を出せると思えた程です」
そこに古馬となっての成長力が加わったのが、今のフェアリーポルカの姿と言えるだろう。1着馬にはヴィクトリアマイル(G1)の優先出走権が与えられるレースともなっているが、この後はクイーンS(G3)を視野に入れたローテーションが組まれることとなる。
「連戦の疲れもあるのでしょうし、エリザベス女王杯(G1)を目指したローテーションをオーナーと西村先生が考えてくれたと思います」と話す佐藤厩舎長。レースの後は厩舎スタッフと共にジュースで乾杯したとも教えてくれる。
「この状況下の中、どうしても暗いニュースばかりが目に入ってしまいますが、こうして馬が勝ったことで喜びを分かち合える仲間がいて、何よりも競馬が開催され続けているのが、本当に有り難いと思います」
きっと、フェアリーポルカの優勝した姿に勇気づけられた競馬ファンも多いはず。積みかさねてきた喜びは、この秋、多くのファンが詰めかける競馬場での、G1制覇という、歓喜の瞬間へと繋がっていくはずだ。