2020年04月04日 ダービー卿ChT G3
優勝馬:クルーガー
プロフィール
- 生年月日
- 2012年04月26日 08歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:22戦6勝
- 総収得賞金
- 200,096,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- アディクティド(GER) by ディクタット(GB)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 高野 友和
- 騎手
- 石橋 脩
今年のダービー卿ChT(G3)で、約4年ぶりとなる重賞制覇をあげたクルーガー。2016年のマイラーズC(G2)の優勝後にも話を聞かせてもらっていた、ノーザンファーム空港の細田誠二厩舎長は、「負けたレースでも見せ場を作っていてくれていましたし、今回はメンバー的にもチャンスがあるのではと見ていました」と声を弾ませる。今年で8歳を迎えたクルーガーであるが、昨年はオーストラリアへ2度に渡って遠征。クイーンエリザベスS(G1)では、世界的な名牝であるウインクスと1馬身半差の2着となるなど、年齢を感じさせないようなレースを続けてきた。
「毎年、夏は牧場で調整をしてきました。昨年の夏も全盛期とまではいかなくとも、状態は年齢を感じさせない程に良かったです。過去には骨折での休養を余儀なくされたり、昨年末には咽のオペもしていますが、競走能力に影響を与えるような怪我では無かったことも、息の長い活躍に繋がっていると思います」
牧場でのクルーガーは常にリラックスをしていただけでなく、細田厩舎長もクルーガーのために、毎年同じ馬房をあてがうなどして、復帰に向けてのいいサイクルを作っていた。
「普段はとてものんびりとしていますが、それでも調教ではスイッチが入ったかのように、しっかりと走ってくれていました。オンとオフの切り替えができる馬だからこそ、体力の消耗も少ないのかもしれません」
その意味ではこのダービー卿ChT(G3)は、まさにスイッチの入った本気モードの走り、と言えるだろう。道中は好位を追走しながら、最後の直線で進路が開けると、まさに弾けるような末脚で先頭へと躍り出る。4年もの間、勝利から遠ざかっていたことを感じさせないような完勝劇だった。
この勝利で獲得賞金は2億円を突破。まさに「無事此名馬」と呼ぶに相応しい成績と言えよう。
「これまでの戦歴を振り返っても、距離を問わずに好走してくれているどころか、ダートでも勝ち鞍を残しています。これからも自分の力を出し切れる展開になれば、条件を問わずに重賞を勝てるチャンスはあると思いますし、今後もいい状態でレースに臨んでもらいたいです」
クルーガーを管理する高野調教師とはB-3厩舎で共に働いてきた仲間でもあるが、レース後、すぐにメールを送ると「ありがとう」との言葉がすぐに返ってきたという。今後のローテーションはまだ決定してはいないものの、細田厩舎長と旧知の仲である高野調教師ならば、クルーガーを再び「いい状態」でレースに臨ませてくれるに違いない。