2020年03月20日 フラワーC G3
優勝馬:アブレイズ
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月18日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:2戦2勝
- 総収得賞金
- 103,265,000円
- 馬主
- 前田 幸貴
- 生産者
- 株式会社 ノースヒルズ (新冠)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- 藤井 勘一郎
桜花賞(G1)、そして優駿牝馬 (オークス) (G1)と続く牝馬クラシック戦線の前哨戦「第34回フラワーカップ(G3)」は新冠町ノースヒルズ生産アブレイズが2番手追走から早めに先頭になって1分48秒2で優勝。デビューからの通算成績を2戦2勝としている。ノースヒルズ生産馬のJRA重賞勝利は先月のきさらぎ賞(G3) (優勝馬コルテジア)以来で今年2勝目で、明け3歳世代に限れば5頭目(ダートグレード競走含む)。これは、世代別ではノーザンファームの10頭に次ぐ2位となった。
「2勝馬が何頭もいましたので、期待と不安が半々でした。力を出し切ってくれればと思っていましたが、想像以上の強い競馬に驚きました。」とレース後に感想を話してくれたのは、新冠町ノースヒルズの福田洋志ゼネラルマネージャーだ。この日は祝日の金曜日ということもあって、出勤していたたくさんのスタッフとともに喜びを分かち合えたことも喜んでいる。そして「(本馬の父)キズナのおかげですね」と冗談交じりに笑った。
キズナは、ノースヒルズ生産のダービー馬で、昨年の新種牡馬チャンピオン。この勝利で今年に入ってからJRA重賞3勝目。これは、ディープインパクトに次ぐ2番目の数字となり、3歳世代しか産駒がいないキズナとしては大健闘だ。なお、3歳世代だけの集計でも4頭目のJRA重賞勝ち馬を送っており、こちらも偉大なる父に次ぐ数となっている。
牧場時代のアブレイズのことを尋ねると「毛色こそ父親似ですが、繁殖牝馬の特徴を引き出すキズナの仔らしく、体型的には母親のエディンとよく似ていました。」。胸幅があり、骨太で筋肉量豊富。母親とよく似た馬だったという。
母エディンは逃げ、先行力を武器に芝・ダートの中、長距離で5勝を挙げ、エリザベス女王杯(G1)まで駒を進めた活躍牝馬。本馬は、その第2仔。今年はブラックタイドの牝馬を出産したという。
母系は代々ノースヒルズで育まれたファミリーで曾祖母リリオは、フォーティナイナーが日本に輸入される前の米国産馬。キーンランド社のジュライ・セレクトセールで、当時池江泰郎厩舎で調教助手をしていた池江泰寿現調教師によって見出された。その母ジョコンダが輸入種牡馬ヘクタープロテクター(全欧2歳牡馬チャンピオン、仏グランクリテリヨム(G1)、仏2000ギニー(G1))シャンハイ(仏2000ギニー(G1)、本邦輸入種牡馬)の半姉で、ボスラシャム(全欧3歳牝馬チャンピオン、英1000ギニー(G1)、英チャンピオンS(G1)、フィリーズマイル(G1))の半妹という血統だ。
「アブレイズは、アクシデントがあってデビューが遅れた馬ですが、キャリアが浅い分、まだ伸びしろもあると思います。レースのあとは大山ヒルズで次走に備えておりますが、距離は伸びた方が良いと思います。長い目で応援してください」とこれからの活躍を期待している。