重賞ウィナーレポート

2020年01月26日 AJCC G2

2020年01月26日 中山競馬場 曇 稍重 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ブラストワンピース

プロフィール

生年月日
2015年04月02日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:11戦7勝
総収得賞金
589,421,000円
ハービンジャー(GB)
母 (母父)
ツルマルワンピース  by  キングカメハメハ
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
大竹 正博
騎手
川田 将雅
  • G1馬だけでなく、種牡馬も次々と送り出している
    G1馬だけでなく、種牡馬も次々と送り出している
  • 今年から種牡馬入りした、スワーヴリチャードもR厩舎の育成馬となる
    今年から種牡馬入りした、スワーヴリチャードもR厩舎の育成馬となる

 ブラストワンピースにとっては凱旋門賞(G1)以来のレースとなったAJCC(G2)。その凱旋門賞(G1)は、育成を手がけてきたノーザンファーム空港R厩舎の佐々木淳史厩舎長にとっても、悔しいレースだった。

 「イギリスで仕事をしている知人がいるのですが、現地のホースマンたちからも、『あの馬場でレースをするのはきつい』と話していたそうです。競馬は様々な面で有利、不利はありますが、それでもあの結果が、ブラストワンピースの能力の全てではないとも感じていました」

 当初、日本復帰戦として予定されていた有馬記念(G1)だったが、万全の状態でレースに臨ませるべく、このAJCC(G2)に標準を合わせてきた。

 「馬を優先したローテーションともなりましたが、大竹厩舎の皆さんや、ノーザンファーム天栄のスタッフが尽力してくれていたのも分かっていましたし、先々を見越した際に、必ずいい結果に繋がると思っていました」

 デビュー以来最高となる546㎏という充実した馬体で、このAJCC(G2)に臨んできたブラストワンピース。決してスタートは良くなかったものの、そこからスムーズにポジションを押し上げていく。そのまま押し切っていくのかと思われた4コーナー手前で、前を走っていたマイネルフロストが競走中止となるアクシデント。あわや接触するかと思われたが、反応良く交わすと、最後の直線では内に進路を向けて、一気に先頭へと躍り出る。

 「エンジンがかかった時に急ブレーキを踏んだような感じとなったので、どうなるかと思いましたが、川田騎手の判断に救われました。追い出してからは力の違いで他馬をねじ伏せたようなレースになりましたし、嬉しいと言うよりも、ホッとした気持ちもあります」

 毎年のように重賞馬を送り出しているR厩舎であるが、今年はこの勝利が育成馬での初重賞勝利となった。そのR厩舎の出身馬で、ブラストワンピースと共に古馬の重賞戦線を沸かせてきたスワーヴリチャードがこの度引退。今シーズンから社台スタリオンステーションで種牡馬入りすることとなった。

 「スワーヴリチャードにはR厩舎を支えてもらったとの思いもありますし、感謝しかありません。その以前にも、育成馬ではサトノダイヤモンドが優秀な競走成績を残して、種牡馬入りを果たしてくれましたし、ブラストワンピースにも先輩2頭に続くような活躍を残してもらいたいと思います」

 次走は未定だが、更に心身共に充実したレースぶりで、今年はG1タイトルの数を更に増やしてくれるに違いない。