2019年11月04日 JBCスプリント(中央交流) Jpn1
優勝馬:ブルドッグボス
プロフィール
- 生年月日
- 2012年04月20日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:36戦11勝
- 総収得賞金
- 406,981,000円
- 父
- ダイワメジャー
- 母 (母父)
- リファールカンヌ by デインヒル(USA)
- 馬主
- HimRockRacingHD(株)
- 生産者
- 鮫川 啓一 (荻伏)
- 調教師
- 小久保 智
- 騎手
- 御神本 訓史
ダート競馬の祭典「JBC競走」JBCスプリント(Jpn1)は11月4日に浦和競馬場で行われ、浦河町の鮫川啓一牧場生産ブルドッグボスが最後の直線で鋭く伸び1分24秒9で先頭ゴールイン。一昨年のクラスターC(Jpn3)(盛岡)に続いて2つ目の重賞タイトルを手中にした。地方馬所属馬のJBC競走制覇は、2017年のJBCレディスクラシック(Jpn1) (勝馬)ララベル以来2年ぶり。JBCスプリント(Jpn1)となると、07年のフジノウェーブ以来12年ぶりとなり、浦和競馬所属馬のJBC競走勝利は史上初となった。
鮫川啓一牧場は、先代にあたる鮫川三千男氏が浦河町で1967年に創業した。半世紀以上にも及ぶその歴史の中で、ダービーと天皇賞(春)に勝ったカツラノハイセイコやクイーンS(G3)2連覇で、エリザベス女王杯(G1)2着2回のオースミハルカ、そのオースミハルカの仔でダイオライト記念(Jpn2)などダートグレード競走2勝オースミイチバンなど多くの活躍馬を生産してきた。
レース当日、オーナーと応援に行ったという鮫川さんは「2年前(3着)も大井競馬場へ応援にいきましたが、そのときは勝つことが出来ませんでした。1年以上の休養をはさんで7歳になりましたが、腹構えやトモの出方などが若いときのような雰囲気になっていました。諦めずに馬を信じていてくださった馬主さんと厩舎に感謝の気持ちでいっぱいです」と述べ「夢をあきらめるな、ということを改めて教えてもらいましたし、この馬が活躍してくれることでオーナー、調教師、スタッフ、携わる全ての方々が喜んでくれるのが、生産者として本当に嬉しいです」と話してくれた。
生まれたときのブルドッグボスは「ダイワメジャー産駒らしく、大柄で骨太。どっしりと構える雰囲気を持ったタイプの馬でした。暴れることも、人間の言うことを拒否することもない従順な良い性格で、順調に育って行きました。もちろん、期待の大きな馬でしたよ」と話し「ホッコータルマエやカワカミプリンセスを育て上げた西浦勝一調教師も牧場に来た時に良い馬だと言って下さったの嬉しかったです」。
その後、育成牧場のディアレストクラブへと移動。その頃からポテンシャルの高さを見せ始めて来たという。
2歳10月にJRAでビュー勝ち。その後、順調にキャリアを積み重ねて3歳暮れには準オープン特別を快勝。4歳時にはオープン特別を3勝したほか、ダートグレード競走の「かきつばた記念(Jpn3)」「クラスターカップ(Jpn3)」で2着するなどの活躍を見せたが、翌年に南関東の小久保智厩舎へと移籍。その後の活躍で一昨年にはNAR4歳以上最優秀牡馬、同最優秀短距離馬のタイトルにも輝いたが、移籍後17戦目で悲願のJpn1制覇を成し遂げた。
「思うように生産馬が結果を出してくれない時期もありましたが、ブルドッグボスがへこんだ心を助けてくれました。一生懸命に走ってくれている馬のためにも、自分たち生産者は馬の世界の魅力を伝えていきたいし、そのためにできる事をやっていきたい。そうしてできた縁や人との繋がりを大切にしていきたいと思っています」と次の目標へと向かっている。