馬産地ニュース

馬繁殖学講習会が行われる

  • 2026年06月29日
  • 講師にはパトリック・マッキュー博士を招聘した
    講師にはパトリック・マッキュー博士を招聘した
  • 公益社団法人日本軽種馬馬協会が主催した馬繁殖学講習会
    公益社団法人日本軽種馬馬協会が主催した馬繁殖学講習会
  • 当日は獣医師や軽種馬生産者など約260人が参加した
    当日は獣医師や軽種馬生産者など約260人が参加した

 6月24日、新冠町中央町にある新冠レ・コード館町民ホールにおいて、公益社団法人日本軽種馬協会の主催で馬繁殖学講習会が行われた。

 この講習会はNAR地方競馬全国協会の補助を受けて実施している軽種馬経営高度化指導研修事業の一環として開催。講師には米国コロラド州立大学獣医学・生物医学部臨床科学教授のパトリック・マッキュー博士を招聘した。

 当日は日高や胆振の牧場関係者や獣医師など約260人が出席。講習会の開催にあたり主催者を代表して公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場場長の遊佐繁基氏は「本日はお忙しいところ、このように多数のご参加いただきましてまことにありがとうございます。今回の講習会では、アメリカのコロナ州立大学の教授であり、繁殖学分野の世界的権威でありますパトリック・マッキュー先生を講師としてお迎えいたしました。パトリック・マッキュー先生は現在、帯広市で開催されております国際動物繁殖学会への参加のため来日しておりますが、ご多忙のなか、合間を縫って日高までお越しいただき、本日の講演をお受けくださいました。この場をお借りしまして感謝申し上げます。
 本日は第1部で繁殖牝馬の生殖障害、第2部で妊娠中および分娩前後の繁殖牝馬管理について、最新の知見を交えながら講演いただく予定でございます。近年、繁殖技術、診断技術は急速に進歩しており、本日の講演内容は、獣医師のみなさまをはじめ、生産牧場のみなさまにとっても、日々の繁殖管理に直結する大変有意義になると期待しております。ぜひ積極的に参加いただきまして、日ごろの疑問や問題の解決に役立てていただければとおもいます」とあいさつした。

 「最新の繁殖障害診断・治療と妊娠管理」をテーマに講演したパトリック・マッキュー氏は、馬繁殖学の世界的権威。馬の繁殖学(繁殖障害、妊娠管理、分娩関連)の第一人者として世界的に知られ、ハイリスク妊娠、難産、生殖器疾患の診断と先進治療の分野で長年にわたり活躍している。また、国際的な学会活動や数多くの著書、論文を通じて、世界の馬産業の発展に大きく貢献してきた。現在、馬業界で活躍する獣医師の多くは学生時代、パトリック・マッキュー氏の文献で獣医師としての基礎を学んだといっても過言ではないという。

 講演のなかでパトリック・マッキュー氏は、ホルモン各種生殖器剤の活用法を含む治療戦略といった疾患に対する最新の診断手法と治療プロトコル、診断や治療における落とし穴と今後の展望、米国のデータに基づく流産・妊娠喪失の原因と予防、妊娠中のライトコントロールの効果、臍帯異常、難産時の子馬蘇生技術、初回発情での交配のメリットとデメリットなどを説明。会場のスクリーンではAI翻訳字幕が表示され、出席者はリアルタイムで講演内容を把握した。