サラブレッド種に関する獣医遺伝学の進展と題した獣医師向けの講習会が開催される
11月26日、新冠町中央町にある新冠レ・コード館町民ホールにおいて、「サラブレッド種に関する獣医遺伝学の進展」と題した獣医師向けの講習会が開催された。
この講習会は公益社団法人日本軽種馬協会の主催でNAR地方競馬全国協会の補助を受けて実施している軽種馬経営高度化指導研修事業の一環。
講習会の開催にあたり、主催者を代表して公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場軽種馬生産技術総合研修センター上席調査役の村中雅則氏は、「本日はご多忙のところ、ご参加いただきましてまことにありがとうございます。これまで生産・育成・繁殖・獣医療など、多岐にわたる分野で研修を行ってまいりましたが、今回はそのなかでも近年、国内外で急速に重要性が高まっております、馬の遺伝学をテーマに取り上げております。
本日の講習会では、オーストラリアのエクワインジェネティックスリサーチセンター所長であり、国際的に著名な馬遺伝学研究者であるドクター・ナターシャ・ハミルトン様を講師にお迎えしております。ナターシャ・ハミルトン博士は、競走能力や健全性、繁殖能力に関わる遺伝的要因の研究、さらには遺伝子ドーピング、検査技術の国際的標準化に取り組む、当分野の世界的リーダーでいらっしゃいます。
また、本日、進行および解説サポートとして、公益財団法人競走馬理化学研究所遺伝子分析課長であられます戸崎晃明博士にファシリテーターを務めていただきます。
戸崎晃明博士は、国際馬ゲノムプロジェクトのメンバーとしてゲノム解析を推進され、馬遺伝学と親子判定の国際標準化に長年貢献されている日本を代表する専門家です。講演では、遺伝学の基礎から、疾病や競走能力、さらには繁殖能力における遺伝的要因、これらに加えまして、本日は獣医師向けということですので、遺伝子編集や遺伝子ドーピングといったところまでについて、最新の科学的知見を交えながらお話ししていただく予定になっております。本講習会が、みなさまの今後の軽種馬生産、育成管理、獣医学の発展に少しでもお役に立てば幸いです」とあいさつした。
講習会には全国各地から約50人の獣医師が出席。講師を務めたナターシャ・ハミルトン博士は、遺伝子、DNA、ゲノムなどの基本的な意味と働き、スピード遺伝子、骨・腱の強度、喉鳴り、スクミ、鼻出血などに関する最新研究、競走能力と健全性に関する遺伝的背景、精子の授精機能障害、胚の生存率など繁殖能力への遺伝的な影響要因、牡牝双方の繁殖健全性と遺伝の関係、ゲノム解析など近親交配を評価する科学的アプローチ、サラブレッド集団における遺伝子プール狭小化がもたらす影響、遺伝子編集の最新知見、遺伝子ドーピングをめぐる国際的な規制の枠組みやその検出技術の現状などについて解説した。
この日の講演内容は専門スタジオにて改めて撮影。Youtubeで配信されるほか、来年にはグリーンチャンネルの番組「新・馬学講座ホースアカデミー」での放映を予定しているという。















