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ブロッサムCでバレンタインケーキが優勝

  • 2025年11月19日
  • 2着馬に1馬身差をつけて楽々とゴールした
    2着馬に1馬身差をつけて楽々とゴールした
  • 1番人気に応えて引き上げてくるバレンタインケーキ
    1番人気に応えて引き上げてくるバレンタインケーキ
  • 3度目の挑戦で重賞タイトルに輝いた
    3度目の挑戦で重賞タイトルに輝いた
  • 今シーズン102勝目を重賞タイトルで飾った
    今シーズン102勝目を重賞タイトルで飾った
  • 令和7年シーズンを締めくくったバレンタインケーキと、その関係者
    令和7年シーズンを締めくくったバレンタインケーキと、その関係者

 令和7年度のホッカイドウ競馬を締めくくる「HBA賞第13回ブロッサムC(JBC協会協賛ニューイヤーズデイ賞)が11月13日、門別競馬場で行われ、道中は2番手を進んだ桑村真明騎手騎乗の1番人気バレンタインケーキが直線入り口から先頭に立ち、2着ブレイズエッジに1馬身の差を付けて優勝。3度目の重賞挑戦で初のタイトルに輝いた。勝ちタイムは1分50秒7(やや重)。

 管理した角川秀樹調教師、手綱を取った桑村真明騎手ともに前週に行われた道営記念に続く重賞勝利で、角川秀樹調教師は今年7勝目、通算145勝。桑村真明騎手にとっては今年6勝目。通算72勝目の重賞勝利となった。

 2025年から出走条件がホッカイドウ競馬所属馬限定へと変更されたが、9月に行われたフローラルCとともに、中距離路線を歩もうという同競馬の2歳牝馬にとって重要な1戦であることに変わりはない。今回は、フローラルCの1着馬ニジコ(単勝オッズ4.6倍)と2着バレンタインケーキ(単勝オッズ2.0倍)。そのバレンタインケーキを前走のトルマリン特別でねじ伏せたブレイズエッジ(単勝オッズ2.4倍)の3頭が顔を揃え、戦前の人気は3頭に集中した。これらに続いたのはエーデルワイス賞(Jpn3)7着から挑むアヤサンジョリーンだったが、その単勝オッズは20倍を超えるものとなっていた。

 舞台となる門別競馬場1,700mコースは1周1,600mという外回りコースを1周と少々。1角までの距離が短いため先行争いが激化するケースもあるが、令和7年の門別競馬最終戦は、逃げ馬不在。主導権を取ったのは、松井伸也騎手騎乗の6番人気オーミチェリー。しかし、ペースは速くない。それをぴったりとマークするようにバレンタインケーキが2番手に上がり、やや離れてブレイズエッジという展開。もう1頭の人気馬ニジコは、前に壁を作ることが出来ずやや口を割りながら、それでも先行集団へと取り付く。1~2角のペースはゆっくりだったが、2番手を進んだバレンタインケーキはこのペースを嫌うかのように前を行く馬にプレッシャーをかけてレースを支配する。向こう正面のレースラップは13秒、12秒9、12秒4。自然と馬群が伸びるが、前半に楽をしている分、十分に手応えを残しながらバレンタインケーキが4角手前から先頭に並びかけて、単独先頭に。「前走(トルマリン特別)、前々走(フローラルC)は足元をすくわれた」と悔しさをにじませた角川秀樹調教師も「積極的なレースで、馬の力が発揮できた」と白い歯を見せたシーンだ。この日、門別競馬場に足を運んだ1,168人が見守る中、先頭でゴールした桑村真明騎手は「春先から期待していた馬。今日は、抜け出してもしっかり走ってくれた。勝てて嬉しい」とレースを振り返り「これから、もっと良くなる馬。来シーズンを楽しみにしている」と期待を口にし、角川秀樹調教師は「まだまだ真剣に走っていないが、直線でもしっかり走ってくれるようになった。もっと良いパフォーマンスを発揮できる馬だと思う」と来るべき年に思いを馳せていた。

 なお、2着には人気を分けたブレイズエッジが入り、3着は10番人気のムーンレインボー。人気の一角ニジコは、勝馬から離された4着だった。