浦河町で当歳馬品評会が開催される
11月10日、浦河町において令和7年度当歳馬品評会が開催された。
品評会は浦河町軽種馬生産振興会青年部(田中駿部長)と荻伏軽種馬生産振興会青年部(小島悠平部長)の共催で(株)北海道ホースフィードが協賛。飼養管理技術の向上と部員の親睦を深めることを目的として毎年11月に開かれており、今年で15回目を迎えた。
15回目を迎えた今年の品評会には、荻伏軽種馬生産振興会青年部から6頭、浦河町軽種馬生産振興会青年部から3頭、JRA日高育成牧場から1頭の合計10頭が出陳。田中部長や小島部長をはじめとした青年部員のほか、JRA日本中央競馬会日高育成牧場、公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場、日高軽種馬農業協同組合、ひだか東農業協同組合、公益財団法人軽種馬育成調教センターの職員、浦河町や新ひだか町、胆振地区の牧場関係者など100人以上が参加した。
出陳馬の審査は飼養先を巡回して実施。審査員はJRA日高育成牧場吉田年伸場長、浦河町軽種馬生産振興会冨岡秀信会長、荻伏軽種馬生産振興会梅田幹也会長、公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場庶務課岬隼人課長、公益財団法人軽種馬育成調教センター総務部守山秀和部長、北海道市場において鑑定人を務める日高軽種馬農業協同組合の佐藤雄輔氏と胆振軽種馬農業協同組合の髙橋啓太氏、社台スタリオンステーション事務局の三輪圭祐氏、競馬評論家の古谷剛彦氏という9人が務め、馬体は20点満点、手入れと展示はそれぞれ10点満点で採点した。
審査時には、出陳した理由、現在の放牧時間や馬体重、出生時の馬体重、離乳した時期、飼料の種類や量、せり上場予定などを説明。ボディコンディションスコア、コンフォメーション、人馬の信頼関係、展示方法、馬装、歩様、馴致などに熱い視線が注がれた。
厳正な審査の結果、晴れある最優秀賞は(有)杵臼牧場から出陳されたプレリュードフィズ2025、優秀賞1席は(有)大北牧場から出陳されたウートゥルメール2025、優秀賞2席は(有)大島牧場から出陳されたパレニア2025、ベストターンドアウト賞は(有)王蔵牧場から出陳されたゴールドリング2025が受賞。表彰式では吉田年伸場長から表彰状と記念品が贈呈された。
審査員を代表した吉田年伸場長は「みなさま、おつかれさまでした。こういった品評会を開催するにあたり、企画、運営は大変だったとおもいます。改めまして、事務局のみなさま、青年部のみなさまに御礼申し上げます。10か所の牧場を周りましたが、日高管内以外からも来ていただき、多くの方に自分以外の牧場の馬を見て、馬の資質はもちろんですが、普段の管理状況、えさ、放牧時間といったことも含めて、意見交換をすることは重要だと感じています。ひじょうに有意義だったとおもいます。新種牡馬の産駒も見させていただきました。これからの品評会を継続していただきますよう、よろしくお願いいたします」と総評した。
最優秀賞を受賞した(有)杵臼牧場の鎌田正信さんは「今年は例年以上に各牧場さんの出陳馬のレベルが高く、まさか最優秀賞をいただけるとはおもってなかったので、たいへんうれしいです。父のデクラレーションオブウォーによく似ているとおもいます。うちで生産したトップナイフくらい走ってくれたらよいですね。自分の牧場だけで完結してしまうと狭い世界で終わってしまうので、こういった品評会はライバルとはいえ周りの牧場のみなさんと馬を見せ合って、馬体を見たり、飼養管理や放牧のしかたを発表して、いいところを取り入れていって個々のレベルアップにつながる、たいへんよい催しとおもいます」と話した。
主催者を代表して田中駿部長は「心配していた天候も展示の間は持ってくれたのでホッとしているところです。回を重ねるごとに出陳馬のレベルも上がってきています。いままでは参加者全員で審査していましたが、今回は選抜して9人の方に審査していただきました。例年とは違う結果になったとおもうのでよかったです。当歳馬品評会は浦河と荻伏の青年部ならではの活動とおもいますので、これからも継続してできればとおもいます」と振り返った。
結果は下記の通り。
最優秀賞
プレリュードフィズ2025 牡 栗毛 2025年3月28日生まれ
父デクラレーションオブウォー 母の父キングカメハメハ
(有)杵臼牧場生産
優秀賞1席
ウートゥルメール2025 牡 鹿毛 2025年3月3日生まれ
父リオンディーズ 母の父マンハッタンカフェ
(有)大北牧場生産
優秀賞2席
パレニア2025 牡 鹿毛 2025年4月8日生まれ
父シュネルマイスター 母の父キングズベスト
(有)大島牧場生産
ベストターンドアウト賞
ゴールドリング2025 牡 鹿毛 2025年4月9日生まれ
父シャープアステカ 母の父エスポワールシチー
(有)王蔵牧場生産















