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2025年度軽種馬後継者研修が開講する

  • 2025年11月13日
  • 初日の講義は蹄の管理について
    初日の講義は蹄の管理について
  • 講師を務めたJRA日高育成牧場の能登拓巳氏
    講師を務めたJRA日高育成牧場の能登拓巳氏
  • 覆馬場での実技
    覆馬場での実技

 11月10日、新ひだか町静内田原にある公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場において、2025年度軽種馬後継者研修を開講した。

 軽種馬後継者研修は、わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を得て平成4年に開講。今年で34年の歴史を有し、これまでに291名にのぼる後継者研修修了生を軽種馬生産界に送り出しているという。

 2025年度の軽種馬後継者研修は、11月10日から11月21日まで、土曜日、日曜日を除く10日間。今年は新冠町、浦河町、新ひだか町から、牧場従業員、後継者、スタッドマネージャーなど8人が受講する。

 開講式には8人の研修生のほか遊佐繁基場長をはじめとした静内種馬場の職員が出席。研修初日は場内の施設やソットサス、シャープアステカといった繋養種牡馬を見学したあと、講義がスタートした。

 初日の講義はJRA日高育成牧場の能登拓巳氏による「蹄の管理について」。講義は生産育成技術者研修第47期生とともに受講した。

  講師を務めた能登拓巳氏は、蹄の名称、蹄の構造、蹄の特徴、蹄が生え変わる期間、蹄機作用の効果などを説明。健康な蹄とは、蹄冠には傷や脱毛がない、蹄壁に傷や損傷がない、蹄冠の内外の高さが同じ、角細管は蹄冠から直線的、蹄輪は蹄冠と平行だとし、健康な蹄を保つためには、手入れや十分な運動が必要と訴えた。

 2025年度軽種馬後継者研修カリキュラムは下記の通り。

11月10日 講義 蹄の管理について
講師:能登拓巳氏(JRA日高育成牧場)

11月11日 講義 馬の見分け方(コンフォメーション)
講師:遠藤祥郎氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月12日 講義 育成馬の初期馴致について
講師:遠藤祥郎氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月13日 講義 馬の日常管理と疾病の管理対応について
講師:村中雅則氏(JBBA軽種馬生産技術総合研修センター)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月14日 講義 馬の栄養・飼料について
講師:松井朗氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月17日 講義 腰痛の予防・対処法について
講師:山本泰雄氏(医療法人仁陽会西岡第一病院)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月18日 講義 草地・土壌について
講師:渋谷敦子氏(日高農業改良普及センター)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月19日 講義 子馬の管理・疾病について
講師:竹部直矢氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月20日 講義 発育期整形外科疾患(DOD)について
講師:佐藤文夫氏(JRA日高育成牧場)
実技 乗馬等 講師:JBBA職員

11月21日 講義 馬の繁殖学
講師:浦田賢一氏(JRA日高育成牧場)