馬産地ニュース

静内小学校と厚賀小学校が北海道市場を見学

  • 2025年11月07日
  • 小学生の来場を歓迎した北海道市場
    小学生の来場を歓迎した北海道市場
  • 北海道市場の施設を見学した
    北海道市場の施設を見学した
  • 摸擬せりで盛り上がるセール会場
    摸擬せりで盛り上がるセール会場

 11月5日、新ひだか町静内神森にある日高軽種馬農業協同組合の北海道市場において、新ひだか町静内緑町にある新ひだか町立静内小学校(松田陽一校長)と日高町厚賀町にある日高町立厚賀小学校(髙橋郁子校長)の馬の授業が行われた。

 この授業は総合的な学習の時間の一環。総合的な学習の時間は、地域や学校、児童生徒の実態等に応じて、教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習と探究的な学習、協働的な学習をするカリキュラムで、静内小学校からは5年生が、厚賀小学校からは6年生が参加した。

 児童が訪れた北海道市場は、日高・胆振・十勝3地区の軽種馬農業協同組合が業務提携し、公益社団法人日本軽種馬協会の後援で実施している、競走馬を目的に育てられた1歳馬がせりにかけられる北海道市場が行われている場所。北海道市場では7月から10月まで毎年4回、1歳馬を対象にしたせり市が行われているという。

 児童を出迎えた日高軽種馬農業協同組合の職員は「今年は4回せりが行われて2,000頭以上が取引されました。その金額は合計で約184億円になります」と説明。その金額の大きさに児童は驚きの声を上げた。

 続いて展示が行われる比較展示スペース、多目的ホール内の仮設馬房、屋内パレードリンクといった施設を見学。体重計での計測も体験した。

 最後はセール会場において模擬せりを体験。金券を配られた児童はその制限額までせり上げて、実際に行われている馬のせりの迫力を身をもって体験した。

 児童は「パレードリンクの床はどんな材料を使っているのですか?」、「コントレイルの子どもはいくらくらいで売れたのですか?」、「パレードリンクの建設費はどれくらいかかりましたか?」、「パレードリンクに蹄鉄のあとがいろいろなところに残っていますが、歩くルートは決まっていないのですか?」、「蹄鉄は何歳からつけるのですか?」、「せりの平均価格はいくらくらいですか?」、「一番高く売れた馬はいくらですか?」、「一番安い馬はいくらですか?」、「馬の値段はわかりますか?」、「駄目になる馬はいますか?」などと質問した。

 せりを体験した児童に対して日高軽種馬農業協同組合の職員は「馬の仕事は牧場だったり、獣医さんだったり、装蹄師さんだったり、私たちみたいに馬のせりを行う人だったり、いろいろあります。今日来たみなさんのなかから、将来このせりで馬を買う人になったり、わたしたちみたいにせりの進行に関わる人だったりになってくれたらうれしいです。みなさんにとって馬は身近な動物です。今日はいろいろむずかしいことばやむずかしいことがあったとおもいますが、ひとつでも覚えて帰ってください。短い時間でしたがありがとうございました」と見送った。