馬産地ニュース

ビッグレッドファームで静内小学校が総合的な学習の時間を行う

  • 2025年10月27日
  • 坂路でのトレーニングを見学
    坂路でのトレーニングを見学
  • トレッドミルのトレーニングを体験した
    トレッドミルのトレーニングを体験した
  • 種牡馬について学んだ
    種牡馬について学んだ

 10月20日、新冠町明和にあるビッグレッドファームにおいて、新ひだか町静内緑町にある新ひだか町立静内小学校(松田陽一校長)の総合的な学習の時間が行われた。

 総合的な学習の時間は、学校が地域や学校、児童生徒の実態等に応じて、教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習と探究的な学習、協働的な学習をする取り組み。静内小学校では5年生を対象に、新ひだか町の基幹産業のひとつである軽種馬の仕事について学んでいる。これまで、JRA日高育成牧場の職員から競走馬が競馬場で走るまでについて、新ひだか町静内真歌にある矢野牧場では生産牧場について学習してきた。

 1982年に設立されたビッグレッドファームは、日高を代表する総合牧場のひとつ。現在は新冠町のビッグレッドファーム明和、ビッグレッドファーム朝日、ビッグレッドファーム泊津、新ひだか町静内のビッグレッドファーム田原、ビッグレッドファーム浦和、真歌トレーニングパーク、ブルースターズファーム、茨城県鉾田市の鉾田トレーニングセンターと8か所で、生産から育成、競走馬事業、種牡馬事業を行っている。過去の生産・育成馬には2021年のオークス(G1)に優勝したユーバーレーベン、2009年の天皇賞(春)(G1)に優勝したマイネルキッツ、1998年のスプリンターズS(G1)に優勝したマイネルラヴ、2013年のNHKマイルC(G1)に優勝したマイネルホウオウ、2004年のJBCスプリント(G1)に優勝したマイネルセレクト、2014年のJBCスプリント(Jpn1)に優勝したドリームバレンチノ、2006年のシンガポール航空国際C(G1)に優勝したコスモバルク、1996年の朝日杯3歳S(G1)に優勝したマイネルマックス、2003年の朝日杯フューチュリティS(G1)に優勝したコスモサンビーム、2004年の朝日杯フューチュリティS(G1)に優勝したマイネルレコルト、2000年のジャパンDダービー(G1) (現在、ジャパンDクラシック(Jpn1))に優勝したマイネルコンバット、2014年の全日本2歳優駿(Jpn1)に優勝したディアドムスなどがいる。

 児童はビッグレッドファーム明和で1,100mの屋根付き坂路コースやトレッドミルでトレーニングする育成馬を見学。榎並健児副場長はトレッドミルについて「トレッドミルのいいところは傾斜をつけられる、高さを変えられるところです」と説明し、児童は実際にトレッドミルを走り、競走馬になるためのトレーニングの大変さを身を持って体験した。

 続いて児童は種牡馬厩舎へ移動しゴールドシップを見学。木村浩史主任はゴールドシップのプロフィールを説明し「種馬にはたくさんの大きなレースに勝った馬、ほかの馬よりはやく走れる能力がある馬しかなれません」と種牡馬の偉大さを伝えた。

 児童は牧場の仕事について「この仕事のやりがいは何ですか?」、「この仕事をしていてたいへんなことは何ですか?」、「種牡馬のすごいところはどこですか?」、「種牡馬とほかの馬とはお世話のしかたが違うのですか?」、「何歳からトレーニングをするのですか?」、「一日に何頭くらい馬に乗るのですか?」といった質問し、馬の仕事に興味を抱いた。