ジェイエス2025繁殖馬セールが開催される
(株)ジェイエスが主催する「繁殖馬セール」が10月22日、北海道新ひだか町の北海道市場で開催された。
このセールは1979年にスタート。以来、40年以上にわたって血統の更新、牝馬の流通促進という役割を担ってきた。過去、その取引馬の中から天皇賞馬マイネルキッツや三冠牝馬デアリングタクト、あるいは南関東不敗の三冠馬ミックファイアなど多くの活躍馬の母がこの市場で取引されており、今春のスプリングS(G2)を勝ったピコチャンブラックの母トランプクイーンや不敗のまま毎日杯(G3)を制してダービーに駒を進めたファンダムの母ファナティック、あるいは京成杯(G3)で豪快な追い込み勝ちを決めたニシノエージェントの母ビクトリアスマイルなどもこのセール取引馬だ。
おだやかな天候に恵まれた今年は3歳から18歳までの189頭(受胎馬156頭、空胎馬33頭)が上場され、うち132頭(受胎117頭、空胎馬15頭)が総額920,810,000円(税込)で取引された。上場頭数は前年比29頭減、売却頭数も26頭減ながらも売上総額は前年比7.7%。平均価格は6,975,833円で前年比28.9%と跳ね上がった。
最高価格は三冠牝馬アパパネ産駒の上場番号1番「アスパルディーコ(5歳、父ブラックタイド)」。半姉に秋華賞馬アカイトリノムスメ、半兄に現役オープン馬ラインベックがいる血統で、無事に生まれれば第2仔となるイスラボニータ産駒を受胎しての上場だった。3,000万円(税抜)のファーストビッドからスタートしたせりは500万円単位でゆっくりとせり上がり、結果的には110,000,000円(税込)で今福洋介氏によって購入された。
高額第2位はヨーホーレイク、カミノタサハラ、ボレアスなどの全妹でルーラーシップ産駒を受胎しての上場同2番「クールウォーター(9歳、父ディープインパクト)」。500万円(税抜)からスタートしたせりは会場の複数内から声がかかり、ゆっくりとだが確実に入札が重ねられ、異例とも言える長時間のせり。最終的には71,500,000円(税込)で(株)チャンピオンズファームが5分以上にも及んだ競り合いを制した。
高額第3位はリオンディーズ産駒を受胎して上場された147番「ナスノフォルテ(8歳、父ジャスタウェイ)。自身2勝馬ながら、青葉賞(G2) 2着、日本ダービー(G1)3着ハーツコンチェルトの半妹いう血統。(株)UMANIXが67,100,000円(税込)で購買した。
空胎馬では日本ダービー馬マカヒキ、CBC賞(G3)など重賞2勝ウリウリの半妹となる32番「アッサジャン(3歳、父ブラックタイド)」。(株)チャンピオンズファームが全体第7位となる39,600,000円(税込)で手中にした。
セール終了後、主催した(株)ジェイエスの服部社長は「長い歴史を持つ繁殖馬セールは、馬主の方々に購買者としても販売申込者としても参加いただきたいと思って活動してきた。今回は馬主の方から魅力ある馬を上場いただいた事、そして昨今の1歳市場が好調に推移している事が活発な市場となった要因ではないかと思う。これからも魅力ある牝馬を導入したいという方々のニーズに応えられるような市場を開催し続けていきたい」と活発だった1日を振り返るコメントがあった。















