馬産地ニュース

馬女ネットが秋季研修会を開催する

  • 2025年10月15日
  • 当歳馬の管理方法などを学んだ秋の視察研修会
    当歳馬の管理方法などを学んだ秋の視察研修会
  • あいさつする馬女ネット木田裕子会長
    あいさつする馬女ネット木田裕子会長
  • 視察した三嶋牧場野深分場
    視察した三嶋牧場野深分場

 10月10日、日高女性軽種馬ネットワーク(馬女“まじょ”ネット、木田裕子会長)の秋の視察研修会が浦河町にある三嶋牧場において開催された。

 馬女ネットは2009年に創設された、日高管内の軽種馬産業に係わる女性を中心に組織されているネットワーク。「自らが軽種馬女性の経営参画・社会参画に取り組むとともに、その活動をとおして軽種馬振興に寄与する事」を目的に、年3回程度、生産技術研修会、視察研修会等を実施している。

 秋の視察研修会には木田裕子会長をはじめとした会員や関係者約20人が出席。木田裕子会長は「本日は研修会にご出席いただきありがとうございます。馬女ネットの位置づけは、日高の軽種馬生産に関わる女性の自主グループです。視察研修会は場内で直接見て聞いて、質問に対して答えられる範囲で答えていただける場としています。節度を守り積極的に情報収集していただき、今後の強い馬づくりにつなげていただければとおもいます。春に視察研修会では三嶋牧場様の育成と中期育成でお世話になりました。三嶋牧場様のご厚意により今回は生産部門を視察させていただくことになりました。短い時間ですが有意義な学びになることを願っています」とあいさつした。

 三嶋牧場は戦前に創業し、昭和36年に法人化。現在は浦河町にある西舎本場、杵臼分場、野深分場のほか、日高町に富川分場、平取町に平取分場があり、日高地区を代表する総合牧場のひとつとして、繁殖、中期育成、育成を行っている。

 今回視察したのは浦河町野深にある野深分場。野深分場には繁殖牝馬約60頭、1歳馬約50頭を管理。これまで三嶋牧場では数多くの活躍馬を生産しているが、野深分場で生まれた活躍馬には、2024年の天皇賞(春)(G1)などを制覇したテーオーロイヤル、2023年の高松宮記念(G1)などを制覇したファストフォース、2022年、2023年の帝王賞(Jpn1)、2025年の川崎記念(Jpn1)、2023年のかしわ記念(Jpn1)などを制覇したメイショウハリオなどがいるという。

 野深分場では野深分場中村公昭場長が、野深分場の歴史、施設、面積などの概要を説明。馬との接し方、離乳時期から当歳後期にかけての管理方法、馬と人との信頼関係の作り方、具体的なしつけ方法、コミュニケーションの取り方、病気やけが予防のために気をつけていること、出産間近の繁殖牝馬の管理方法、イヤリング部門との連携、スタッフ間の情報共有の方法、スタッフの指導のやり方、スケジュール管理、展示のときの注意点などといった質問に答えた。

 研修会に参加した吉田夏帆副会長は「本日はお忙しいなか、わたしたちの活動に協力していただき、実馬も見せていただき、貴重なお話もたくさんしていただき、ありがとうございました。スタッフのみなさんのふだんの仕事ぶり、馬との向き合い方を教えていただき、ほんとうに勉強になりました。これから自分のところでもよい馬をつくっていけるよう頑張っていきたいと改めておもいました。今回勉強したことを牧場に持ち帰って、日高からもっと競馬で活躍する馬がたくさん出てきて、競馬界を盛り上げていけたらいいなとおもいます。三嶋牧場様のこれからのご活躍をお祈りいたします」と話した。