馬産地ニュース

新ひだか町にて育成技術講習会2025が開催される

  • 2025年10月15日
  • 新ひだか町で開催された育成技術講習会2025
    新ひだか町で開催された育成技術講習会2025
  • 講師を務めたJRA日高育成牧場調査役の竹部直矢氏
    講師を務めたJRA日高育成牧場調査役の竹部直矢氏
  • 主催者を代表してあいさつする公益財団法人競走馬育成協会北海道支部の岡田紘和副支部長
    主催者を代表してあいさつする公益財団法人競走馬育成協会北海道支部の岡田紘和副支部長

 10月8日夜、新ひだか町静内古川町にある新ひだか町公民館・コミュニティセンターにおいて、育成技術講習会2025が開催された。

 この講習会は公益財団法人競走馬育成協会が主催し、JRA日本中央競馬会と公益社団法人軽種馬育成調教センターが共催。今年はJRA日高育成牧場調査役の竹部直矢氏を講師に招き「英国・愛国における馬づくり」がテーマになった。

 講習会の開催に際して公益財団法人競走馬育成協会北海道支部の岡田紘和副支部長は「本日はお忙しいなか、育成技術講習会にご出席いただきありがとうございます。本協会の育成技術講習会は、おかげさまで12回目を迎えました。今回は獣医師でいらっしゃる竹部直矢先生から、英国・愛国における馬づくりについてお話をいただきます。みなさま、ご承知のとおり、いまや日本産馬、日本育成調教馬が、世界の大レースで活躍するようになりました。これは良血馬の導入はもとより、世界各国での研修、また、知見を集め発表してきたからにほかなりません。今日は竹部直矢先生から最新のイギリス、アイルランドの育成調教方法をお話ししていただきます。この講習会をきっかけに、みなさまの育成調教馬が、近い将来、その才能を競馬場でいかんなく発揮されることを祈念いたします」とあいさつした。

 講師を務めた竹部直矢氏は東京農工大学卒業後の2010年にJRAに入会。栗東トレーニングセンターの競走馬診療所にて、臨床獣医師として3年間の勤務し、2013年からはJRA日高育成牧場にて育成馬を3年間、2017年からはJRA宮崎育成牧場にて育成馬を2年間担当し、後期育成馬の管理や調教方法などの調査研究業務に従事した。2022年からは2年間、イギリスとアイルランドにおける海外研修を経験。帰国後はJRA日高育成牧場にてJRAホームブレッドの生産業務を通して、馬の生産に関わる調査研究を担当している。

 講演で竹部直矢氏は、JRAの海外育成調教実践研修の歴史や内容、派遣回数、派遣人数、派遣実績、自身が研修したイギリスとアイルランドにおける生産や育成、マイケル・スタウトきゅう舎の調教などについて、表や動画、画像を駆使して紹介。日本との違いやイギリス・アイルランドでの育成や調教の考え方について説明した。