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JRA日高育成牧場で場内見学バスツアーが行われる

  • 2025年09月25日
  • ツアーは専用バスで施設を周回した
    ツアーは専用バスで施設を周回した
  • 馬とのふれあいを楽しんだ
    馬とのふれあいを楽しんだ
  • 合計8回行われた場内見学ツアー
    合計8回行われた場内見学ツアー

 7月16日から9月10日まで、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場(吉田年伸場長)において、場内見学バスツアー2025が行われた。

 JRA日高育成牧場は1954年のJRA日本中央競馬会設立時に開所した宇都宮育成牧場日高支所が前身。1957年に札幌競馬場日高分場に改組し、1965年にJRA日高育成牧場として正式に開場した。

 開場以来、JRA日高育成牧場では世界に通用する強い馬づくりに必要な科学的根拠に基づいた生産・育成技術の探求とその普及に尽力。効率的な繁殖管理や丈夫な馬体と高い運動機能を獲得するための栄養・飼育管理方法、育成調教方法に関する調査研究を行い、得られた成果はさまざまな講習会、研修および紙面を通じて生産牧場、育成牧場へ還元、普及している。

 また、長年積み重ねた生産・育成技術で毎年、当場生産馬(2009年産駒よりJRAホームブレッドとして売却開始)と各1歳せり市場で購買した馬を、JRA育成馬(旧抽せん馬)として育成調教。その中には1978年のオークス馬ファイブホープ、1991年のオークス馬イソノルーブル、2008年の朝日杯フューチュリティS(Jpn1)優勝馬セイウンワンダー、2018年の皐月賞(G1)などを制覇したエポカドーロの母として知られるダイワパッションをはじめとする数多くの活躍馬がいる。

 総面積1,500ヘクタールを誇る場内には、広大な草原を利用したグラス(芝)馬場や坂路グラス馬場、世界でも類を見ない全長1,000mの屋内直線馬場をはじめとした競走馬の調教施設を完備。各施設は近隣の民間育成牧場にも利用され、JRA育成馬同様、多くの活躍馬が誕生しているという。

 この場内見学ツアーは、JRA日高育成牧場の施設や取り組みを紹介するイベント。2004年から行われている。今年は7月16日、24日、8月6日、14日、20日、27日、9月3日、10日の合計8回、実施された。

 場内見学ツアーでは施設の紹介のほか、馬の背中にゆられながら、馬の息遣いや筋肉美を感じることができる「体験乗馬」、馬のくつやさん、装蹄師の技を見学できる「造鉄・装蹄実演」、今年生まれたかわいい子馬たちとの触れ合いが楽しめる「親子馬見学」、つよい馬づくりの秘密をやさしく解説する「研究業務紹介」といった特別企画もあった。

 8月27日は研究業務紹介と親子馬見学を実施。全国から集まった参加者は、急こう配の屋内坂路馬場、果てしなく広がるグラス馬場、見晴らし台からの景色や当歳馬とのふれあいを楽しんだ。