第2回担い手経営管理研修会が行われる
9月4日夜、新冠町中央町にある新冠町レ・コード館シアターにおいて、令和7年度第2回担い手経営管理研修会が行われた。
この研修会は公益社団法人日本軽種馬協会による軽種馬経営高度化指導研修(軽種馬経営技術指導者養成・技術普及)事業のひとつ。馬産地において喫緊の課題となっている担い手を支援する体制づくりのための研修で、軽種馬生産・育成牧場の経営者・後継者、自治体・農業協同組合等の職員を対象にしている。
7月の第1回研修会に続く2回目の研修会には、軽種馬生産牧場、育成牧場の経営者やマネージャー、管理責任者、従業員、事務員や日高軽種馬農業協同組合、日高管内の農業協同組合の職員やこの研修のアドバイザーなどが出席。会場に来ることができない参加者はオンラインで受講した。
第2回の研修会の演題は「初めての損益計算書・貸借対照表」(会計知識不要)。講師は公益社団法人日本軽種馬協会生産対策部専門役の松田朝信氏が務めた。
埼玉県出身の39歳。ウインバリアシオンが勝った2011年の青葉賞(G2)を見て競馬を身近に感じるようになり、現在は同協会専門役として基盤整備事業、せり関連や融資関連の補助事業に携わっている。
松田朝信氏は貸借対照表を企業の健康診断書、損益計算書を企業の通知表、もしくは成績表、と説明。自己資本比率、損益計算書のかたち、損益計算書と貸借対照表の関係などについて深掘りした。
貸借対照表に出てこない武器として松田朝信氏は、経営資源(武器)のなかで最も大切なのは「ヒト」、ヒトのなかで最も大切なのは「経営者」=自分自身、と持論を展開。経営者は孤独な存在だからこそ、健康診断を受ける、睡眠時間の確保を最優先する、定期的な運動を続ける、自分の時間を確保する、相談できる相手を見つける、たまには贅沢する、成功体験を記録して振り返る、他人に期待しすぎないとったポイントをあげ、経営者が自分自身をいたわることをアドバイスした。