馬にかかわる仕事の魅力発信、意見交換会実施
8月27日、HRA北海道軽種馬振興公社は、新ひだか町静内田原にある北海道静内農業高等学校と公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場において、馬にかかわる仕事の魅力発信、意見交換会を実施した。
この意見交換会は、北海道静内農業高等学校および公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場の学生(研修生)を対象に、担い手確保を目的とした軽種馬関係業種(騎手・牧場・ホッカイドウ競馬等)の魅力を伝えるPR活動の一環。藤田菜七子元騎手、西村和夫しずない農業協同組合会長理事、村本浩平氏を講師に招いた。
藤田菜七子元騎手は騎手時代、美浦トレーニングセンターの根本康広厩舎に所属。16年ぶりに誕生したJRA生え抜きの女性騎手として注目を集め、2018年にJRA女性騎手最多勝記録を樹立したほか、2019年には女性騎手としては史上2人目、平地では初となるJRA重賞制覇を果たした。西村和夫しずない農業協同組合会長理事は、新ひだか町静内中野町にある西村牧場代表。競走馬の生産、販売、中期育成、繁殖預託などを行っており、主な生産馬に2008年の小倉サマージャンプ(JG3)を制覇したバトルブレーヴ、2023年の船橋記念を制覇したキモンルビー、2017年の桜花賞を制覇したスターインパルス、2022年の東海ダービーを制覇したタニノタビトなどがいる。村本浩平氏は北海道出身のスポーツライター。大学在学中にNumberスポーツノンフィクション新人賞のグランプリを受賞。その後、競走馬育成牧場勤務を経験し、生産・育成の現場での勤務経験を活かしたコラムなどを多数執筆し、札幌市を拠点として、競馬・競走馬の現場のインサイドストーリーを中心とした記事を競馬雑誌やスポーツ紙などに寄稿している。ホッカイドウ競馬公式YouTubeチャンネル「なまちゃき」で解説陣として活躍している。
北海道静内農業高等学校での意見交換会には、生産科学科馬コースの2年生、3年生が参加。最初は馬術部部員への騎乗技術指導が行われた。
その後の意見交換会では生徒からの質問に対して3人の講師が応答。藤田菜七子元騎手は「どんな仕事をしたいか決まってない人もいるとは思いますが、馬に携わる仕事をしてほしいと思いますし、何より馬をずっと好きでいてほしいと思います。これからも頑張ってください」、西村和夫しずない農業協同組合会長理事は「馬は競馬以外にも人を元気にさせる魅力があります。そのことを忘れないでください」、村本浩平氏は「わたしは育成牧場で働いた経験があって、今の仕事をしています。馬に乗ったり触ったりする仕事以外にも馬に関する仕事はありますので、そう考えたら馬に関する仕事は選択肢が広くあります。これから将来に向けて前向きに取り組んでください」とエールを送った。
騎乗指導を受けた千葉県習志野市出身で2年生の鈴木珀翔さんは「自分は騎手志望なので、元騎手の方からのアドバイスはとてもよい経験になりました」と話した。