サッポロクラシックCでゴッドバロックが重賞初勝利
ホッカイドウ競馬の2歳重賞第2弾「第12回サッポロクラシックC(JBC協会協賛サトノダイヤモンド賞)が8月7日に門別競馬場ダート1,200mで行われ、道中は好位の外3番手を追走した阿部龍騎手騎乗の1番人気ゴッドバロック(牡2歳、北海道・角川秀樹厩舎が、直線で抜け出し優勝。2度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得した。同馬は新冠町の岩見牧場生産馬。勝ち時計は1分14秒1(やや重)。管理した角川秀樹調教師は前々日の旭岳賞に続く重賞勝利で今年4勝目、通算142勝目。騎乗した阿部龍騎手にとっては今年のエトワール賞(優勝馬デステージョ)に続く重賞勝利となり、今年2勝目。NAR通算44勝目の重賞タイトルとなった。
1,200mに戻されて3年目。昨年、一昨年よりも少ない7頭立てとなったが、すべての馬が上級認定、または特別競走で入着経験があるハイレベルな1戦。人気も7頭中5頭が単勝で10倍以下というその中で人気を集めたのは栄冠賞2着のゴッドバロック。デビュー戦を圧巻の8馬身差で飾ったスピード馬。続くウィナーズChはレベルの高い1戦だったことに加えて立ち回りの難しい枠順だったことで3着と敗れたものの、続く栄冠賞は中団から脚を伸ばして2着。勝ったのが現段階で道営最強2歳馬と目されるベストグリーンだったことから3.0倍の1番人気となっていた。3.3倍と差のない2番人気は5月のウィナーズChでゴッドバロック以下を封じ込めたエイシンリガーズ。栄冠賞は行かざるを得ない枠だったために最後は脚があがってしまったが、それでも12秒2、10秒7、11秒6と古馬スプリント戦以上の猛ラップを踏んだ内容は負けて評価を落とすものではなかった。さらに4.2倍でカミハマッテイル。1,200mのフレッシュCh競走を快勝。7月のターフChは500mの距離延長に戸惑いを見せながらも後方から脚を伸ばして3着。500kg近い好馬体という事に加えて、母カクシアジは園田プリンセスCなど重賞3勝の活躍牝馬。坂路では35秒台を連発しており、その潜在能力は高く認められていた。
ダッシュ良くゲートを飛び出したのは外枠のゴッドバロック、カミハマッテイルだったが、前回に続いて内目の枠を引いたエイシンリガーズがハナを主張する。しかし、12秒3、10秒9、12秒0ラップは栄冠賞と比べるとだいぶゆっくり目。すかさず2番手には笠松競馬の渡邊竜也騎手に乗り替わった最低人気のリコーヒューズが顔をのぞかせ、エイシンイワハシルも好位グループに。石川騎手のファインキックは後方待機で、落合騎手が手綱を取った4番人気ベラジオエンペラーには早々にムチが入る始末。
4角をまわって逃げ込みを図ろうというエイシンリガーズに襲い掛かったのは阿部龍騎手が「キャリアを積みながらレースを覚えてきた」と信頼を寄せるゴッドバロック。「今日は体に少し余裕があった分反応が悪かったが、気持ちが前向きで、指示に従ってくれる馬。馬の力をしっかりと発揮できるように心がけた」とニッコリ。角川秀樹調教師も「成長分ももちろんあるが、少し余裕があったかも。今後は芝も含めた様々な選択肢の中からレースを選びたいし、体も少し絞って送り出したい」と表情を引き締めた。