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ブリーダーズ・スタリオン・ステーションにプログノーシスがスタッドイン

  • 2025年08月08日
  • スタッドインしたプログノーシス
    スタッドインしたプログノーシス
  • 元気な姿で新天地に到着した
    元気な姿で新天地に到着した
  • 芝2,000mのスペシャリストとして名声を高めた
    芝2,000mのスペシャリストとして名声を高めた

 8月3日、日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションに、2026年から種牡馬として新たに供用を開始するプログノーシスがスタッドインした。

 プログノーシスは父がディープインパクト、母がヴェルダ、母の父がオブザーヴァトリーという牡7歳の鹿毛。半姉はチェヴァリーパークS(G1)やローベルパパン賞(G2)などを制覇したヴォルダ、曽祖母は伊オークス(G1)、伊1000ギニー(G1)、ドルメーロ賞(G2)などを制覇してイタリア2歳牝馬チャンピオン、イタリア3歳牝馬チャンピオンになったヴァルデリカで、千歳市東丘にある社台ファームの生産になる。

 現役時代のプログノーシスは、(有)社台レースホースが所有、栗東の中内田充正きゅう舎が管理し、競走成績は19戦7勝2着5回3着2回。デビュー戦となった2021年3月の3歳未勝利戦で初勝利をあげた。

 5歳になり本格化すると2023年の金鯱賞(G2)で重賞初制覇。シャフリヤール、ジャックドール、ウインマリリンといった一線級が揃った2023年の札幌記念(G2) で2つめの重賞タイトルを手にした。 翌2024年は金鯱賞(G2)連覇を達成。G1競走でもタスティエーラ、ロマンチックウォリアー、ヴィアシスティーナ、イクイノックス、ジャスティンパレスなどのチャンピオンホースと互角の戦いを演じ、香港クイーンエリザベス二世C(G1)は2023年、2024年、2025年と3年連続で2着、2024年のMVRCWSコックスプレート(G1)で2着、2023年の天皇賞(秋)(G1)は1分55秒8のタイムで3着に入線している。

 プログノーシスは右前肢に異常が見つかり協議の結果、現役引退を決定。7月30日付けでJRAの競走馬登録を抹消した。8月2日に休養していた宮城県の山元トレーニングセンターを出発。陸路で青森県に移動し青森港から函館港までフェリーで渡り、再び陸路を通って新天地に到着した。

 事務局の(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブは「プログノーシスは芝2,000mのスペシャリストとして不動の地位を築き、国内外で長期にわたりトップクラスのパフォーマンスを披露し続けました。父ディープインパクトは、日本が世界に誇る名馬であり、種牡馬としても数々の実績を残しています。代表産駒には、2024年リーディングサイアーに輝いたキズナ、現在世界ランキング1位に輝くフォーエバーヤングを送り出したリアルスティール、さらには三冠馬コントレイルなどが名を連ねるサイアー・オブ・サイアーです。半姉ヴォルダは、チェヴァリーパークS(G1)、ロベールパパン賞(G2)に優勝し、その優秀な牝系の血もバックボーンとしてプログノーシスを支えています。今後は自身が果たせなかったG1制覇の夢を、その産駒に託して種牡馬生活へと歩み出します」と紹介した。

 2026年の種付料は未定。有志による1株2,000,000円×50株のシンジケートが組まれるという。