牧場で働こう体験会が行われる
7月27日から8月2日までの6泊7日の日程で、公益社団法人競走馬育成協会、公益社団法人日本軽種馬協会、一般社団法人日本競走馬協会、公益財団法人軽種馬育成調教センター、およびJRA日本中央競馬会の5団体で構成する牧場就業促進事務局の「BOKUJOB2025 牧場で働こう体験会」が行われた。
牧場で働こう体験会は、夏休みとされる期間中に、馬産地である北海道の日高地方を訪れ、生産牧場や育成牧場での仕事体験を中心に、牧場就業のための研修施設等の見学や牧場関係者との懇談等の機会を設けるイベント。2011年から続けられており、この体験会をきっかけに牧場への就労を決めたという参加者も多くいる。これまでは5泊6日の6日間だったが、今年は1日増えて6泊7日の7日間になった。
本年の牧場で働こう体験会には、多くの応募者のなかから選ばれた18人が参加。16歳から20歳までの18人が全国各地から集まった。
7月27日に千歳市にある北の玄関口、新千歳空港に集合した18人は、専用バスで浦河町へ移動。夜には受け入れ牧場の関係者との懇親会が行われ、翌日からさっそく就業体験が始まった。
18人を受け入れたのは浦河町にある生産牧場や育成牧場。18人は3人一組になり4日間、2つの牧場で就業体験した。牧場就業体験3日目になる7月30日には、カムチャツカ半島沖地震による津波警報が浦河町に発令された影響で避難を強いられるハプニングもあったが、全員無事に就業体験を終えたという。
牧場就業体験のあとは、浦河町西舎にある公益財団法人軽種馬育成調教センターが行う育成調教技術者養成研修、新ひだか町静内田原にある公益社団法人日本軽種馬協会静内種馬場で行われている生産育成技術者研修を見学。研修施設や騎乗訓練を見学したほか、研修内容の説明、教官や研修生との懇談会もあり、18人はそれぞれの研修について理解を深めた。
体験会最終日は新冠町明和にあるビッグレッドファームと安平町早来源武にある社台スタリオンステーションを視察。ビッグレッドファームでは1,100mの屋根付き坂路コースを駆け上がる調教の様子を見学したほか、マイネルエンペラー、コガネノソラといった重賞勝馬、ユーバーレーベン、メイショウタバル、マイネルグロン、マイネルエンペラー、コガネノソラなどの父として知られるゴールドシップを目の当たりにした。
18人を引率した公益社団法人競走馬育成協会の上村剛事業推進部長は「今年は参加人数をこれまでの15人から18人に増やして、体験会も1日延ばし6泊7日の日程で行いました。牧場での就業体験もこれまでの3日間から4日間にして、管理頭数が異なる2つの牧場で体験してもらいました。参加者にはいろいろな牧場があることを知る良い機会になったともいます」と話した。